県農協中央会(工藤信会長)は15日、総務部の女性職員(41)が外部団体の口座から総額432万円を横領していたと発表した。横領分は家族によって全額返済されているが、同会は16日にも警察に事情説明するほか、懲戒委員会で女性職員や関係職員を含めた処分を決める方針だ。

 15日記者会見した同会によると、女性職員は2007年7月から今年11月までの間に、県農協農政対策委員会と県農協青年部協議会の口座から、20回にわたって432万円を着服。決算前の今年3月には、いったん全額を穴埋めしたが、問題が発覚した今月10日の段階で、240万円を着服していた。
 外部団体の経費に必要な決裁を受けた後、水増しした金額を引き出して差額を着服しており、向山健悦総務部長は「伝票を照らし合わせれば分かった。日常の会計処理が甘かった」とした。また両団体への監査は行っていなかったという。
 女性職員は今年11月に体調を崩して休職する際、両団体の通帳を持ち出しており、これに気付いた関係者が問いただしたところ横領の事実を認めた。現在は精神的に不安定な状態で、理由などは分かっていない。
 また、この女性職員は勤続20年以上のベテランで、総務部は3年目。仕事ぶりはまじめだったといい、現在は自宅待機している。今回の件について「大変申し訳なかった」と泣きながら謝罪したという。
 会見で工藤会長は「組合員をはじめ本会員、農協関係者におわびを申し上げる」と陳謝。また各農協に法令順守を求める立場として「二度とこのようなことがないよう役職員一丸となって信頼回復に努める」とした。
【写真説明】記者会見で謝罪する県農協中央会幹部