冬夏言

 

2017/1/7 土曜日

 

近畿青森県人会から、今月末に大阪市で開く新春懇親会の案内を頂いた。昨年初めて出席し、「青森県出身関西人」の楽しさ、にぎやかさ、たくましさに圧倒された▼大げさではなく、そこにいる皆さんが「吉本の芸人」に思えたものだ。話は面白い。しかも必ずと言っていいほど「落ち」が付く。今思い出しても笑ってしまうほどだ▼その近畿県人会で12年間会長を務めた須郷満会長が、昨年11月に67歳で他界した。1年前の会合では「バトンタッチを考えながら盛り上げていきたい」と今年の創立65周年に強い責任感と意欲を示していた▼会報「近畿とあおもり」の新年号に須郷さんをしのぶ特集が組まれている。「ありがとう須郷満会長」「津軽の怪童さようなら」。特集からは須郷さんという大きな支えを失った会員らの思いが伝わってくる▼昨年の会合には同僚も出席した。須郷さんのご指名で津軽の演歌を歌うのが恒例だった。須郷さんも一緒に歌った。古里愛にあふれた熱唱だった。頂いた名刺には出身地鶴田町の「鶴の舞橋」があった。逝去を悼む会報の表紙もやはり舞橋だった。

∆ページの先頭へ

2017/1/5 木曜日

 

人間は考える葦(あし)である―とは、17世紀フランスの哲学者ブレーズ・パスカルの言葉。「秩序の三段階」の中で精神、愛は物体に勝ることを説いたとされる▼1月5日は語呂合わせで「いちご世代の日」だとか。わが国の多くの15歳にとっては、人生で最初の試練となる高校受験が間近に控える。その世代にエールを送る日として定められたものであり、趣旨には賛同する▼一人でも多くの受験生が試練を乗り越え、考える葦としての強固な礎を築かれることを願わずにはいられない。「努力は人を裏切らない」という、言い尽くされた格言も添えておこう▼ただ現実には、人生に「たら」「れば」は付きもの。後悔しないためには今、努めて物事を深く突き詰めることに尽きる。パスカルに言わせれば「よく考えることこそが道徳の原理であり、尊厳は考えることの中にある」という感じか…▼競争がある以上は夢破れる人もいるが、努力した結果の厳しい試練なら人としての尊厳まで否定されるわけではない。かく言う冬夏言子に哲学を説く素養はない。老婆心ながらの願い事と受け止めてほしい。

∆ページの先頭へ

2017/1/4 水曜日

 

「何もせず坐りて仕事始めかな」(清水基吉)。まだ正月気分の人もいるだろうが、正月疲れが残る人々も散見されるのが、仕事始め。帰省や家族サービス、旧友との再会などにばたばたした名残で、ついぼんやりしてしまうかもしれない▼たかだか数日、顔を合わせなかっただけだというのに、不思議と新鮮な気持ちで会社の人々と会うのが仕事始めの不思議さだ。一般企業に勤める人の場合、きょうは勤務先で「あけましておめでとうございます」を交わす一日だろうか▼これに対し、「今年もよろしくお願いします」という言葉。互いに礼節をわきまえ、思いやりを忘れず、仕事には責任感を持つ。働く人々の約束の言葉のようで身が引き締まる▼今年もまた、一年があっという間に過ぎていくだろうが、今年が来たのは、前の年を乗り越えられたからこそ。新たな年を迎えられただけで祝いの言葉を述べ合うシンプルさをかみしめたい▼「初暦めくれば月日流れそむ」(五十嵐播水)。本日の正月気分はご愛嬌(あいきょう)。2017年という新たにスタートした年を、また過ごしていこう。

∆ページの先頭へ

2017/1/3 火曜日

 

きょうはいわゆる「三が日」の最終日だ。身内に年始のあいさつをしていいのは本日まで―というのが本来の意味らしい。もちろん、今は各家庭の事情もあり、こだわる人はまれだろう▼それよりも、年末年始の連休の最終日ということで、4日の仕事始めが大儀という勤め人が多いはず。まだまだ冬休みを満喫できる子どもたちの姿を見て、ユーミンよろしく「あの日に帰りたい」とこぼしても、時間は巻き戻せない▼だが、冷静に考えると、盆暮れ正月を当たり前に休めない勤労者もいる。コンビニや初売り実施店の従業員はもちろん介護職、運転手、配達員など。職場環境やシフトにもよるが、一般的な事務職のように休める人は数少ない▼だが、当事者に聞くと「仕事だから当然だ」と割り切って話す人が意外に多い。安易に愚痴ることをしないからこそ、かえってその仕事で食べているプロの誇りが伝わってくる▼その尊い仕事のおかげで、この年末年始も世の中はまず平穏に回っている。彼らに改めて敬意をささげたい。そして同じ社会人としては、その精神性を少しでも見習いたい。

∆ページの先頭へ

2017/1/1 日曜日

 

今年は酉(とり)年。鶏は別名「明けの鳥」とも呼ばれ、新年最初に鳴く鳥として、縁起が良いとされる▼昨年を振り返れば、人の声の力を実感した年だった。人々に勇気と感動を与えた五輪アスリートの自信に満ちた声や、米大統領選トランプ氏勝利、英国EU離脱決定などをめぐる大きな民の声…▼地元で印象に残ったのは、2018年度以降の県立高校再編をめぐり、金木地区や近隣地域から集まった金木高校存続を訴える声だ▼生徒が急減する中であっても子どもたちの教育環境の充実を願う気持ちは誰もが同じ。地元に学校が無くなってから後悔するようなことだけは避けたい。「閉校を待つのではなく何ができるのか議論を尽くすべき」という一人の声で輪が一気に広がった▼今年も地域を思うたくさんの声が上がることを期待したい。そして、大小多くの声を届けられるようまい進したい。しかしながら「酉」は酒を醸す器を表し「酒」の基となる字でもあるようだ。懐かしい顔触れがそろう新年。まずは正月休みの飲み過ぎで、三歩で忘れる鳥頭にはならないよう気を付けなければ。

∆ページの先頭へ

Page: 1 ... 40 41 42 43 44

当サイトでは一部、Adobe Flash・PDFファイルを使用しております。閲覧にはAdobe Flash Player・Adobe Acrobat Readerが必要です。最新のプラグインはアドビ社のサイトより無料でダウンロード可能です。

  • Adobe Flash Player ダウンロードセンター
  • Adobe - Adobe Reader ダウンロード