弘前昇天教会(奥建物)など、鹿田団長(左)が市内の洋館にまつわる裏話などを紹介した「冬の夜の洋館散歩」

 北海道新幹線開業でぐっと近くなった函館市と弘前市。風情のある路地裏や、歴史ある建造物の存在など共通点が多く、住民が「まち歩き」を通じてまちの良さを再発見する取り組みも盛んだ。陸奥新報社と函館新聞社とのコラボ企画として、両市で活動する「路地裏探偵団」に、それぞれの街の魅力を紹介してもらった。
■弘前
 弘前路地裏探偵団の鹿田智嵩団長が今の時期、おすすめする街あるきコースは「冬の夜の洋館散歩」(12~2月)だ。城下町弘前の街中には、なぜか洋風建築の建物が多い。
 市内随所にある洋風建築の立役者とは―。同市出身の名棟梁・堀江佐吉だ。函館ハリストス正教会など、函館の洋風建築に感銘を受け、青森銀行記念館や旧市立図書館などを手掛け、津軽地域における洋風建築の“旗手”となった。約100年前、弘前城天守の曳屋(ひきや)を行った人でもある。
 弘前藩が推奨した蘭学や外国人教師がもたらしたキリスト教の教えから、教会も街中で存在感を放つ存在だ。

大門仲通り近くに立つ「函館型三方式地上式消火栓」の一つ。黄色と独特のフォルムが存在感を放つ

■函館
 弘前市の「弘前路地裏探偵団」からのれん分けした函館の街歩きガイド「だいもん路地裏探偵団」。田村昌弘代表の案内で「大火とともに歩んだ函館」を散策すべく、大門地区周辺を歩いた。
 江戸末期から栄えた函館は三方を海に囲まれ、やませの影響で強風が吹きやすく、しばしば大火に見舞われた。田村さんは「函館は幾多の火事を乗り越え、火に強いまちづくりを進めてきた」と話す。それらは、1934(昭和9)年3月に起きた函館大火後、復興計画に基づいて作られた広路(ひろじ)や消火栓などに見られるという。
 消火栓は、大火の経験から学び、三方から同時に水を取り出せる。市内の鉄工所で鋳造されており、他の街にはない珍しい形状と黄色のカラーが特徴的だ。

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