会計検査院が国庫補助事業で本県を含む12道府県の不正経理を指摘した問題で、県は20日、指摘された不正経理の総額が2511万円に上ることを明らかにした。補助事業と関係のないデジタルカメラを購入したり、臨時職員の賃金に充てたりなどしていた。私的着服や裏金づくり、発注を装って業者に資金をプールさせる「預け」といった不正は確認されていない。県は「事務執行に誤りがあった」と認めたが、意図的な流用は否定。指摘された一部については検査院との見解の相違を主張している。

 県庁で記者会見した県土整備、農林水産の両部によると、検査院の調査は今年二月、二〇〇二―〇六年度の国土交通省、農林水産省が支出した補助事業の事務費(物品購入の需用費、賃金、旅費)を対象に行われた。
 その結果、指摘された不正経理の補助金相当額は、県土整備部が二千三十四万円、農林水産部が四百七十七万円。両部合わせた総額の約六割の千五百四十七万円は旅費で、外部団体が主催した講習会や研修会に国庫補助金で職員を派遣するなどしていた。検査院は、県単独事業費で支払うべきで補助金にそぐわないと指摘したが、両部は会見で、うち六百万円程度については「補助事業の目的に合致している」と主張。両省や検査院に県側の考えを訴えるとともに、使途基準の明確化を求めていく考えだ。
 一方で、物品購入の需用費や賃金の不正経理は認めており、県土整備部では補助事業に直接関係のないデジタルカメラやキャビネットを購入。パソコンの修理代に充てたケースもあった。また、中南や東青など四地域の出先機関が雇用した臨時職員の賃金を、関係のない補助事業費から流用していた。
 農林水産部では、書類用の袋を七回に分けて購入したように見せ掛け、コンピューターウイルス対策用ソフトを買うなどしていた。
 両部は会計検査院からの正式な報告を受け、返還に応じることにしている。
 会見で小田部幸夫県土整備部長、鳴海勇蔵農林水産部長はそろって「不適正な処理があったことを深くおわびします」と謝罪。指摘された以外にも、不正経理があるのではないか―との記者の質問に、小田部部長は「知事から早急に内容を調査し対応するよう指示を受けており、調査体制を含めて打ち合わせしたい」とした。
【写真説明】会見で陳謝する県土整備部と農林水産部の幹部