2010年に入って火災の犠牲者が相次いで発生している。県防災消防課などのまとめによると、今月4日現在で12人と09年同期に比べ9人多く、過去10年でも最多という異常な状況だ。寒さが厳しい時期はまだまだ続くとみられ、各消防本部では暖房器具の取り扱いに注意を促すなど火災予防を改めて呼び掛けている。また逃げ遅れを防ぐため、火災警報機の普及にも力を注いでいる。
 同課によると、今年に入り火災の犠牲者は10件で12人。現場のほとんどが一般住宅だ。市町村別でみると、青森市では1月10日に大野の住宅を全焼し父親と子供2人が亡くなった火事を含め3件5人。このほか板柳町では2件2人、五所川原市、田舎館村八戸市十和田市、むつ市ではそれぞれ1件1人という状況犠牲者のうち5人が65歳以上の高齢者で、5歳以下の幼児1人が含まれている。
 発生時間(消防の覚知時間)は未明から朝にかけたケースが6件と目立っている。
 12件のうち、2件は出火原因がある程度判明している。1件はファンヒーターを燃焼させたままカートリッジ式の灯油タンクに給油し、そのタンクから灯油が漏れて引火した。もう1件は薪(まき)ストーブの周辺に燃えやすい物を置き、それらに着火したという。このため、同課や各消防本部は暖房器具の適正な取り扱いを促している。
 火災発生時、逃げ遅れを防ぐ有効な手段として火災警報器が挙げられる。県内では08年6月から新設、既存住宅を問わず設置が義務付けられているが、消防庁の推計(09年12月現在)によると、本県の普及率は67・2%。全国平均の52%を上回っているものの、消防本部管内別でみると、最も高い八戸地域広域が89・7%、最も低い平川市が28・2%と格差が大きい。
 その他の津軽地方の各管内では、弘前地区58・3%、黒石地区34・9%、五所川原地区37・8%つがる市39・4%鯵ケ沢地区35・8%、板柳町34・5%。
 同課は「普及・啓発活動に積極的な消防本部の管内ほど高い傾向にあり、各消防本部には一層の工夫と努力を求めている」とした。