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弘前市岩木地区の熊嶋地域にある熊野宮に明治時代に奉納された絵馬が、1991年の台風19号被害で破損した状態となっていることから、ねぷた絵師の八嶋龍仙さんが修復作業を手掛けている。八嶋さんは「先人の思いが込められた絵馬を年内に修復して熊野宮に戻し、新しい年を迎えたい」と話している。
現在修復している絵馬は、ねぷた絵師の故竹森節堂さんの父美信さんが描いたものでき、1891年に奉納された「黄石公、張良図」(106センチ×151・5センチ)。
熊野宮は台風19号の際、倒れたイチョウの木の下敷きになって倒壊。この時、拝殿に飾られた絵馬二つが破損し、廃棄処分されそうになったため八嶋さんが修復を名乗り出た。
絵馬はそのままの状態で保管されてきたが、今回、竹森家からねぷたの下絵などの提供を受けたのを機に10月から修復作業に取りかかった。
破損した絵馬二つのうち、被害が少なかった「中国故事図」(85センチ×121センチ)は既に修復を終了。
現在手掛けているもう一つの「黄石公、張良図」は、額縁が壊れてばらばらになっているほか、絵馬の一部が欠けた状態にある。
八嶋さんは欠けた部分をスギの木の板で補い、資料を基に絵を描き足し、額縁を組み直して修復する。
熊野宮氏子総代の太田節雄代表(64)は「絵馬は地域の宝であり、修復を非常に喜んでいる」と話し「世の中暗いニュースが多いが、きっといいことがある」と願いを込める。
八嶋さんは「絵馬は感謝の気持ちを込めて奉納されたもので、先人の思いが込められている。それを大事にしながら年内に修復し、新しい年を迎えたい」と話している。
【写真説明】補修される絵馬(手前)。上は既に補修を終えた絵馬



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