2008年産リンゴが自然災害や価格の低迷に見舞われた影響で、津軽地方の農家は例年以上の余剰リンゴを抱えている。処分に困った農家がリンゴを河川などに不法投棄することも懸念される中、板柳町内を流れる2級河川・十川では、19日までに河原での不法投棄を数件確認した。町はパトロールの強化などを通じ、不法投棄防止に努める方針。

 津軽地方のリンゴ園地では昨年、自然災害が相次いだほか、多くのつる割れ果が発生。加工用リンゴの入庫が加工業者に集中し、一時は買い受けを断る事態となった。
 ここ数日は最高気温が平年より高く、気温の上昇とともに腐敗が懸念される。同町のある農家は「加工業者から買い取りの連絡があり、ほっとした」と話す一方、100箱以上のリンゴを抱え、先の見通しが立たない農家も少なくない。
 農家が大量のリンゴを抱えていることを受け、県は19日までに(1)園地へのすき込み推進(2)山林や河川などへの廃棄防止―などを行うよう各市町村に通知した。
 これを受けて町は、河川での巡回パトロールを実施。河原で発見されたリンゴは、腐敗の進み具合から昨年秋に捨てたと見られるもののほか、ほとんど腐敗がないものもあった。
 町から連絡を受けた県は、立て看板を設置して不法投棄防止を呼び掛ける予定という。
 町はリンゴの堆(たい)肥(ひ)化を推進するため、石灰窒素の購入に半額助成するなどの対応を取っており、今後も無線放送などで農家にリンゴの有効活用を周知する計画。
【写真説明】リンゴの不法投棄が発見された十川の河原