弘前ねぷた保存会(清藤哲夫会長)は23日、弘前ねぷたの歴史と伝統の保存継承を目的とした「弘前ねぷた保存基準」を策定した。近年一部の団体や県外の祭りで見られるねぷたの形態や運行、はやしの乱れを受けて保存会が初めて策定した。市民に親しまれてきた一般的な慣習を尊重し、歴史的伝統から大きく逸脱しないことを基本に、他の祭りを想起させるパフォーマンスの自粛などを参加団体に求め、はやしや掛け声、鏡・見送り絵についても参考基準などを設けた。基準の運用は今後、市など主催3団体で協議する。

 保存基準は民俗研究家やねぷた絵師、有識者らで構成する策定委員会(壽恵村元文委員長)が検討。23日の保存会総会で承認された。
 保存基準の中でねぷたの制作とはやしについては、弘前市発行の「弘前ねぷた―歴史とその製作―」と、同保存会発行の「楽譜集(行進、休止、戻り)」をそれぞれ参考基準とし、構造、絵、運行、はやし、その他の各項目に分けてそれぞれ基準を設定した。
 運行面では近年目立つ踊りやパフォーマンスについて「他の祭りやイベントそのものの導入であったり、想起させるものは各団体に自粛するよう望む」と規定。衣装も「見る人に不快感を与える格好や公序良俗を乱すものは慎む」とした。
 はやしでは、特に各団体でばらつきが多い太鼓について「原則として1調バチ、または2調バチのたたき方が基本」とした。
 清藤会長は「弘前ねぷたは国の重要無形民俗文化財であり、昔から続く根本的なものを大事にしたいと基準を策定した。基準の運用は主催3団体で相談したい」と話した。
 この日の総会では、ねぷた運行安全祈願祭をまつり初日から7月4日の全体会議前に行うことを決めたほか、任期満了に伴う役員改選で清藤会長らを再任。新任の監事に相馬憲保氏を選任した。
【写真説明】弘前ねぷた保存基準を承認した弘前ねぷた保存会総会