被服類製造のキョウワソーイング(つがる市稲垣町、傳法谷純大代表取締役社長)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、通常は行っていない綿マスクの生産に取り組んでいる。県外の同業者が福島県から製造依頼された分の一部を、急きょ引き受けた。同社は「このような状況だから、みんなのために―という信念で頑張っている」としている。
 同社は1980年設立、従業員はカンボジア出身者らを含め約70人。官公庁や大手企業の制服の製造加工請負を主要な業務としている。
 県外の同業者が福島県からマスク2万枚の製造を引き受けたが、この業者が単独で全量をこなすのが困難だったことから、このうち3000枚についてキョウワソーイングに協力を要請した。同社は新年度を迎え中央官庁の制服の製造で繁忙期を迎えているが、新型ウイルス拡大という緊急事態を踏まえ快諾した。
 9日に話を受けてから、マスクのために従業員のシフトを調整。工場内の衛生対策にも配慮しつつ、急ピッチで縫製作業を進め、既に2000枚を福島に発送した。もう1000枚も今週中に製造を終える。直販は受け付けていない。
 このほか、繊維大手からは、防護服の生産について打診を受けているという。傳法谷社長は「創業以来初めて直面する事態だが、社員一同、有事に対するのと同じような姿勢で業務に臨んでいる」と説明した。
【写真説明】福島に届けるため、キョウワソーイングが製造したマスク