新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、緊急事態宣言の対象が全国に拡大されたことを受け、弘前市内の大学や短大は17日、対応に追われた。各大学は講義開始日をおおむねゴールデンウイーク明けまで延期。大学によっては、学生に飲食店などでのアルバイトの自粛を求め、自宅外での飲酒を禁止した。アルバイトの収入で生活費を賄う学生も少なくないことから、「自粛要請には応じられない」といった声も聞かれた。
 卒業生の研修医(大館市)に感染が確認された弘前大学は、講義の開始日を23日から5月11日に延期。教養教育科目で遠隔授業などを行う方針を示した。
 さらに飲食店でのアルバイトの自粛を要請。それに伴う減収の補償措置として、貸し付け上限額を10万円とする奨学金の審査基準を緩和する。自宅外での飲酒も禁止とし、飲酒を伴わない会食も本町キャンパスの学生と職員は3人以上、文京町キャンパスは5人以上で行うことを控えるよう要請した。
 この他、首都圏や札幌市などの10地域を「国内特定地域」とし、同地域への移動を原則禁止に。対象地域は国が「特定警戒都道府県」に指定する13都道府県に順次拡大していく方針で、就職活動など特別な事情で同地域へ行く場合は、帰宅翌日から2週間の出校を禁止する。禁止事項に反した場合は罰則も検討する。
 アルバイトの収入で生活費を賄う学生も少なくないため、人文社会科学部の女子学生(20)は「大学の言うことも分かるが、生活があるので(アルバイトの自粛要請には)応じられないと思う」と吐露。審査基準が緩和された奨学金は卒業までに返還が求められることから、医学部の男子学生は「借りたいが、今後勉強が忙しくなる中で奨学金を返せるとは思えない」と不安を口にした。
 この他、弘前学院大学は、22日に予定していた講義の開始日を5月7日へ延期。大学敷地内への立ち入りと、構内でのサークル活動なども同6日まで原則禁止とし、県外への移動や県外からの家族・知人らの来訪も控えてもらうよう通知した。アルバイトに関しては全般的に自粛を求める。
 弘前医療福祉大学と同大学短期大学部は、非常事態宣言の期限が同6日から延長されるケースも想定し、講義開始を4月20日から5月11日へ延期。現時点でアルバイトの自粛要請は行わない。
 柴田学園の東北女子大学は、北東北3県以外に行った学生らへの登校禁止措置を事前に周知した上で、15日に講義を開始した。休講措置は週明けに検討する。同学園の東北女子短期大学は20日に予定していた講義開始を5月7日へ延期した。
【写真説明】学生に飲食店でのアルバイトの自粛などを求めた弘前大学(写真は文京町キャンパス)