弘前市岩木地区の農産物直販所「野市里(のいちご)」内に4月、新たにハワイアンフードのテークアウト専門店「HAUOLI CAFE(ハウオリカフェ)」がオープンした。オーナーは佐野伸吾さん(52)。昨年、相馬地区の地域おこし協力隊員として着任した妻りささん(48)とともに、静岡県伊豆市から移住した。「この地で愛される存在になれれば」。津軽を新たな故郷に根付く覚悟だ。
 カフェで提供しているのは、本場で学んだハワイアンスペアリブやガーリックシュリンプ。20年以上伊豆で経営していた、ハワイアンスタイルのペンションで提供していた自慢の味だ。
 佐野さんは横浜市出身。海が近い環境から、小さな頃からサーフィンに親しみ、憧れの本場ハワイに通うように。徐々に現地の友人もでき、29歳で伊豆にペンションを開くことを決めた際には、現地の味を知り合いたちから学んだ。
 弘前は、りささんの故郷。以前から街に魅力を感じており、人生の次のステップを考え、移住を決めた。
 昨秋の移住後、経験を生かして飲食店を開きたいと考えていた矢先、岩木地区の地域おこし協力隊員から野市里の空きスペースを紹介され、わずか半年での開店にこぎつけた。「まさかこんなに早く店を出せるとは思ってもみなかった。弘前の人は温かい。本当に皆さんによくしていただき、それがなければできなかったこと」と喜ぶ。
 インターネット交流サイト(SNS)などで話題に上ったのが、弘前で新たに開発したメニュー「いがメンチバーガー」(現在は週末限定)。伊豆でも衣を付けたスタイルのいかメンチはあったが、津軽の「いがめんち」のおいしさに驚き、嶽わさびと地元パン屋のバンズを使って考案。プレオープンでは「もっとイカはごろごろしてねばまいね」など地元住民からいろんな声があり、「いがめんちはつくづくみんなの誇りの味だと実感」。改良を重ね、今はおいしさで人気のメニューとなった。このほか、タピオカドリンクや話題のチーズフォームドリンクも人気だ。
 今後に向けてはバーテンダーの経験も生かし、ノンアルコールカクテルなどの新メニューも考え中。「ここがスタート。もっと溶け込んでみんなに気軽に立ち寄ってもらえる店になれば」と話した。
 ハウオリカフェは平日は午前11時~午後6時、土日祝日は午前10時から。水曜日定休。
【写真説明】弘前に移住し、ハワイアンフードの店をオープンさせた佐野さん