冬夏言

 

2016/12/28 水曜日

 

「よいしょ、よいしょ」の掛け声で子どもたちがきねを振るう餅つき。伝統文化に親しむとともに、地域住民の交流の機会にもなっているが、この行事に黄信号がともっている。ノロウイルスが流行しているためだ▼国立感染症研究所によると、18日までの1週間で報告されたノロウイルスなど感染性胃腸炎の患者数は約6万6000人で、本県はまだ含まれていないが21都府県で警報レベルを超えた▼過去に感染し免疫のある大人も感染しやすいといい、全国で大流行の様相。飲食店などでの集団感染も報道されており、食を扱うプロだからといって100%防ぎ切れるものではないようだ▼感染すれば激しい嘔吐(おうと)や下痢を引き起こし、子どもや高齢者は重症化する恐れもある。特効薬はなく、最も有効なのは手洗いとされ、食品を十分に加熱することも予防になる▼何も食べず、ウイルスから逃れることなどできるはずもない。幼少時から丁寧な手洗いを習慣づけることも大切だ。例えば、餅つきを通じ子どもたちが伝統文化に触れながら、衛生面についても学ぶ機会にできないものか。

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2016/12/27 火曜日

 

最近、とある「小説」にはまっている。東京・下北沢に住むカップルの物語だ。彼氏の名前は「ヒロ」と言う。彼女は「サキ」。ある日、サキが突然「弘前に行く」と言い出す。ヒロも誘われるが、アーティストを目指すヒロは田舎暮らしを嫌がりサキの誘いを断る▼「ヒロ」と「サキ」で「ヒロサキ」。そう、これは東京から弘前への移住をめぐる物語。「連続移住小説 ヒロとサキ」といい、弘前市が作った。「下北沢のヒロ」「アップルパイな午後」「代官町で待ち合わせ」の3話までストーリーが進んでいる▼先日、都内であった弘前市の会合で資料として頂いた。何度か見ていたのに、じっくり読んだのは今回が初めてだった▼「連続移住小説」という言葉が新鮮だし、「アップルパイな午後」などサブタイトルもおしゃれだ。動画もあり、かなり人気らしい▼今秋、有楽町に「ひろさき移住サポートセンター東京事務所」が開設された。そこで勝手ながら物語の続編を―。ヒロとサキが事務所来所を呼び掛ける「有楽町で会いましょう編」はいかがだろう。ありだと思うのだが…。

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2016/12/26 月曜日

 

弘前市内の農産物直売所で、袋に書かれた「一町田せり」の文字が目に留まった。一町田地区は古くからセリの栽培が盛ん。青々とした葉、土をきれいに落としてそろえた根。生産者の丁寧な仕事にうれしくなり、買い物かごに入れた▼早速鍋物に入れて味わった。しゃきしゃきとした食感で風味がいい。根も甘みがありおいしい。「味と歯応えは県外の産地に勝る」。本紙に掲載された生産者の言葉に同感である▼農林水産省が発表した2015年の農業産出額によると、本県は前年比189億円増の3068億円で全国順位は過去最高の7位となった。東北では12年連続で1位。全国有数の農業県と胸を張れる数字だ▼一方で15年の本県の農業就業人口は5年前に比べ約1万6000人減り、若い農家の減少率は40・0%―との記事が本紙にあった。人口そのものも減少しているとはいえ、将来はどうなるのか心配だ▼新鮮な農産物を手軽に買い求めることができるのも、生産者がいてこそ。農業を続けたい、後を継がせたいと思えるよう、地産地消を心掛けることで本県の生産者を支えたい。

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2016/12/25 日曜日

 

「大切な命を守るために」という表題の、県教育委員会のリーフレットを手にした。子どもの自殺対策で、小学生と保護者向けに配られているらしい▼児童には「みなさんの心が『くもり』や『雨』になったら、おうちのひとやせんせいにおしえてください」「自分でがんばることも大事ですが、おうちの人や先生に知らせることが大事」と助言。友人の様子にも気を配るよう求める▼保護者に対しては、どのような様子が「SOSサイン」なのかを例示。危険を早期に察知し、適切な対応をすべきとしている。子どもとの対話の大切さも強調されている▼相談窓口の連絡先に至っては、24時間対応の二つを含む七つの電話番号に加え、ネット通報窓口のURLまで記されている。必要な情報はそれなりに網羅されているといえる。そして、昔と比べれば、対策の仕組みは整備されつつあると感じる▼ただ、それを十分に生かせるかは、あくまで運用する人間次第。子どもの鋭い観察眼は、後ろ向きな大人の姿をすぐに見破る。学校、行政、警察、地域、家庭。各主体の自覚と連携が問われている。

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2016/12/24 土曜日

 

「1日も早く日常を取り戻せるよう国民皆が寄り添い、協力していくことが必要と感じます」。23日に83歳の誕生日を迎えられた天皇陛下が、地震の被災住民に向けたお言葉だ▼陛下は東日本大震災、熊本地震の被災地慰問に加え、太平洋戦争の激戦地訪問など常に国民や関係者と寄り添ってこられた。家族や家財を失い、打ちひしがれた被災住民に生きる希望を与える尊い姿勢▼それに比べ、政府の「寄り添う姿勢」には疑問だらけである。多くの沖縄県民、国民が危惧していた米軍新型輸送機オスプレイが不時着事故を起こしたのに、6日後には飛行再開を許可した▼22日の米軍施設・北部訓練場の一部返還式典を翁長雄志沖縄県知事がキャンセル、オスプレイ事故の抗議集会に出席する事態。普天間飛行場の辺野古移設に絡む法廷闘争と合わせ、政府が沖縄県民に寄り添う日はいつになるのか▼本県も対岸の火事ならず。高レベル放射性廃棄物問題で「青森県を最終処分地にしない」との国との確約はある。しかし候補地のめどさえ立たない現状では、なし崩し的に―という不安は付きまとう。

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