弘前市岩木地区の住民を対象に毎年5月に行われている大規模な健康調査「岩木健康増進プロジェクト」が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、延期されることが9日、分かった。同プロジェクトに関連する「いきいき健診」も延期となる。いずれも9月以降の開催を目指すが、実施の可否は感染拡大の状況次第で、中路重之弘前大学COI拠点長は「開催する場合も半月に及ぶ調査日程を考慮すると会場の確保が難しく、規模を縮小せざるを得ないだろう」としている。
 同プロジェクトは、短命県返上に向け産学官民連携で取り組む弘大COIの基幹事業の一つ。
 世界的に注目を集める健康ビッグデータを集積しており、ヘルスケア関連の大手企業も多数参画する。
 中路拠点長が9日、参画企業や研究機関に延期を通知した。岩木健康増進プロジェクトは5月23日~6月1日、いきいき健診は同3~10日に実施予定だった。
 延期の理由は(1)5月までに感染症が終息する可能性が低く、参加者の感染リスクを排除できない(2)国の緊急事態宣言が発令されたことを受け、県外の企業関係者らの参加がほぼ不可能―の2点。今年度参加を想定していたスタッフ約350人のうち、約100人が県外の関係者だった。
 同プロジェクトでは今年度、市民約1000人が約3000項目にわたる検査を受け、約15社が参画予定だった。
 中路拠点長は開催時期のめどを「9月以降」としつつ、農村地帯である岩木地区がリンゴなどの収穫期を迎えることから「来年の1、2月も視野に入れている」と説明。検査項目や参画企業の規模は「例年より減少する可能性があり、これから関係機関と協議していきたい」とした上で、「COI(の研究期限)が残り2年を切る。県民の健康づくりにつながる大事な取り組みであり、何としても開催したい」と実施に向け決意をにじませた。
【写真説明】写真は2018年の岩木健康増進プロジェクトの様子

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