世界遺産・白神山地でブナなどが刃物で傷つけられたり伐採された問題で、東北森林管理局は23日、白神山地を活動拠点とするガイド団体、山岳会関係者と初の意見交換会を開いた。規制の在り方をめぐっては地域文化継承の観点などから反対の声が相次ぎ、保護活動の難しさが改めて浮き彫りとなった。
 西目屋村中央公民館で行われた意見交換会には同局や環境省東北地方環境事務所、県の担当者、ガイド団体と山岳会の代表ら約50人が出席。再発防止策などについて意見を交わした。
 参加者からは「ブナを傷つけるのは良くないが、白神は昔からナタ目があった場所。行政側は騒ぎすぎ」との意見があり、同局側は「今回のはナタ目とは違う。みんなで守っていくということを徹底しなければならない」との見解を示した。
 また、環境省が法的規制強化を含めた方策を検討していることについては「地元住民の生活マタギなどの文化継承という点から考えると規制には反対。地元の人間が保全を前提に適切な利用を心掛けて模範となるべき」「規制を設けると新たな問題が起きる。世界遺産の大切さを啓発していくことが大事」などと反対意見が相次いだ。
 このほかボランティア巡視員について「ボランティアという立場で保全にかかわるのは難しい。もっと責任のある立場で積極的に核心エリアに入っていける人材を育てるべき」との指摘もあった。
【写真説明】再発防止策などについて意見を交わした参加者