弘前市の弘果・弘前中央青果と板柳町の津軽りんご市場で21日、2019年産リンゴの止め市が行われた。19年産は夏の干ばつが影響して全体的に小玉傾向となり、両市場とも総取扱数量が減少。それに伴う値上がりに加え、食味の良さや輸出の堅調な伸びなども重なり、平均単価はともに高水準を維持した。両市場とも、新型コロナウイルス感染対策のため、買参人をはじめとする来場者のマスク着用や手指の消毒を徹底。セレモニーの中止、生産者の来場を断るなど、厳戒態勢での取引となった。
 【弘果・弘前中央青果】19年産の総取扱数量は前年比8・6%減の417万2932箱(1箱20キロ)で、平均単価は7・1%高の4663円。数量不足が値上がりを誘引した。中でもサンふじは15・8%減の約175万9000箱、26・2%高の4763円だった。取扱金額は2・1%減の194億5785万1000円と、3年連続で200億円台を割った。
 止め市には買参人約200人が来場。前年を11・8%上回る1万3836箱が上場した。1箱当たりの平均取引価格は、ふじの上実が高値1万2420円(前年比15%高)~中値1万260円(同18・8%高)~安値9180円(同21・4%高)、小玉は高値1万2420円(同35・3%高)~中値1万584円(同30・7%高)~安値9720円(同50%高)となり、いずれも止め市としては過去最高値となった。
 葛西静男専務取締役によると、19年産は黒星病の発生が少なく6月上旬まで順調に生育したが、夏の干ばつが影響して小玉傾向となり、早生種が前年比15%ほど安く取引された。一方で競合果実の流通が終わると、数量不足から有袋リンゴなどが極端に値上がりしたといい、葛西専務は「台湾への輸出も順調に伸びたため、価格が下がらずに推移した」と総括した。
 今回の上場数増加については「1月から値上がりが続き、相場的な読みから止め市のためにリンゴを残していた生産者もいた」との見解を示した。
 【津軽りんご市場】19年産の総取扱数量は232万2398箱(1箱20キロ、前年比6・2%減)。平均単価は4724円(同7・3%高)と過去最高を記録した。取扱金額は109億7009万7000円(同0・6%増)で、昨年に続き100億円を突破した。
 ふじなど8809箱(同6・8%減)が上場。買参人約100人が来場した。
 1箱当たりの平均取引価格は、ふじの上実が高値1万2420円(同15・0%増)~中値1万260円(同18・8%増)~安値9180円(同21・4%増)。小玉は上実1万2420円(同35・3%増)~中値1万584円(同30・7%増)~9720円(同50・0%増)と好調で、税抜きで1万円超えは初という。
 石戸谷繁取締役副社長によると、19年は干ばつにより小玉傾向になったものの、夏場の高温などでふじに食味や糖度が十分に乗ったといい、「生産者も懸命に努力してくれ、今年のリンゴは花丸。小玉がこういう高値で取引されることは目新しい」と太鼓判。ベトナムなどへの輸出も「勝負できる」と期待を込めた。
【写真説明】活気あふれる競売が行われた弘果・弘前中央青果の止め市

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