冬夏言

 

2017/7/10 月曜日

 

最近、各方面で10代の活躍が目立つ。将棋界では公式戦最多連勝記録を更新する29連勝を達成した最年少プロ棋士の藤井聡太四段、スポーツ界では卓球の世界選手権男子シングルスで史上最年少の13歳で8強入りした張本智和選手、サッカーのU20(20歳以下)ワールドカップ韓国大会に日本代表として出場した久保建英選手らが挙げられる▼驚くべきことに10代と言っても3人とも、その半ば。あふれんばかりの才能はうらやましい限りである▼冬夏言子が中高生の頃は「大学に進学するんだろうな」くらいにしか、将来のことを考えていなかった。第一線で活躍する3人は将来の明確なビジョンがあるからこそ、自分を高められるのだろう▼若くして熱中できることを見つけ、さらにその分野で才能を発揮できるのはごく一部の限られた人間なのかもしれない。だからこそ「天才」と呼ばれる▼ただ、誰しも可能性は秘めている。ふとしたきっかけで才能が花開くことも。どのタイミング、どの分野で活躍するかは人それぞれ。いくつになっても好奇心や探究心を持ち続けることが大事だ。

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2017/7/9 日曜日

 

地図で移動距離を算出すると千キロメートルを優に超えるという。「三国志演義」の「関羽千里行(かんうせんりこう)」は、魏の曹操に捕らわれた関羽が、義兄弟の劉備の元へ逃避する行程を書いた▼曹操は追っ手を向けなかったが、関羽には関所の通行証がない。すんなりと通過できず、最終的に五つの関所を強行突破する。関羽の強い忠義心を示すエピソードの一つである▼敵将に今にも青龍刀を振り下ろさんとする躍動的な構図、ひげの1本まで丁寧に描かれた線画―。ねぷた絵師竹森節堂の草稿集「竹森節堂ねぷた絵草稿」(弘前市立博物館後援会)収載の「関羽五関の危難を突破の図」だ▼刊行は3カ月前。本紙の書籍ランキングで、1カ月以上ランクインしている人気ぶりである。同博物館協議会の西敞委員長の序文に、遺族の言葉として節堂の人柄が記された▼「ねぷたのさんざめきに血が騒ぐ弘前っ子の典型」。弘前市内の各所にねぷた小屋が立った。節堂が変え、後に定型となった巨大扇の中に豪傑たちを目にするまで3週間余り。大絵師たちが残した技術と情熱は脈々と受け継がれ、今年も夜空を照らすのだ。

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2017/7/8 土曜日

 

「日本一楽しい」と銘打った小学生向けの漢字ドリルが大人気となっている。弘前市内の書店でも目立つ場所にコーナーが設けられ、その前で子どもたちが手に取って笑う姿をよく見かける▼ドリルの名は「うんこ漢字ドリル」。大人なら眉をひそめる少し下品な単語だが、今も昔も子どもたちにとっては声に発するだけで盛り上がる魔法の言葉だ。その単語が全例文に使われている▼学年ごとに刊行されているが、各書店の売り上げランキングではトップ10を席巻。今年3月の発売以来、シリーズ累計で200万部を超えており、上半期で最も売れた書籍となった▼小学生の時、漢字の書き取りほど苦痛な宿題はなかった。子どもの心をつかむためにばかばかしさや笑いは不可欠。学ぶ楽しさを知ってもらおうと、この漢字ドリルを企画し、販売に踏み切った出版社はすごいと感心してしまう▼記事の作成はパソコン、取材ノートに書く字はひらがな交じりの走り書きで、正しい漢字を書ける自信がなくなっている。ドリルを買って子どもと一緒に勉強し直すのもいいかもしれない。

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2017/7/7 金曜日

 

純粋な心で星に願い事をしたのは、何歳の頃までだったろう。今はもっぱら、いかなる災いからも家族を守ってくれるよう仏前で先祖に願う身▼きょう7月7日は七夕。江戸時代の五節句の一つで笹(ささ)の節句、星祭りとも。幼稚園児らが、思い思いの願い事を書いた短冊を笹につるす光景は夏の風物詩で、いつ見てもほほ笑ましい▼使う短冊の色は、願い事の種類によって使い分けるのが基本らしい。青・緑は自分磨き、赤は両親や先祖への感謝、黄は人間関係、白は決心、紫・黒は学業成就―といった感じだ▼願い事の書き方も、希望ではなく断言調が望ましいとか。夢がかなった状態を常にイメージすることで、有言実行へと導く。一方で、物欲に関する願い事はタブーだという。さもありなん。織姫と彦星の恋愛ロマンが根底にあるのだから▼先日、知り合ってまだ日が浅い方からの「笹を寄贈したい」との打診を断った。高さ4、5メートルになると聞き、後片付けが大変という理由だけで…。七夕が近づいて思った。「俗世間に汚れることなく純真を取り戻せ」とのメッセージだったのではと。反省。

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2017/7/6 木曜日

 

「『この味がいいね』と君が言ったから 七月六日はサラダ記念日」(俵万智)。耳に残るフレーズは後に大きな影響をもたらした▼1987(昭和62)年発行の歌集「サラダ記念日」(河出書房新社)の中の一首なのだが、実は「記念日」という名称を一般に定着させたことでも知られる▼記念日はマーケティングにおいて重要な意味合いを持つ。日本記念日協会の推計では、昨年の市場規模はハロウィーンが約1345億円で、約1340億円だったバレンタインを初めて上回った。定番のイベントとして定着したことを如実に表した▼一年間、365日は毎日が何かしらの記念日に当たる。大切な誰かの誕生日、結婚記念日、創立記念日など。そんな中、4日には北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)と主張する「火星14」を発射。朝鮮労働党委員長の金正恩氏は「(7月4日の)米独立記念日への贈り物」とし「今後も大小の贈り物たちを頻繁に送り続けてやろう」と挑発した▼国家の記念日を汚すミサイル発射。日本に住む一人として、身近に迫る脅威への備えを怠るまい。

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