弘前市富栄にあるNPO法人ありんこ。障害を持つ児童生徒を対象にした放課後のデイサービス施設「やよいのあかり」などを運営している。法人の理事長一戸由佳さん(50)は今月、弘前市医師会看護専門学校で准看護学科2年間の課程を終え、准看護師の国家試験に合格した。自ら資格を取得した背景には、医療的ケアを必要とする障害児者が通う施設は、看護師の配置が必須であるにもかかわらず、求人募集をしても集まらない実情がある。
 法人の理事であり、やよいのあかりの管理者を務める棟方良英さん(50)とは、長女の学校の保護者同士として知り合った。棟方さんが福祉関係の仕事をしていたこともあり、一緒に法人を立ち上げた。
 やよい―は設立当初から看護師1人を配置し、週6日の勤務をカバーするため外部からの看護師もう1人をヘルプとして加えて対応してきた。だが、看護師業務のほかに児童生徒の療育面での支援も求められるため、これを受け入れられなかったり、障害児者への対応経験不足による不安感を募らせる人もいたりするなど、長く定着する看護師が少なかった。
 常に求人募集もしているが、応募がないのが実情。現在常勤している看護師は今後、育児休暇などを取得する可能性もあるため、一戸さんは48歳の時に入学を決意した。冗談と捉える職員たちの中で、棟方さんは「2年でしっかり資格を取って来て」と背中を押した。
 医療的ケアが必要な障害児者の施設は看護師を必要としている職場だ。一戸さんは「大変なことはたくさんある。でも、子どもたちが成長していく場にいられることは感動もあるし、やりがいのある仕事」と言い、棟方さんと共に「看護師の働く場として選択肢を広げてほしい」と願っている。
【写真説明】明るい雰囲気の施設内を紹介する棟方さん(左)と一戸さん

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