'14弘前市長選 決戦前夜

 

2014/4/4 金曜日

 

 任期満了に伴う弘前市長選は葛西氏と千葉氏の一騎打ちの構図がほぼ確定している。6日の告示を前に、両陣営の動きをまとめた。

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葛西氏陣営=上

 

総決起大会終了後、会場から出る支持者と握手する葛西氏(左)=3日

 「自立した地域経営をなし、国の在り方さえも転換する、そういう地域主権の波をこの弘前という地域から発信していきたい」。3日、弘前市民会館で開かれた総決起大会で現職葛西憲之氏(67)は声に力を込めた。
 市長選は共産党公認の千葉浩規氏(52)との一騎打ちとなる見通しだが早くから低調とされ、総決起大会も「集まらないのでは」と懸念する声があった。だがふたを開けてみれば大ホール、中継でつないだ会議室を合わせて約1500人(主催者発表)が参集。陣営幹部は「激戦だった4年前も(約5000人が集まった)総決起大会で勝利が見えた。今回もこれだけ集まれば投票率もそこそこいくのでは」と安堵(あんど)の表情。工藤順巳選対本部長も「自信がついた。今後の選挙活動の大きな力になる」と晴れやかな表情で語った。
  ◆    ◆
 葛西氏は4年間で後援会や支持団体は拡大しており、今回の市長選でも20以上の団体が同氏を推薦。政党推薦は受けていないが、これまでの会合には自民党の国会議員や民主党を基軸とする連合青森も来賓として姿を見せ、市議会も対立候補を擁立した共産と無所属の7人を除く5会派の27人が支持を表明するなど盤石の態勢だ。
 だが市民の関心は低いとされ、総決起大会でも新戸部満男後援会連合会長が「一番の問題は投票率」、工藤選対本部長も「高い投票率でなければ信任を得たとは言えない」と語るなど、投票率に危機感を抱いてきた。
 市長選の投票率は1996年の33・79%が過去最低。「それを下回ることはできない」というのが陣営側の共通認識だ。共産党には基礎票があり、市長選となれば当然、現職への批判票もある。前回市長選で争った前市長相馬●一氏の支持票の行方も気掛かりだ。
 支持団体からは「最悪を想定すると(投票率が低ければ)現職敗退が予想される」という文書も流れるほど。「そういう危機感が各団体などに浸透していった結果だと思う」。3日の盛況について陣営側はそう分析した。
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 葛西氏は現職の強みに加え、アピールする実績には事欠かない。これまでに作成した複数のチラシや分厚いマニフェストは4年前の実績と今後の政策で埋め尽くされている。
 マニフェストが壮大であるが故に、公約全体を把握するのが難しく、有権者に分かりやすい争点が浮かび上がらないという一面も指摘されているが、葛西氏は「4年間の実績と今後何をするのかをマニフェストにまとめ、真面目に愚直に訴えているつもり。これを見れば、私の真摯(しんし)な姿勢が分かってもらえると思う」と胸を張る。
 ある幹部は「普段は選挙の会合に顔を見せない女性陣も語る会には来てくれた。やっぱり葛西さんの人柄だ」と太鼓判。陣営は「気を緩めず、期日前投票を呼び掛けていく」としており、高い投票率での信任を目指す。
※●は金へんに昌

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千葉氏陣営=下・完

2014/4/5 土曜日

 

事務所開き終了後、支持者と握手を交わす千葉氏(中央)=3日

 「いよいよ消費税増税が始まった。弘前から消費税ノーの市長を誕生させれば、市民の暮らし、命を守る政治に変換する力になる。ぜひ私を市長に押し上げてほしい」。告示目前の3日、弘前市和徳町で行った選挙事務所開きで、千葉浩規氏(52)は集まった約60人の支持者を前に声を張り上げた。
 越明男選対本部長も「ようやく戦う準備ができた。われわれの武器は政策チラシ。大変苦労したが、党員や後援会の皆さんの意見を聞き、素晴らしいチラシができた。これを届ければ地殻変動を起こすかもしれない」と陣営の士気を鼓舞した。
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 共産党公認として弘前市長選に出馬する千葉氏と陣営が訴えるのは安倍政権と対決し、市民の暮らしと命を守る市政への転換だ。
 街頭演説でも全体の半分は消費税増税や年金、原発など国政の問題を取り上げる。「市長選なのに」という声もあるが、国政の問題は市民の暮らしに直結するというのが陣営の考え方。「国にノーと言える市政が必要」と訴えの中心に据える姿勢は変えていない。
 もともと津軽地域は共産党の支持が厚い地域。2012年の衆院選では4区に出馬した千葉氏が県内4選挙区の共産党公認候補の中で最多の1万7594票を獲得。13年の参院選比例代表の市町村別得票数を見ると、弘前市の共産党支持票は自民党に次いで多く、東北の市部ではほかにない高い支持を示した。
 国政選挙での躍進を今後のさらなる党勢拡大につなげたいという思惑が同党にはある。出馬会見では千葉氏自ら「(候補を)出さないということは党内的にも許されないという事情がある」と語っており、総決起集会と位置付けた3月22日の共産党演説会でも、高橋千鶴子衆院議員が1時間にわたって国政の諸問題に対する党の活動を伝え「市民の声で市政を変え、国政を動かす、そういう頑張りをしたい」と語った。
  ◆    ◆
 千葉氏の推薦を決めた市民団体「市民が主人公のみんなの会」は市長選を前に現市政を検証し、「葛西市政はパフォーマンスにはたけていても福祉に冷たく、特定団体に偏重した税金の使い方をしている」と批判した。
 千葉氏も基本的に同じ考えで、国保料の引き下げや子どもの医療費の無料化を掲げ、ヒロロのフロア購入や岩木川市民ゴルフ場については「市民の合意を得られていない」として検証や事業の見直しを進めるとしている。
 千葉氏が2、3月に行った街頭演説は150回。最初は関心が低いと感じられたが、3月下旬になって徐々に足を止める市民が増えてきた。これまでの党の支持者以外から、現職への批判の声も寄せられているという。
 優勢とされる現職に挑む厳しい戦い。陣営幹部は少しずつ市民の反応の変化を感じながらも「まだ緒に就いたばかり。政策で堂々と勝負したい」と意気込む。

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