世界自然遺産白神山地の代表的な観光スポット「暗門の滝」の遊歩道が近年、大雨などの災害で損壊するケースが多く、入り込み客数にも影響が出ている。現在は散策に問題はないが、西目屋村はより安定した散策ルートを開拓しようと、かつて歩道上流部にあった“幻の道”の復活を計画。関係機関への要望活動を強めていく。
暗門の滝歩道は、同村のアクアグリーンビレッジANMON付近から暗門の滝に至る約2.6キロ。白神山地と暗門川が織りなす渓流美や、三段に分かれる暗門の滝を楽しむことができる。
例年5月から11月ごろまで散策できるが、近年は春先の大雨被害などで仮設橋が流されたり、護岸用の石組みが削られるなどの被害が相次いでいる。
このため歩道の通行止め日数は2007年度に20日だったものが、08年度は43日、今年もこれまでに29日間に達した。
入り込み客数も通行止め日数の増加に反比例するように減少。07年度の約8万5500人に比べ、08年度は約6万人まで減っている。
このため、村では雨の被害を受けやすい遊歩道上流部を迂(う)回(かい)できる“山道ルート”を第二暗門の滝歩道として整備することを検討。
このルートは現在の川沿いの歩道とブナ林散策道の合流地点近くに入り口があり、かつてはマタギが入山する際の道として使われていた。暗門の滝歩道の整備に伴い、利用する人もいなくなったが、実際に歩いたことがある人によると、第二の滝付近に直接出ることができるため、滝の眺望が大変美しいという。村では整備するとしても草払い程度の最小限にとどめて、自然に配慮するとしている。
区域は県立自然公園と一部世界自然遺産の緩衝地域に当たるため、村は近く県や林野庁、環境省の出先機関を訪れ、整備を要望する方針。
また今年7月の大雨で被害を受け、現在仮設橋などで対応している個所については、シーズンオフに補修工事を行うことを決めた。
関和典村長は「毎年雨によって遊歩道が損壊しており、補修にも多額の費用負担が生じている。山道ルートを造って入山者に利便性を高めたいので、関係機関への働き掛けを今後強めたい」と話している。
【写真説明】白神山地を代表する観光スポット暗門の滝歩道。近年の大雨被害により仮設橋で対応する個所が増えている













