2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸8年―。弘前大学ボランティアセンターは市や市民らと連携し、“チーム・オール弘前”で、甚大な被害に遭った岩手県野田村の支援活動を重ねてきた。今年も11日に野田村の追悼行事に参加するほか、10日には震災発生以来継続している活動報告会を弘前市内で開き、被災者と寄り添った活動の継続へ決意を新たにした。当初から支援の旗振り役として取り組んできた李永俊副センター長(51)に活動の変化や今後の取り組みについて聞いた。
 震災で震度5弱を記録した野田村は、最大約18メートルの津波に襲われた。37人の尊い命が奪われたばかりか、村の住宅約3分の1に当たる515世帯が全壊などの被害を受けた。広範囲に壊滅的な被害をもたらし、漁業や商工業などに甚大な被害を及ぼした。
 震災から8年が経過した現在、活動の起点となった野田村ではがれきの山は無くなった。ただ、被災者が仮設住宅を出た後の住まいの問題、新居での新たなコミュニティーへの対応力、経済的変化、復興需要減少に伴う職の減少といった新たな課題が立ちはだかる。
 一方で、これまでの活動が縁となり、弘大に憧れて進学した学生や、花見シーズンに学生たちと弘前観光を楽しむ野田村の家族らの姿も見られるなど、弘前市と野田村との絆は深まっている。
 李副センター長は「野田村の人たちは今や遠い親戚のような存在。活動後には『さようならは言わないよ。またね』と言う。寄り添ってきたからこそできる研究、教育、地域支援があるはず」といい、「忘れないことが第一。そして被災地の声に耳を傾けながら検証し、教訓を記録として残す。災害に例外はない。これを世界に伝え、次世代にバトンタッチすることが重要だ」と力を込める。
【写真説明】今後の支援活動について「寄り添ってきたからこそできる研究、教育、地域支援がある」と語る李副センター長

※詳しくは本紙紙面をご覧ください。