県は27日、感染症指定医療機関の十和田市立中央病院に勤務する40代女性看護師(上十三保健所管内在住)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。女性は新型コロナウイルス感染症患者が入院する感染症病床で勤務していた。県などは院内感染につながる可能性も視野に入れ、濃厚接触者の把握を急いでいる。県内での感染者は23人目。
 女性は11日から同病院の感染症病床で勤務。25日から仕事を休んでいる。
 17日にせきやたんの症状があり、同病院を受診。23、24日は食欲不振で同病院を受診し点滴を受けた。
 25日に38度台の発熱。26日に37度の発熱、倦怠(けんたい)感、食欲不振、せき、たんの症状があり、レントゲン検査などを受けた結果肺炎が確認され、27日にPCR検査で陽性が判明した。
 濃厚接触者は同居する夫。その他の濃厚接触者については上十三保健所と県が特定を急いでいる。
 女性の感染経路について、大西基喜県感染症対策コーディネーターは「感染症病床にいたから感染したと断定はできない」とした上で、同市の認知症高齢者グループホームでのクラスター(集団感染)化との関係について「可能性は相当にある」と見解を示した。
 院内感染に発展した場合、医療崩壊を招く恐れもある。大西コーディネーターは「病院機能を維持するために、濃厚接触者がどのくらいいるのか、何人が健康観察に入るのかなどを見た上で、対策を考えることになる」と今後の対応を述べた。
 同病院によると、26日までに感染者9人を受け入れていたという。女性と同僚の看護師と医師ら約50人にPCR検査を実施する予定で、27日時点で30人の検体を検査機関の県環境保健センターへ送った。
 同病院は院内での感染者発生を受け、27、28日の外来診療を縮小・制限、27~29日の救急診療を制限する。
 同病院の中谷慎志事務局長は「患者をはじめ、地域の皆さんにご心配とご迷惑をお掛けしたことを心よりおわび申し上げる。病院の機能を制限せざるを得ない状況だが、十分な医療を継続して提供できるよう、県や保健所と協力していきたい」と話した。
【写真説明】本県初の感染症指定医療機関関係者の新型コロナウイルス感染を受け、取材に応じる大西コーディネーター(右)ら