県が公表した、ヤマトグループと連携して行っている県産品輸送サービス「A!Premium(エー・プレミアム)」の2019年利用実績は3549個で、海外向けの減少が影響して前年度比で約25%減った。一方、エー・プレミアムの営業を契機とした県産品の取り引きと合わせると1万5724個となり、前年度比約1・2倍となった。
 エー・プレミアムはスピード輸送と保冷一貫輸送を両立させ、小口配送ができる物流サービスで、ヤマトグループとの連携協定に基づき、15年度からスタートした。鮮度を保ち、素早く届けられるため、鮮魚や貝類など水産品の利用が多い。
 19年度実績はエー・プレミアム単体で3549個。うち国内向けは2428個で、主なターゲットとする関西エリアに加え、今年度から営業を強化した
中部エリアでも取引が増え、前年度を28・3%上回り、好調だった。
 海外は香港が主要な取引エリアだが、香港の大手飲食企業との取引の減少や大規模な反政府デモによる現地の混乱などが影響し、海外全体で前年度比61・1%減の1121個。香港の取引減が全体にも響き、国内・海外を合わせた実績では前年度比約1200個減少した。
 一方、エー・プレミアムの営業を契機に始まった県産品の取引は前年度の8271個から、1万2175個と急増。冷凍水産品、青果、酒類などが多く、生鮮水産品ほど鮮度や速度にこだわらないため、エー・プレミアム以外の輸送手段で運ばれているが、エー・プレミアムが県産品の取引拡大に貢献していると言える。
 19年度は16年度に設置した県港湾空港課「大阪分室」が活躍し、関西のほか中部エリアでの営業活動を強化。新規で愛知県と岐阜県で回転ずし23店舗を運営する会社や、関西エリアの鮮魚卸売業者との取引がスタートした。取引先からは「想像以上に鮮度が良く安価」「(店内で)ホタテ釣りができるほど鮮度が抜群で、お客さまにも好評」などの声が寄せられ、県港湾空港課は「中部エリアはまだ伸びしろがある」と手応えを感じている。
 ただ今年に入って、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けた飲食店の休業や航空便の減便、運休の影響を受けており、今後の動向は不透明だ。
 同課の苫米地鋭課長は「国内は順調だが、海外は香港が大手と
の取引やデモ、新型コロナの影響で減少しており、残念」と19年度の実績を振り返り、「コロナの収束はまだ見えないが、大阪分室ではこれまでのつながりを切らないよう、すぐ動ける態勢を取っている」と話した。
 20年度はエー・プレミアム関連で1万6000個の利用を目標とし、県産食材の一層の取引拡大を目指す考え。
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