新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県は21日、県内中小企業353社に対し4月上旬に実施した影響調査の結果を明らかにした。「最近1カ月の売り上げが前年同期比で減少した」と答えた企業は273社で全体の約8割に上り、このうち「前年同期比で50%以上減少した」と答えた企業は約15%を占める54社あった。宿泊施設への影響も広まっており、3月の宿泊客数は、外国人客が約8割減るなどし、前年同期比約30%減となる見込み。4月の宿泊予約状況は、前年同期の実績と比べて約7割落ち込んでいる。
 県議会商工労働観光エネルギー常任委員会で県が報告した。
 影響調査は3回目で、県が商工3団体を通じて6~15日に実施。調査対象企業は、被害の拡大が見込まれる業種などを追加して前回の302社から拡大した。
 最近1カ月の売り上げが前年同期より落ち込んだと回答した企業を業種別にみると、飲食業68社(回答業者の95・8%)、旅行代理店や美容室などサービス業を含むその他55社(同78・6%)、小売業54社(同83・1%)など。このうち売り上げが2割以上落ち込んだと回答した企業は138社あった。
 5割以上売り上げが落ち込んだと回答したのは飲食業18社(同25・4%)、その他13社(同18・6%)、小売業8社(同12・3%)、建設業5社(同9・3%)、製造業3社(同9・1%)、宿泊業3社(同17・6%)、卸売業2社(同8・7%)、運輸業2社(同10%)。
 県商工政策課は、感染拡大により、学校の謝恩会や職場の歓送迎会などが軒並み中止となり、飲食業を中心に大きなマイナスになったと推測している。
 県内の宿泊施設でも影響が拡大。県の緊急影響調査(調査時期2~10日、月例観光統計の調査施設78施設のうち56施設から有効回答)によると、2月の宿泊客数は前年同期比3%減にとどまったが、3月は約30%減となる見込み。特に3月は外国人客が前年同期比83・2%減と大幅に減少し、首都圏を中心に国内での感染が拡大した影響で日本人客も約25%減となる見通し。
 4月の予約状況を見ると、前年同期の実績に比べて日本人が67・8%、外国人が96・5%それぞれ減少している。
 県によると21日現在、休業を予定している宿泊施設は20施設以上に及んでいる。県観光入込客統計(2018年)によると、本県の観光消費額は1~3月期355億円、4~6月期453億円、7~9月期651億円、10~12月期442億円。宮古曉観光企画課長は「観光需要が高まる春と夏のイベントが軒並み中止になっていることから、本県の観光消費額に与える影響は大きい」との見通しを示した。