ファッション甲子園パリ研修

 

2012/3/23 金曜日

 

  弘前市で毎夏開かれている全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園)。優勝チームには副賞としてファッションの本場パリでの研修という、この上ない勉強の機会が与えられる。昨夏優勝した弘前実業高校3年の古川友絵さん(18)、小田桐光沙さん(18)は本県の高校生としては初めて6~12日の日程でパリを訪れ、貴重な経験を重ねた。

 

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多彩な素材に興味津々=上

 

エスモードパリ校には日本人学生も。カリキュラムや作品について熱心に話を聞く生徒ら

 パリのシャルル・ドゴール空港に着いたのは7日午後3時すぎ。成田国際空港から飛行機で約12時間、ほぼ半日がかりの旅。日本時間では深夜になろうとしていたが、2人は初めての海外に興味津々。空港からホテルに向かうタクシーの中から街を眺め「街も人もおしゃれ」「お店もかわいい」と早速パリの風景を目に焼き付けた。
 8日はファッション甲子園のスポンサーでもあるエスモードのパリ校を訪問。同校の玄関ホールは3階まで吹き抜けになっており、開放感のある造り。2人は同校スタッフの千原和美さんの案内で授業中の教室だけでなく、充実した設備や自習中の学生の様子なども見学した。
 2人が特に興味を示したのは、布などの素材がぎっしり詰まった素材室。「学生は素材をここに見に来て、必要なら切り取っていくことができる」という説明に「えー!」と仰天する2人。「パリに来たらわたしが素材のことを教えるわよ」と言う専任の教諭にカラフルな羽根やスパンコールなどさまざまな素材を見せてもらい、2人は身を乗り出してじっくりと見入っていた。
 その後は同校デザイン科主任のポール・マルシャンさんとフレンチの昼食を楽しみながら懇談。ポールさんはファッション甲子園の優勝作品、段ボールで作ったドレスの写真を見て「若いのに、素晴らしい技術を持っている」と2人を評価。
 「好奇心を持ってすべてを見ること。物を見るというのはクリエーションの出発点。パリの街は地区によってカラーが違うし、夜と昼の街、人の服装も雰囲気も変わる。その違いを発見することがインスピレーションにつながる」と助言した。
 「パリの街はすべてが勉強になる。しっかり吸収して帰って」というポールさんの言葉にうなずく2人。その言葉通り、滞在中は有名なルーブル美術館やベルサイユ宮殿、凱旋門(がいせんもん)にノートルダム大聖堂、そしてスーパーマーケットや百貨店、大衆食堂と縦横無尽に街を歩き回り、パリの歴史や文化、生活の様子を心に刻み込んだ。

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刺激受けた本物の芸術=下・完

2012/3/24 土曜日

 

「メゾン・ルサージュ」で、部屋いっぱいに保管されたリボンや糸などの素材に目を輝かせる2人

  今回、生徒と随行した山内最子教諭が楽しみにしていたのが、8日午後に訪れた刺しゅう工房「メゾン・ルサージュ」。ルサージュはシャネルやディオールなど有名な顧客から仕事の依頼を受け、ともにコレクションの作品を作り上げていると言っても過言ではないプロの職人集団だ。
 2人を迎えたスタッフのキャロール・アレーグルさんがまず案内してくれたのは1858年、前身のメゾン・ミショネから手掛けた全サンプルが収められているという部屋。約5万5000点が保管されているという。
 「好きな箱を一つ選んで」と言われて2人が指さしたのは1965~66年冬のコレクション。箱を開け、中から出てきたきらびやかな作品に、2人は「すごい」と息をのんだ。
 パールやスパンコールなどが縫い付けられた生地は宝石のよう。裏側までしっかり確認し、古川さんも小田桐さんも「ずっとここで見ていたい」「一日中いられる」と圧倒された様子。アレーグルさんに言われ職人が仕事の一端を披露すると、「メルシィ!」を連発して目を輝かせた。
 素直に感動する2人にアレーグルさんだけでなく、職人たちも笑顔に。部屋を出る時には「アリガト」という日本語もこぼれ、通訳として随行した千原さんは「普通は邪魔になるから嫌がられるのに…。若い人っていいわね、とみんな喜んでくれた。めったにないことでこちらもうれしくなった」とほほ笑んだ。
 当初予定されていたパリ・コレ見学は日程の都合で実現しなかったが、10日にはエスモードパリ校の学生によるファッションショーを最前列で観覧。「どうやって型紙を起こすんだろうと思う作品がいっぱいあった。素材とかつくりも面白かった」と小田桐さん。
 自由行動の時間も精力的に動き回り、小田桐さんは布屋で生地をチェック。古川さんは古本屋で美しいコラージュの絵本を発見して「こういうのが刺激になる」と目を細めた。
 山内教諭は「日本はコストや機能を優先したデザインが多いが、フランスは違う。2人とも本物の芸術のすごさに触れ、いろいろと勉強になったと思う。いいものを作るための近道を通ったような感じ」と研修を総括した。
 6泊7日(機内泊込み)の日程を終えた2人は「来て本当によかった。デッサンとか、もっともっと勉強したい」(古川さん)、「パリを見るのと見ないのとでは全然違う。いつかまたここに来たい」(小田桐さん)。今後の勉強への意欲を新たにした旅になった。

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ファッション甲子園グラフ

2012/3/25 日曜日

 

 「見るものすべてが勉強になる」―。ファッション甲子園優勝の副賞として、6~12日に行われたパリ研修。初の海外だという弘前実業高校の古川友絵さん(18)、小田桐光沙さん(18)にとって学ぶものの多い旅になった。旅の様子を写真で振り返る。

(pdfファイル)

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