新型コロナウイルス感染拡大に伴う入院患者の増加に備え、県は無症状患者や軽症者が療養できる宿泊施設の確保に向けた調整を進めている。14日の危機対策本部会議では、健康福祉部が各部局に施設運営に必要な人員確保を依頼。十和田市で県内初のクラスター(感染者集団)が発生するなど予断を許さない状況が続いており、態勢の整備を急ぐ。
 今後入院患者が増大した場合、病床数が足りなくなり、重症者や重症化の恐れがある患者の入院に支障を来す可能性がある。そのため無症状患者・軽症患者には宿泊施設などで療養してもらうことで、高齢者や基礎疾患のある人などへの感染リスクを減らし、医療機関の入院、治療態勢を維持することが重要だ。
 県は現在、無症状患者・軽症者らが宿泊療養できる環境整備を進めており、施設を運営するための人材確保も不可欠となる。健康福祉部によると、施設運営に当たっては全体統括責任者、全体調整を行う「総括ロジ班」、保健医療班などが必要という。
 会議では、クラスターが発生した十和田市の認知症高齢者グループホームについて、現在ぎりぎりの状況で入居者のケアに当たっていることから、入居者の命を守るために必要な支援を行うことを確認。五所川原保健所管内の20代男子学生と、八戸市で感染が確認された3人が退院したことも報告された。
 また政府が基本的対処方針を改定したことを踏まえ、三村申吾知事は「夜間の飲食」を含めた密閉、密集、密接の「3密」を避けるように改めて県民に呼び掛け。「県民一人ひとりの行動や、職場・学校などでの対応が今後の感染の動向を大きく左右する」と危機意識を促し「感染拡大の防止に万全を期していくが、県民の理解と協力なしには成し得ない」と訴えた。