冬夏言

 

2017/11/26 日曜日

 

先日、弘前市の弘果・弘前中央青果で来年の干支(えと)の戌(いぬ)や七福神、松竹梅などの縁起物の絵柄が入った創作文字絵リンゴ研究発表会が開かれた。活発な競りとなり、鷹と松、虎と竹、龍と梅がそれぞれ描かれた3点物に28万円の最高額がつき、歓声が上がった▼生産したのは同市下湯口の岩崎智里さん(48)。父の跡を継ぎ、創作文字絵リンゴを生産するようになり、今年でちょうど20年目。節目の年に、自身のこれまでの最高額を一気に更新した▼創作文字絵リンゴは年末年始に向けた贈答用の需要が高い。近年は台湾や香港など海外からの引き合いが強まっているといい、高値の一因とみられる▼今年は絵柄や文字のシールを貼る9月下旬から10月にかけて雨が多く苦労したという岩崎さんだが、「満足できる出来栄え」と胸を張る。ただ、近年は温暖化の影響からか、着色管理が難しくなっているそう▼創作文字絵リンゴはリンゴ生産量日本一を誇る弘前の“技”の一つと言える。手間と経費が掛かるため全体的な数は減ってきているというが、これから先も私たちの目を楽しませてほしい。

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2017/11/25 土曜日

 

熊本市議会で、子育て中の女性議員が生後7カ月の長男を抱いて議場に入り、開会が約40分遅れる混乱があった。賛否両論の意見があるが、男性議員が多い議会における、子育て中の女性議員の在り方に一石を投じる形となった▼女性議員は妊娠中から、市議会への託児所設置などを議会事務局に相談していたが、断られていたという。インターネット上では「事前に通告すべき」「子どもを使ったパフォーマンスでは」といった声も▼一方で、男女ともに働きやすい社会への問題提起でもある。議会は話し合いが紛糾すればいくらでも時間がずれ込む。男女ともに子育てする社会であれば、託児所があってもおかしくない。一般の企業であれば、別の訴え方もあっただろうが、市民の声を届ける議会だからこその行動ともいえよう▼また議員や職員以外は会議中の議場に入れないのがルールだが、障害を持つ議員が介添人とともに出席する可能性なども考えると、より柔軟な在り方が必要だろう▼社会や男女の分断、対立ではなく、共に助け合う社会へ。賛否両論がその一歩になることを願う。

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2017/11/24 金曜日

 

11月24日は「和食の日」。「いい(11)に(2)ほんしょ(4)く」の語呂合わせだそうだ。一人ひとりが和食の良さを再認識し、伝統を後世へと引き継ぐ大切さを共有しようと制定された▼伝統的な食文化として「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されて4年近く。世界中から注目されるようになったが、日本人が伝統的な食事に親しむ機会は減り続けている▼海に囲まれ、四季のある日本列島は海や山の幸が豊富だ。縦に長いため、地域ごとに特色ある食材が収穫され、多彩な郷土料理が育まれた。その伝統をどう受け継いでいくかは大きな課題だろう▼子どもの頃、朝は白米にみそ汁、焼き魚、漬物が食卓に並ぶのが定番。納豆や味付けのりがあるとうれしかった。現在は朝食を抜いたり、パンだけで済ませたりしている人も多いはずだ▼バランスの取れた食事が一番大切。本県が短命県返上に向けて取り組む「だし活」も浸透してきた。少しの手間でおいしく、健康に良い料理を作ることができる。今のうちに、親からだしの取り方を学んでおきたい。

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2017/11/23 木曜日

 

毎日のお仕事、お疲れさまです―。11月23日の「勤労感謝の日」に先駆けて毎年、職場に元気いっぱいの訪問者がやって来る▼弘前すみれ保育園、致遠保育園の年長組園児たち。それぞれ手作りの品を携え、年末にかけて激務となる新聞社を慰問してくれるのだ。ぎゅっと抱きしめてあげたくなるほど愛らしく、心癒やされる瞬間▼そういえば、公務員として約40年間働き、冬夏言子を東京の私立大学に進学させてくれた91歳の父、農作業の傍ら人手が必要なら、かつて“3K”と言われた仕事もいとわなかった83歳の母へ、その勤労に対する感謝の気持ちを言葉で伝えた記憶がない▼2人の子どもは保育園児の頃こそ、園の指導通り感謝の意を表してくれたが、ともに社会人となった今はない。それでいい。家庭を持ち、守るべき人ができて初めて、働くことの尊さが身に染みて分かるのだから▼メディアの一員として社会に対する影響力を持つ身である以上、正義感を忘れることなく世のため、人のために働く意識は常に根底にある。しかし究極の勤労の意義は「家族のため」であっていいはずだ。

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2017/11/22 水曜日

 

11月にこんなに雪が降り積もるとは。雪には慣れっこのつもりだったが、初雪を観測したと思ったら、あっという間に真冬の光景。津軽育ちも驚きの冬将軍の到来である▼雪と言えば思い出すのが映画「網走番外地」や「八甲田山」。そう高倉健さんの主演映画。「海峡」も含め、本県とゆかりの深い俳優さんだった▼高倉さんが亡くなったのは2014年11月10日。その死は密葬後に公にされたので本紙は11月19日付で大々的に報じた。その紙面を読み返してみた。映画ロケなどで親交のあった、本県関係者の悲しみに暮れる思いを伝えている▼高倉さんは今なお私生活の多くが謎に包まれている。その実像に迫った「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(森功著)が、講談社から発行された。関係者を丁寧に取材し、「高倉健の人生」を探った一冊▼同著は、母親が倒れ、病院に急行した高倉さんが、人目をはばかり、暗くなるまで病院の周りをタクシーで走り続けたエピソードを載せている。「高倉健」としてそこまで自らを律してきたとは。死から3年。ますます健さんが好きになった。

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