冬夏言

 

2017/4/2 日曜日

 

きょうは図書館開設記念日。1872(明治5)年のこの日、東京・湯島に初の官立公共図書館「東京書籍館」が開設された日だという▼近年は従来にないサービスを提供する図書館が注目を集めている。昨年7月に開館したつがる市立図書館は、気軽に立ち寄れるようにとカフェを併設。大型商業施設内という立地の良さもあり、2月には年間の入館者目標としていた20万人を達成した▼弘前市立弘前図書館は、きのうから民間運営となり新たなサービスを取り入れた。市民だけでなく本県在住であれば利用者カードを作ることができ、貸出冊数は6冊から2週間で読み切れる冊数に増加。館内と2階の一部にはふた付きの飲み物も持ち込める▼弘前図書館は弊社の近くにある。早速立ち寄ると、親子連れの利用者が目立った。隣接する郷土文学館は無料開放されており、多くの来館者が訪れた▼無料で本や雑誌を読んだり借りたりでき、何時間いてもよい。図書館の存在はありがたいと改めて思う。身近な図書館がより充実した施設になるよう、大いに利用して要望があれば声を上げたい。

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2017/4/1 土曜日

 

旧国鉄の分割民営化でJR7社が誕生して30年目の節目を迎えた。国鉄時代に東海道、山陽、東北、上越の4路線だった新幹線は北海道、九州にも延伸。高速鉄道網が全国に張り巡らされている▼JR東日本の新幹線にとっても2017年はメモリアルイヤー。秋田新幹線が3月22日で開業20周年を迎えたほか、東北新幹線は大宮―盛岡間が6月15日で35周年、盛岡―八戸間は12月1日で15周年となる▼新幹線のネットワークが広がる一方、課題となっているのはローカル線の存続だ。地方では人口減少に伴って利用者が減り続け、廃線の危機に直面している路線が数多くある▼鉄道は観光振興、交流人口の拡大という点で、地方に欠かせないインフラ。将来的な鉄道網の在り方について、JRを含めた鉄道事業者は沿線自治体と一緒に知恵を絞っていく必要がある▼観光列車で交流人口の拡大が図られ、地域活性化につながっている例もある。きょう開業20周年を迎えるJR東の「リゾートしらかみ」も観光列車の代表例。日本海の絶景を楽しめる列車の旅を国内外の人に満喫してほしい。

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2017/3/31 金曜日

 

本紙1面の右下にある日々燦句。県内俳人が詠んだ作品を毎日1句紹介、解説している。季節を感じられる風物詩ともいえ、読者にもすっかりおなじみとなっているのではと思う▼少し歴史をひもといてみると、同欄が始まったのは1998(平成10)年5月21日。初代選者は福士光生さんで、成田千空の句「新墾(にいはり)山五月の真水仰ぎ呑む」を取り上げ、学ぶものの気負いがほとばしっている│と解説している▼当初から郷土俳人の作品を中心に、先達から現役俳人の俳句を解説、今に至っているが、これまで新聞休刊日や選挙などを除いて年350日以上、6700句を越す俳句が掲載されてきたことになる▼選者は福士さんから藤田枕流、対馬迪女、松宮梗子、草野力丸、泉風信子各氏に引き継がれ、4月1日からの7代目選者として梁山泊俳句会主宰の石﨑志亥さんが担当することになった▼俳句は五七五からなる短詩ともいえるが、季語を生かした17文字の世界には無限の広がりを感じる。選者それぞれの感性、見方でひもといてきた日々燦句。今後とも季節を感じる物語として愛読願いたい。

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2017/3/30 木曜日

 

アニメ「巨人の星」の放送開始は1968年3月30日。梶原一騎・作、川崎のぼる・画による人気シリーズで、いわゆる“スポ根”ものの先駆け▼さかのぼること10年。58年には立教大学から鳴り物入りで巨人に入団した長嶋茂雄選手が、当時の国鉄スワローズ金田正一投手の前に、4打席連続三振という衝撃のデビュー。しかし以降は着実にスター選手の階段を駆け上がった▼長嶋、王貞治選手らに憧れ、巨人の星の世界観に共感した高校球児も78年3月30日、快挙を達成する。第50回選抜大会で、群馬・前橋の松本稔投手が滋賀・比叡山を相手に大会史上初の完全試合▼野球人気は不動のものとなり、国民的スポーツの確固たる地位を獲得した。チーム競技とあって、全員が心を一つに目標へ向かって試練に耐え、相手を認め敬意を表しつつ、ひたむきに死力を尽くす▼さまざまな組織で今、失われかけている美学があるからこそ人々の心を動かす。開催中の第89回選抜高校野球は、きょう4強が激突、31日に参加32校の頂点が決する。熱いドラマ―。現代社会が切望している宝物に他ならない。

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2017/3/29 水曜日

 

栃木県那須地域は、弓の名手として鳴らした那須与一と同じ一族の武士が統治したことで知られる。また、江戸時代の大名家の養子縁組により、津軽と那須の間には浅からぬ縁がある。那須高原を旅したことがあるが、優れた食産品と雄大な自然に恵まれた土地だ▼その那須の大自然が、人間に牙をむいた。スキー場で地元高の山岳部員らが大きな雪崩に巻き込まれ、多くの死傷者が出てしまった。犠牲者の冥福、被害者の回復を祈るばかりだ▼栃木県高体連の春山登山講習で、訓練中の事故だった。気象台が雪崩への注意を呼び掛けていた中での惨事。人災的側面は否めず、警察が過失の有無についても捜査する方針というのは当然だろう▼一行は「茶臼岳」の山麓にあるスキー場で訓練していたという。今の時期は特に、寒暖差のために表層雪崩が起きやすくなっている▼科学技術がどれほど発展しても、山にいながら雪崩を回避する手だてはない。そもそも相当の荒天が予想された時点で、活動を完全に中止すべきでなかったか。那須の自然に罪はない。だが、大いに悔やまれる。

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