新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念される中、弘前大学の学生の約8割で外出頻度が半分以下に減り、外出自粛が浸透していることが27日、弘大が行った「生活実態と困りごとについてのアンケート調査」で分かった。一方、大学側が自粛を促しているアルバイトを外出理由に挙げたのは2割余で、アルバイトを「辞められない」学生の半数近くが、経済的な苦しさを抱えているとした。
 27日、弘大人文社会科学部の李永俊教授と弘大ボランティアセンター学生事務局代表の武藤春香さん(農学生命科学部3年)が、感染予防などの観点から、ビデオ通話サービス「ズーム(Zoom)」を使った記者会見を開き公表した。調査は、自粛要請を踏まえた学生の生活変化や困りごとを把握し、支援策を検討するため、21~25日にインターネットで実施。301人から回答を得た。
 行動変容を問う項目のうち、外出については「80%以上減った」が35・7%、「半分程度減った」が41・9%で、約8割の学生が外出を控えていた。外出の理由は「食料などの生活必需品を買う」が46・7%、次いで「アルバイト」が25・4%、「学校に行く」が19・9%などだった。
 アルバイトについては33・2%が「休止中・自宅待機中」とし、7・1%は「辞められない」と答えた。辞められない理由としては「経済的に苦しい」が45・5%と約半数を占めた。
 全体の22・4%に当たる67人が、アルバイトを辞めたり、実家の収入が減ったりすることで学費や生活に影響が出ていると答えた。
 困りごとを問う質問では「遠隔授業を受けられるか不安」が最多。次いで「友だちと会えない」「就職活動をどのようにすればいいか」「授業の日程が分からない」「マスクや除菌用品がない」が続いた。
 一方、精神的な健康状態を問う項目で、精神的健康が心配される学生は28・7%を占めた。
 弘大は、緊急事態宣言の対象が全国に拡大されたことに伴い、感染リスク低減や学生の健康、安全面を考慮し、前期授業(5月11日スタート)をインターネットを利用する「メディア授業」で実施する予定だ。
 武藤代表は自粛が広がる中、学生同士の交流を維持するため、インターネットを利用したツールでの“つながり強化”の必要性を述べ、「学生による相談会などをウェブ上で企画するなど、交流機会を増やし、学生の精神的健康維持にもつなげたい」と話した。
 李教授は経済的不安への対策や奨学金制度などの周知の必要性を指摘した上で「影響が長期化することに備えて、自らウェブ通話サービスなどさまざまなツールを使いこなす意識を持つことが必要。さらに、学生だけでなく地域を交えながら知恵を出し合い、状況を乗り切ることが重要だ」と話した。
【写真説明】ビデオ通話サービスを使って実施した記者会見

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