新型コロナウイルス感染拡大の影響で献血者が減少し輸血用血液製剤(全血献血)の不足が危惧されている。県内の4月前半(1~15日)の献血者は1276人で、計画していた人数(1490人)を214人下回った。感染拡大防止のため、イベントや企業などで予定していた献血バスのキャンセルが続いたことなどが主な理由。県赤十字血液センターは「深刻な状況」と献血の協力を呼び掛けている。
 県内での献血は、常設の青森献血ルームと弘前献血ルームCoCoSA、献血バスで対応。献血には、血液中の全ての成分を採血する「全血献血」と、血小板や血漿(けっしょう)だけを採血する「成分献血」の2種類がある。
 同センターによると、成分献血は過去の実績などから算出している計画量を確保できているが、全血献血は深刻な状況が続いているという。
 3月初めに献血者減が全国でニュースになって以降、献血者数は一時的に回復し、3月は計画人数を45人上回る2968人が協力。しかし、4月に入ってからは計画人数に届かない日が続いている。
 献血者の減少は、相次ぐ献血バスの中止が主な理由。赴くはずだったイベント自体が中止となったほか、2月下旬から「社員同士の密集や外部との接触を避けたい」と企業や団体からキャンセルが入り始めたという。
 4月実施予定だった献血バスは同16日時点で13・7台分がキャンセルとなり、人数に換算すると約630人分に上る。センターは土日の街頭献血や献血バスの会場振り替えに加え、献血をしたことがある人に電話やはがきで協力を依頼するなどして、献血者の確保に努めている。
 同センターの島田博明献血推進課長は「東日本大震災の時も減少したが、当時は東北地方以外の方が多く献血に協力してくれた。今回は日本全国での問題なので影響は深刻。収束が見えないので、この状態がいつまで続くのかと危惧している」と不安を口にする。
 全国で1日3000人の患者が輸血を必要としており、対応するためには1万3000人の献血(全血・成分合わせ)が必要。同センターによると、本県では130~150人の献血が必要という。
 島田課長は「輸血を必要としている患者は毎日いる。献血は不要不急ではなく、何物にも代えられず、(全血献血の血液製剤は)3週間という有効日数がある。一度でも献血に足を運んでもらえれば」と協力を求め、密集を避けるために予約をした上での来訪を呼び掛けている。
【写真説明】青森市にある青森献血ルームで献血に協力する男性