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今年は本県のリンゴ産業にとって非常に厳しい1年だった。自然災害などが多くの農業者を苦しめた揚げ句、加工用にしかならないリンゴが大量に出回り、加工メーカーの受け入れ態勢は限界に達している。その影響が、加工専門にリンゴを卸している仲買業者にも及んだ。平川市の仲買業男性(62)は、一部で腐敗が始まっている大量の余剰リンゴを売却も処分もできず、苦境にあえいでいる。
男性の所有するリンゴ用の倉庫。約700平方メートルの敷地内には、大量のリンゴが保管され芳香を放つ。だが近寄って目を凝らすと、所々で既に腐敗が始まっていた。特にふじの白カビや褐変が目立つ。「今年はふじにつる割れが多い。蜜入りに発生してしまうと腐るのが早くなってしまう」と男性は嘆く。
11月15日、取引のある加工メーカーのうち一社から「これ以上は買えない」と告げられた。これを受け、取引のある各農家が大量の余剰リンゴを抱えているのを知りながらも、同月末で買い入れを打ち切った。その後、ほかの加工メーカーからも、12月上旬までに買い取りを断られた。
「例年だと何日か余裕をもって通知されるが、あすからもう無理だと通知してきた所があった。凍結果汁の保管庫が確保できないらしい」。男性は数百トンの余剰を抱えることになったと主張する。
生食用の保管を想定していなかったため、保管用冷蔵庫を備えていなかったのが致命的だった。既に相当数に腐敗が発生し、今後買い取りが再開されたとしても、とうてい売れる状態にない。
処分するには専門の処理業者に委託する必要があるが、男性は「今までの経験から、中小の仲買業者の所にまで引き取りに来てくれるとは思えない。自分のトラックで運ぶと、数十回往復しなければならず無理だ」と悲観的だ。
「農家から買った側の自己責任もあるかもしれないが、県による廃棄費用への助成などはできないものか」と男性は訴える。高々と積み込まれたリンゴを抱えたまま、2008年が暮れていく。
【写真説明】大量のリンゴが売却も処分もできずに倉庫に残る



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