明治期に廃れたこぎん刺しの再興に刺し手として尽力した高橋寛子さん(1925~2015年)=弘前市=の、初めての図案集「津軽こぎん刺し図案集~高橋寛子 天からのおくりもの~」が5日から、弘前市内の手芸店などで販売される。発行人は高橋さんに師事した佐藤陽子さん(69)=同=。佐藤さんは「寛子先生の本は今まで出版されたことがなかったが、誰でも気兼ねなく寛子先生の図案を見て、刺して楽しんでほしく、図案集を出した」と語った。
 図案集には未公開のものを含んだ、佐藤さんが起こした図案や高橋さんの作品を紹介。「裏か表か分からないほど丁寧な糸の始末も確かめて」(佐藤さん)と、作品の裏面も載せている。高橋さんと、高橋さんの夫でこぎんの研究家でもあった一智さん(1904~83年)の略歴のほか、「高橋一智・寛子氏による図案」、高橋さん直筆の文章といった、貴重な資料をまとめた一冊になっている。「寛子先生の作品や図案に刺激を受けた人が、オリジナルの図案を描き、作品にしてくれれば」(佐藤さん)と図案集の最後には何も描かれていない方眼紙を添えている。
 3月30日に東京都で開かれたこぎん刺しと菱(ひし)刺しのイベントで、図案集をお披露目し販売。用意した450冊が完売するほどの人気ぶりだったという。
 「津軽こぎん刺し図案集―」はフルカラー83ページのA4判で、税別3500円。同館のほか、弘前市の津軽工房社、しまや、つきやで扱う予定。
【写真説明】図案のほか、高橋さん直筆の文章、作品などを収めた「津軽こぎん刺し図案集~高橋寛子 天からのおくりもの~」

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