冬夏言

 

2017/2/3 金曜日

 

きょうは節分。季節の分かれ目という意味で、立春の前日、大寒の最後の日だが、雪国の春はまだまだ遠い。「節分に雪が降れば四八日荒れる」という言い伝えがあるようだが、荒天が続かないことを願うばかりだ▼荒天と言えば、トランプ米大統領が暴風を巻き起こしている。アフリカ7カ国からの入国を禁止する大統領令に対し、国内外で抗議が拡大。製薬企業との面談で日本の為替政策を円安誘導と批判すると、円相場は一時急騰した▼連日の報道を見る限り、トランプ大統領の一挙手一投足に世界が振り回されている感がある。就任から約2週間、大統領令に連日のように署名し、選挙戦での公約を実現しているが、多くの混乱も招いていることは事実だ▼節分の豆まきは、季節の変わり目に生じるという邪気(鬼)を追い払う行事。トランプ大統領は災いをもたらす鬼なのか。今後も注視しなければならないが、現時点では不安の方が大きい▼覆いかぶさる邪気は払わなければならない。10日にワシントンで開かれる日米首脳会談。安倍晋三首相には不安を追い払う豆をまいてきてほしい。

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2017/2/2 木曜日

 

毎朝恐る恐る窓から外の景色をのぞく。雪が積もっていなければ安堵(あんど)し、どっさり降れば渋々雪かきに行く。1日午後6時現在の弘前市の積雪は70センチ▼平地には降らないよう願いたいが、雪は2月が本番。弘前市で観測史上最高の153センチを記録した2013年2月25日の雪を思い起こし、あの時に比べればまだましと思って踏ん張るしかない▼どか雪を警戒する日々だが、近ごろそれとは真逆の「ちょい」が消費を促すキーワードになっているようだ。首都圏では先日「ちょい乗りタクシー」がスタートした▼初乗り運賃が730円から410円に引き下げられ、高齢者の買い物や通院、外国人観光客の利用が期待されている。外食チェーンなどでは「ちょい飲み」や「ちょい盛」、旅行業界は「ちょい旅」、自動車保険でも「ちょいのり保険」など、続々と登場している▼今冬の雪が「ちょい雪」になることはないだろうが、2月の県内は雪のイベントが多い。5日に行われる黒石市の旧正マッコ市、9~12日の弘前城雪燈籠まつりなど、近場でちょい旅を楽しみつつ、この冬を乗り切りたい。

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2017/2/1 水曜日

 

「道のない所は自分で道を拓(ひら)いていくしかない」。拓殖大学理事長の福田勝幸さんが東京の講演でそう話しておられた。教育理念としての教えとばかり思っていたら、どうやら体験に基づくことだったらしい▼福田さんは藤崎町の出身。東奥義塾高校時代は汽車通学だった。自宅から藤崎駅まである程度の距離があり、冬は雪で道なき道を歩いたことも多々あったらしい▼福田さんはその後何度も自分で「道を拓く」ことになる。大学進学の夢を諦めきれず、新聞奨学生として上京したのは卒業年3月の終わり。お金をためるため1年目はあえて浪人、翌年拓殖大学に入学した▼高校2年までは進学を目指していた。それが父親の長期入院で困難に。だが、自身で「働きながら大学に」という新聞奨学生の募集を見つけ、道を切り拓いたのである▼先日の講演では、少子化による若者人口の減少問題に触れた。「日本が抱える(本質的)問題はトランプでも中国でも北朝鮮でもない。若者人口の減少こそ(日本が切り拓く)日本の問題」と指摘した。「ジャパン・ファースト」の考え方に同感した。

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2017/1/31 火曜日

 

東日本大震災の被災地復興を掲げ、東北6県の県庁所在地を会場に毎年持ち回りで開かれた「東北六魂祭」。昨年で6県を一巡したが、今年から「東北絆まつり」の名称で後継イベントを開くことになった▼本県での六魂祭は昨年6月に青森市で開かれ、2日間で約27万人が来場した。祭りを楽しんだ友人は「青森ねぶた祭のパレードに出ていた人の笑顔が素晴らしかった」と話していた▼今年の祭りは6月10、11日に仙台市で開かれる。東北各地のグルメや特産品販売、市民参加型イベントなどを予定。6県を代表する祭りのパレードは最終日だけとし、運営する自治体などの財政負担を抑えるという。継続可能な祭りとするためには妥当だと思う▼東日本大震災から6年近くたち、被災地支援の意識はともすれば薄れがちだ。だが自治体によっては住宅の整備が遅れ、仮設住宅での生活を余儀なくされている人もいる▼被災者が厳しい現実をひととき忘れ、笑顔あふれる祭りとなることを願う。祭りに行くことが被災地支援になるが、もし行けなくても何らかの形で支援できないか考えたい。

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2017/1/30 月曜日

 

寒風吹きすさぶ今の季節に、特に恋しくなる食べ物が幾つかある。おでんや鍋物も大変結構だが、焼き鳥の存在感もぐんと際立つ。古人もそう思ったらしく「焼き鳥」は俳句では冬の季語だ▼歓楽街の名店からは夕方になると、たれを焦がしながら焼き上げる香りが漂い、長年のれんを守ってきた風格を感じる。ビールに良し、熱かんをキュッとやるにも良しだ▼持ち帰り専門の業態も根強い。多くは中心市街地から少し離れた外周部の路辺、場合によっては住宅地の一角に小さな小屋を構えている。そのたたずまいがいい▼特に個人経営の店で年配者が焼いているさまは、眺めているだけで眼福。買ったらすぐ持ち帰り、ご飯のお供にするのが通例だが、ついついその場で1本つまんでしまい、後から猛省するのもお約束▼近年は駄菓子店の多くが廃業するかコンビニとなり、夜鳴きラーメンも大半が店舗型に転換した。店員の年齢層や重要顧客である若年層の減少を思うと、老婆心ながら持ち帰り型焼き鳥店の将来も案じられる。少し懐かしい何気ない日常の風景。「食べて応援」で守りたい。

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