冬夏言

 

2017/7/5 水曜日

 

7月7日は五所川原バル街―。五所川原市内を中心に新たな店も加わり、46店舗が参加する今年のバル街。自慢の小料理とお酒が振る舞われるとあり、店を“開拓”するにはもってこいのイベントだ▼2015年に始まり、5回目となる今年は新企画として、フォトコンテストを開催する。「まちバル」発祥地の函館のバル街は単なるはしご酒でなく、歴史的建造物が点在する旧市街地を楽しみながら、店を開拓してもらおうという意味合いが強い▼これまで男女の出会いを応援する企画が多かったが、今回は原点に立ち返り「街そのものの良さを知り、その先にある食の魅力や人との出会いを楽しんでほしい」(実行委員会)という▼メイン会場の立佞武多広場から店舗へ向かう道沿いには、太宰治「思ひ出」の蔵やレトロな老舗喫茶店などが建ち並び、独特の雰囲気が漂う。飲み歩きながらとっておきの一コマを切り取ることで店での会話も弾みそうだ▼最優秀作品受賞者は、9月の函館バル街にペアで招待される。夏本番はまだまだこれから。今年は各地のバル街巡りで、心地よい夏を過ごそうか。

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2017/7/4 火曜日

 

高校の同窓会に久しぶりに出席した。50歳あたりまで、自分たちの席は「常に末席」という印象があったが、今回はちょうど真ん中あたり。同級生と「ようやくここまできたね」と苦笑いしながら懇親を深めた▼60歳まであと数年。同窓会ではそれでようやく真ん中というポジション。「自分たちが最前列まで行くのはいつになることやら」。これも同級生と苦笑しながらの会話である▼最前列にいた先輩方は自由闊達(かったつ)な面々。緊張しながらあいさつに伺ったが、先輩たちのテーブルは畏れ多いというか、居心地が悪いというか、話も早々に自席に戻るという不肖の後輩ぶりを露呈▼同窓会は卒業年次が全てと言っても過言ではない。自席に戻り歓談していると後輩たちが回ってきた。「先生」だろうが、誰だろうが、今度はこちらが先輩。つい年上目線で応対してしまい、不肖の先輩であったか―と反省した次第▼舞台は2次会へ。ところがそこには最前列の先輩たちが先乗りしていた。「2次会は俺たちが主役」というもくろみは見事に外れたが、「縦の糸」が絡み合う時間は心地良かった。

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2017/7/3 月曜日

 

朝から気温が上がり、早起きするのがさほど苦にならない季節となった。弘前市内で朝市が始まったとの新聞記事が目に留まり、旬の食材を求めて早朝、会場に向かった▼朝市の開始時間より10分ほど遅れて到着すると、会場は多くの人でにぎわっていた。新鮮な野菜や山菜、果物のほか海産物なども並ぶ。野菜を育てた生産者から調理法を教えてもらい、対面販売ならではの良さを感じた▼地場野菜が豊富なこの時期は、無人販売所を巡るのも楽しい。主に郊外で見掛けるが、中心街の裏通りでも発見。スーパーでは手に入らない野菜があったり、2種類の野菜を少量ずつ一つの袋に詰めたりと、販売所によって工夫も見られる▼販売所は無人のためお金を入れる箱や瓶があり、値段の分だけ払う仕組みだ。だが世の中は正直者だけではなく、お金を入れずに品物を持ち去る不心得者もいると聞く▼ある販売所には「毎朝手を掛けた野菜です」と書かれた紙が張ってあった。買う人の良心を信じ、取れたての野菜を手頃な値段で売ってくれる生産者の気持ちを踏みにじるようなことは慎みたい。

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2017/7/2 日曜日

 

街のあちらこちらに続々とねぷた小屋が立ち、そこかしこから囃子(はやし)の音が聞こえるようになった。8月1日の弘前ねぷたまつり開幕まで1カ月を切り、人々も街も、本番に向けて段々とエンジンがかかり始めている▼地元町内会で出すねぷた運行に参加したのは小学生まで。その後は部活で忙しくなり進学で県外に出たのも重なって、沿道から眺める専門になってしまった▼取材をしていてうらやましく感じるのは、地域の人々のつながりや連帯感。資金集めから人集め、ねぷた制作、練習、本番と、力を合わせないとできないことばかり。集い、一緒に汗をかいて全力でまつりを楽しむ様子は、この街で暮らすモチベーション、そして喜びになるのだろうなと、なかなか飛び込む勇気の湧かない根無し草は羨望(せんぼう)のまなざしで見ている▼ねぷた参加団体の中には自由参加が可能なところも見掛ける。思い切って一歩踏み出して参加してみるのもいいかしれない▼まつりには今年、80台が出陣予定。5日の駅前運行では最大55団体もの参加が見込まれる。今年の夏も熱い1週間となりそうだ。

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2017/7/1 土曜日

 

五所川原市や鯵ケ沢町には「鰊御殿(にしんごてん)」の名が残る。日本海沿岸で盛んだったニシン漁で、財を成した網元たちの屋敷のことだ。春になると産卵のため押し寄せたというニシンの漁場は、やがて北海道へ移り、漁獲量は激減していった▼ニシン激減の要因は複数挙げられているが、乱獲も大きな理由だったはずだ。そして今、ニホンウナギの絶滅が危惧されている。養殖の場合も採取した稚魚を育てており、自然界の資源に頼るしかないのが現状だ▼きょうから7月。暑くなると、夏バテ防止に食べたくなるのがウナギ。このまま食べ続けていいのかと迷う人もいるだろうが、食べられなくなる前に思い切り、という御仁もいるかもしれない▼消費者が食べ控えれば解決するという単純な図式ではないが、かば焼きがスーパーやコンビニでも購入できる存在ではなくなることを、われわれはそろそろ覚悟すべきではないか▼土用の丑(うし)の日に、ウナギを食べられずとも、せめて専門店が姿を消さずに済む在り方を望む。「昔は、うなぎ屋があったんだって」。鰊御殿のような存在にならないように。

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