日々燦句 (高森ましら)

 

助手席にもう夫はゐず冬の街(三戸百子)

2022/1/20 木曜日

 

 前年の介護や看取(みと)りの句のあとの作品。作者は仕事や買い物に復帰したものの、同乗していた夫は他界。見慣れた風景も自分だけだ。「ゐず」と表現しながら心には存在。
 『青森県句集』第32集より。

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猫パンチされて楽しや冬籠(不二魚)

2022/1/19 水曜日

 

 猫の横殴りの仕種(しぐさ)。獲物を捕らえる時には爪がむき出しだが、遊びの時には肉球にそれが隠れていて安全。「楽しや」だから後者。猫に遊ばれているのだがそれがいい。
 俳誌『千青』第47号より。

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雪嶺を一刀彫のごと愛す(蝦名石蔵)

2022/1/18 火曜日

 

 荒彫りの面を残して、あたかも一刀に削ったかの技法。大胆さと野性味が魅力。作者は、流麗さよりも力感のある冬の山容に魅(ひ)かれる。「愛す」の表現がなかなか。
 『青森県句集』第32集より。

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関節へずしりと冬の冥さあり(大澤せい)

2022/1/17 月曜日

 

 ずしりとだから、足腰特に膝の関節に堪(こた)える辛(つら)さ。しばらく真冬が続く。「冥(くら)さ」は肉体だけではなく、精神にも加えられる負荷を意味していると感じられた。
 『青森県句集』第32集より。

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茶柱や年賀葉書に当り籤(臼谷山夢)

2022/1/16 日曜日

 

 茎が目立つのはさほど上等な茶ではないのだが、逆手にとってそれを瑞兆(ずいちょう)とみなす。庶民のしたたかな精神。人生は気の持ちようだ。早速福の神が訪れた。
 『青森県句集』第32集より。

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