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みちのく銀行(杉本康雄頭取)は22日板柳支店に勤務していた元女性職員(57)=昨年7月で退職=が、顧客女性の預金口座から現金総額5660万円を無断で引き出し、着服していたと発表した。5600万円を超す着服額は近年発生した同行の不祥事件では最大規模。同行は女性に対し被害額を全額弁償、元職員について刑事告訴する方針。同日、杉本頭取とコンプライアンス部門担当の鳴海文紀常務が記者会見で説明した。
同行によると、元職員は担当していた顧客女性の通帳と女性から教えられていた暗証番号を使い、2003年6月から今年8月までの間、99回にわたり、約5600万円をATM(現金自動預払機)で引き出した。途中10万円ほど穴埋めしたが、ほぼ全額を家族の債務弁済や教育費などに使い、発覚時の口座には約2万円しか残っていなかった。
元職員は女性の通帳を無断で繰り越し、使えなくなった旧通帳だけを女性に渡して、使用可能な新通帳は自分で保管していた。女性から入金依頼などがあった時は、繰り越し前の旧通帳に依頼された金額を手書きで記入、対応していたという。
同行が事態を把握したのは今月13日。12日に女性から150万円の引き出しを頼まれた元職員が残高不足で対応できず、着服の事実を告白。女性の親族が同行に通報した。
過去に相次いだ不祥事件を受け、同行は05年から3カ月に一度、渉外担当が訪問する顧客に対して「取引残高通知書」を発送、取引内容の確認を求めている。顧客女性は通知書を受け取り、口座残高が減っていることに気付いていたが、元職員を信用していたことから不審に思わなかったという。
記者会見で、杉本頭取は「顧客の信頼を悪用した許し難い事案。これまで3年余り、不祥事件防止策の強化を図ってきた中での発覚で、断腸の思いであり、慚(ざん)愧(き)に堪えない」として陳謝した。
法令等順守を最重要課題として取り組んできた同行だが、「今回は想定していない事案だった」(杉本頭取)とし、今後は今回の詳細を把握した上で、再発防止策の一層の強化を図るほか、自らも役員報酬減額などの処分を行う考えを示した。
【写真説明】記者会見で陳謝する杉本頭取(左)と鳴海常務



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