県は8日、試算表や資金繰り表など経営状況を把握する書類を定期的に提出する企業を対象に、県特別保証融資制度の金利優遇措置を検討していることを明らかにした。同日公表した2009年度版「リレバン・レポート」で、融資を断られる割合が低く、金融機関に満足していると回答した企業は必要書類を作成、金融機関へ情報発信している割合が相対的に高いことが分かり、中小企業金融円滑化を図るためにも中期事業計画、試算表、資金繰り表の作成を中小企業へ促す考えだ。

 同日開かれた制度金融運営協議会で、試算表などを作成していない中小企業向けの支援策を明らかにした。
 リレバン・レポートによると、自社の経営状況を把握するための書類の作成率は試算表で46.7%(毎月作成)資金繰り表で33.1%中期事業計画では19.7%と低く、資金繰り表では約7割、事業計画書では約8割が作成していない。
 これをメーンバンクに満足している企業層(満足層)、普通と答えた中間層、不満足層で分けてみると、満足層は書類作成や金融機関に自発的に提出している割合が相対的に高いことが分かった。
 不満足層も書類を作成している割合が比較的高いが、既に融資を断られ、金融機関の指導によって作成していることが想定される。一方、中間層は必要書類作成割合が低く、金融機関とのコミュニケーションが乏しい状況が浮かび上がった。
 県はレポートの中で、積極的に情報発信し、融資を断られることも少ない満足層のケースを「リレバンのお手本」とし、不満足層に対しては金融機関側にコンサルティング機能が求められるのではと分析。中間層については双方のアプローチ不足として、日ごろの関係が希薄な分、将来資金需要が発生した際に円滑な資金確保に不安を残すと指摘した。
 必要書類を作成しない理由としては「必要性を感じない」「作り方が分からない」という回答が多かったことから、県はなぜ書類の作成が必要なのかを分かりやすくまとめた「円滑な資金調達のためのQ&A」と、書類の作り方を学べるエクセルファイル「お試し試算表(資金繰り表、事業計画書)」を県のホームページにアップ。中小企業や商工団体に活用を呼び掛ける。