アマビエ金魚ねぷたの増産に追われるねぷた村の職員たち

 新型コロナウイルスの収束を願い、弘前市の津軽藩ねぷた村(中村元彦理事長)で販売されている「アマビエ金魚ねぷた」の売り上げが好調だ。疫病退散に御利益があるとされる妖怪アマビエをモチーフにしたもので、4月6日の発売以降、同月末には注文が4000件を超えた。発売から1カ月もたたないうちに4000個以上を売り上げるのは開業以来初めてで、檜山和大課長は「励みになる」としている。
 アマビエは、江戸時代末期に今の熊本県に現れたとされる半人半魚の妖怪。海の中から出現して豊作と疫病の流行を予言し、「私の姿を描いて皆に見せろ」と言い残したという。この伝説から病魔を追い払ってくれるものと言い伝えられる。
 ねぷた村では、女性職員を中心にアマビエ金魚ねぷたの制作が進められ、長いピンク色の髪やつぶらな瞳、くちばしと3本の足を付けた、かわいらしいアマビエがお目見え。
 1個2400円(税込み)の中サイズと1500円(同)の小サイズがあり、中サイズは、別売りの単3電池をセットすれば点灯し、ちょっとしたインテリアにもなる。
 当初は小、中サイズ計60個の限定販売だったが、発売初日に全て売り切れた。北海道や沖縄からも寄せられる注文に対応すべく、4月中旬ごろから職員総出で増産に努めている。
 弘前市に住む次男からアマビエねぷたが送られてきたという栃木県在住の女性(60)は「自宅の近くでも感染者が出て、日に日にウイルスの恐怖が増していたので心強い。首都圏に住む長男と長女にも送りたい」と話した
 檜山課長は「ウイルス感染拡大を受け、多くの人たちが一日でも早い収束を願っているのではないか」とし、「ねぷた村の売り上げが昨年の今ごろと比べて9割減っている中で、アマビエ金魚ねぷたを買ってくれてありがたい」と感謝。
 これまでさまざまな変わり種金魚ねぷたを販売しており、今後は「アマビエ金魚ねぷた夏バージョン」を作る予定で、檜山課長は「ウイルスの収束を願いながら一つひとつ丁寧に作っている。まずは感染予防に努めてもらい、収束後にねぷた村に来て津軽の文化を感じてほしい」と呼び掛けた。
 問い合わせは、ねぷた村(電話0172―39―1511)へ。