少子高齢化が加速する地方で近年注目されるのが、首都圏からの移住者だ。働く世代の場合、地方での仕事探しというハードルが控えており、1次産業への参入や「田舎暮らし」をキーワードに移住を呼び掛けるケースも多い。弘前市のIT系企業への就職と移住を実現した鎌田良和さん(45)は、「どこでも仕事ができるIT系にも可能性があるのでは」と、地方におけるIT系人材の活用に期待を寄せる一人だ。
 鎌田さんは5~18歳を弘前市で過ごし、大学進学を機に上京、就職。ゲームサウンドディレクターや、ゲーム全体を管轄するプロジェクトマネジャーとして活躍していたが、弘前市に住む両親の体調面に不安が出てきたことを機に、2013年夏ごろからUターンを考え始めた。
 一度フリーランスになった鎌田さんは妻や妹と話し合い、弘前へ戻ることを決意。しかし経歴を生かせる仕事をなかなか見つけられず、16年4月に仮事務所がオープンしたばかりの「ひろさき移住サポートセンター東京事務所」へ、相談者第1号として訪れた。
 事務所は、弘前市のウェブコンサルタント会社「コンシス」の代表取締役で、NPO法人あおもりIT活用サポートセンター理事長の大浦雅勝さん(44)に相談。大浦さんもゲーム業界出身で、10年以上前に東京からUターンした経験を持つ。
 2人はインターネットで通話する「スカイプ」などでやりとりを重ねた結果、鎌田さんがコンシスの試験を受け、今年6月に入社。弘前での新生活をスタートさせた。IT系とはいえ、これまでと異なる分野で勉強を続ける日々だ。
【写真説明】首都圏から移住し、弘前市のIT系企業で働き始めた鎌田さん

※詳しくは本紙紙面をご覧ください。