冬夏言

 

2017/7/21 金曜日

 

弘前城の天守下にイカ墨? いえ、決してそうではありません。本丸の石垣修理に向けた解体作業で、天守台最上段にある天端石(てんばいし)の四隅から、イカの形をした巨大な隅石(角石)が見つかった▼全国の他城郭でこれまで類似する隅石の発見例はないとされ、弘前独自の工法である可能性も否定できない。弘前市は「いかすみ石」と命名し、世紀の大改修事業の新たな話題としてPRしていく▼この隅石は“耳”部分のカギ型が、周りの石を安定させる役割を果たしているに違いない。建築工学、力学の素人から見ても、天守の重みで外に逃げようとする力を内側に引き込む作用もありそうだ▼いかすみ石は8月11、12日の体験イベントに合わせ、本丸に展示、一般公開される。先人の英知が詰まった、全国に誇る傑作を見過ごす手はない▼そういえば、ねぷたの鏡絵や漫画に登場する初代弘前藩主為信公の兜(かぶと)は、どこかイカを模したよう。2代藩主信枚公による築城から400年余の歳月を経て、弘前は食で“イガメンチ”を売り出し中。いかすみ石にイカ兜、イカメンチ―。いかす街弘前に新展開だ。

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2017/7/20 木曜日

 

小中学校は間もなく夏休みに入る。ねぷたや宵宮、海水浴、キャンプ―。子どもたちの頭の中はやりたいことであふれているだろうが、親としては生活リズムを崩さず、宿題を余さないでほしいと願うばかりである▼小学生の頃、夏休み前に学校で起床から就寝まで1日の計画を立てさせられた。親が喜びそうな計画にするのだが、その通りに過ごせた記憶は皆無。逆にしかられる要因でしかなかった▼計画といえば、夏休み中に旅行を考えている家族も多いだろう。家族での遠出は子どもたちにとって最大の楽しみ。子どもたちを喜ばせたいとは思うが、計画を立てるだけでも一苦労で、行くのがおっくうになってくる▼子どもたちにとって夢のような1カ月だが、親にとっては日常生活と何も変わらない。せっかくの休日はクーラーの効いた部屋でソファに寝っ転がり、テレビ観賞か読書にふけるのが理想だ▼夏休み中の子どもはテンションが上がる一方だが、それに付き合っていると疲れてしまう。節度を守った上でやりたいことをやらせる。今年の夏はノープランで過ごしたい。

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2017/7/19 水曜日

 

県内は高校野球真っ盛り。甲子園を目指し、あるいは母校の悲願の1勝など、それぞれの目標に向かって、球児たちは連日、懸命にプレーしている▼先日、青森市営球場に足を運んだ。大会関係者と話し込んでいるうち、かつて取材した当時と違う「異変」に気付いた。1回戦なのに各会場1日の試合数がわずか2試合なのだ▼冬夏言子の時代は1回戦は1日4試合が当たり前。記者席でスコアを付け、得点チャンスはスタンドに回りカメラを構える。デスクに次の試合まで戦評を仕上げるよう言われても追い付かず、苦労したものだ。それだけ参加校が多かったのである。今大会は63チーム。15年前は75校が出場していた。「生徒が減っていますからね」。大会関係者の言葉がネット裏でむなしく響いた▼生徒数の減少を受け、県教委はあす県立高校再編計画を策定する予定だ。統廃合に自治体、住民から反対や要望が出されたが、結局は、ほぼ県教委の計画通り決まるらしい▼球場に目を転じる。球児は皆輝いていた。球児はいつだって「最後まで諦めない」から。かくありたいと思った。

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2017/7/17 月曜日

 

夏といえば―。その先に続く言葉はたくさんあるが、まずは「海」が出てくるのではないだろうか▼国民の祝日「海の日」が誕生したのは1996年。制定当初は7月20日が「海の日」だったが、消費活動を促す「ハッピーマンデー」制度導入により、現在の7月第3月曜日に▼だが毎年、水辺での痛ましい事故が絶えない。警察庁の統計では昨年、全国で発生した水難事故は1505件。水難者は1742人で、このうち、死者・行方不明者は816人と全体の約半数を占めた。水難による死亡・行方不明者を場所別に見ると(1)海(52・1%)(2)河川(30・6%)(3)用水路(9・9%)―と海が突出▼しかし、意外なデータも。子ども(中学生以下)の水難の場合、死者・行方不明者の場所が(1)河川(64・5%)(2)湖沼地(9・7%)、用水路(同)、プール(同)(3)海(6・5%)―と、より身近な河川での水遊びに伴う事故が多いことがうかがえる▼暑い夏。水に親しむ機会も増える。夏のレジャーを思いっ切り楽しむために、水の恐ろしさについても、しっかり学んでおくべきだろう。

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2017/7/16 日曜日

 

8月4日に開幕する五所川原立佞武多まで3週間を切った。14日には今年度の新作大型立佞武多「纏(まとい)」が完成し、次第に祭りムードは高まっているようだ▼五所川原市は金木、中里からの材木資源や、鯵ケ沢、深浦の水産資源の中継地でもあり商人の街として栄えた。かつて巨大なねぷたは豪商や大地主の力の象徴とされ、競うように高さが増していったとか▼制作者鶴谷昭法さんにとって5台目となる新作は、五所川原を襲った大火で纏を振る勇壮な火消しの姿から度重なる困難を乗り越える不撓(ふとう)不屈の精神を表現。送り絵は「八百屋お七」で、両脇の袖絵には一対の金剛力士。頭上には火事よけとしても知られる不動明王が大火を背負い鎮座する▼大型の組み立ては3日間にわたり、現場では常に緊迫状態。クレーンを使い大工、電気関係、とびの職人が技を駆使してパーツを組み上げると、高さ23メートルの「纏」が姿を現した▼祭りは今年で20年目。3台の大型だけでなく町内などの中型、小型、勢いのある囃子(はやし)に跳人(はねと)、踊り手、曳(ひ)き手が一体となって盛り上がる節目の祭りを楽しみたい。

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