津軽に春の山菜シーズンが到来し、香り豊かな地物が出回っている。調理し慣れている人にとっては待ちかねた「山の恵み」だが、山菜は種類も多い上、詳しい人に教わる機会も少なく、初心者にとって手を出しにくい食材だ。山菜を品定めする「山菜通」な津軽の女性たちに、店頭で教えを請うてみた。
 弘前市常盤野の嶽温泉にある岩木屋では9日、天ぷらが一般的なタラの芽、あくの少ないコゴミ、香り高く「山菜の女王」とも呼ばれるシドケ、津軽で早採りとなる深浦方面のネマガリタケなどがずらりと並べられた。
 調理方法の見当が付かない記者はまず、ネマガリタケを品定めする市内女性に皮のむき方を質問。女性は「ピーラーで一筋切れ目を入れてゆでると、簡単に皮がむける」とこつを教えてくれた。
 ウドについては「葉は天ぷら。皮をむいた茎を薄切りにし、そのまま酢みそあえ。皮をむかずにきんぴらもおいしい」とのこと。
 店に立つ舘山あい子さんは「山菜はいわば“和のハーブ”。あく抜きとしてゆで過ぎたりせず、この時期ならではの香りとほろ苦さを楽しんでほしい」と話す。
 葉物はさっとゆでておひたしにしたり、ほろ苦さに合うごまやマヨネーズとあえたりするのが一般的だが、「刻んで野菜と混ぜ、かき揚げにしても」(舘山さん)とし、ハーブ的な使い方を勧めてくれた。
 弘前市宮地の直売所「野市里(のいちご)」は各山菜の特徴を掲示して販売。秋田県や本県で山菜料理を覚えたという市内女性は「迷ったら天ぷらか、ゆでてしょうゆをかけるだけでも」と笑い、「作って食べれば覚えるのが山菜。ただし出回る期間が短いので、春は怖がらずに山菜を買うべき」
 励まされた記者も山菜を抱えて帰途に。津軽の春の恵みを満喫した。
【写真説明】 シーズンを迎え、店頭にずらりと並べられた地物の山菜=岩木屋