五所川原市で毎年6月に行われている風物詩「奥津軽虫と火まつり」が、従来より規模を縮小して行われることが21日、分かった。縮小は祭りの歴史上初めて。主催する五所川原青年会議所(田中宏明理事長)が、新型コロナウイルス対策で決定した。中心街での松明(たいまつ)運行、岩木川河川敷での「大虫昇天」など集客性の高い催しを取りやめる。
 虫送りはもともと、害虫駆除と豊作を願う農村の年中行事。常陸宮さまと津軽華子さまが1964年に津軽家先祖への結婚報告で五所川原市に立ち寄った際、慶祝のために集落ごとに行われていたものを集めた。これを契機に市の祭りとなり、73年から同会議所が火祭りの要素も加えた。
 今年は五所川原神明宮に少数の関係者だけが集まり、国家安泰、五穀豊穣(ほうじょう)、悪疫退散などを祈る神事を静かに執り行うという。
 本紙取材に対し、実行委員長を務める同会議所の島村豊次副理事長は「縮小開催は初めてで、神事の参列者も極力絞る方向。このつらい経験を今後の糧とし、来年以降はまた盛大に実施できれば」と話した。