冬夏言

 

2017/3/18 土曜日

 

福島県在住の方のツイッターをフォローしている。ある日は地元の歴史あるみそ・しょうゆ醸造業会社の廃業について、悲しみのこもった言葉をつぶやいていた。風評被害による売り上げ減が要因だった▼2011年3月18日、冷却機能を喪失した東京電力福島第1原発3号機の使用済み核燃料貯蔵プールに注水するため、東京消防庁の消防隊員が出動した。命懸けの覚悟で臨んだ隊員の姿に、多くの人が胸を熱くしたはずだ▼東日本大震災後は、「絆」が合言葉になった。震災復興を願い、さまざまな支援が東北に寄せられた。一方で、放射能汚染を警戒する風評被害はいまだ根絶されていない。原発事故後、本県産農産物も風評被害に苦しめられた▼農産物の放射能検査について、福島県は徹底している。しかし数値を示し、何の問題とないというお墨付きで流通させても、「よく分からないしなんとなく怖い」で敬遠されていてはやるせない▼震災後、「東北を支えるのは東北だ」という言葉を多く耳にした。「東北は東北を支え続ける」。本日は、そんなつぶやきを小欄に残す。

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2017/3/17 金曜日

 

♫どこかに故郷の香(かおり)をのせて 入る列車のなつかしさ 上野はおいらの心の駅だ くじけちゃならない人生が あの日ここから始まった♫▼昭和30年代から40年代にかけての高度経済成長期、集団就職者の愛唱歌として、思いを共有する多くの人の心に刻まれた「あゝ上野駅」だ。歌ったのは弘前市出身の井沢八郎(本名・工藤金一)▼1937年3月18日生まれの井沢にとって、あすは生誕80年に当たる。残念ながら2007年1月17日、食道がんのため転機の地となった上野の病院で69歳にして他界したが、今もなお東北人の心に残る名歌手▼東北新幹線整備計画が浮上したばかりだった大学時代、上京や帰省に使ったのは特急「いなほ」か急行「津軽」。津軽に至っては、片道約14時間という長旅だった。終着駅はもちろん上野で、冬夏言子にとっても上野は心の駅▼首都圏在住の青森県人には、集団就職を経験した人も。ふるさと会や高校の同窓会は、上野で年1回の総会を開く例も多い。夢と希望にあふれた“あの頃”に気持ちをリセットするには、もってこいの地だからに他ならない。

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2017/3/16 木曜日

 

県が14日に発表した「青少年の意識に関する調査」によると、スマートフォンなどで悪口やいじめにつながる書き込みを見たことがある高校生の割合は半数を超える高い数値を示した▼スマホ所有状況は上昇傾向で、今や高校生の9割が所有。普及に伴い使用時間も増える傾向で、高校生の約7割が過度の使用で睡眠不足や勉強に集中できなかったことがあると回答した。生活の乱れへの影響も懸念される▼県内の公立高校では2017年度入試の合格発表が一斉に行われ、今年も友人や家族と抱き合ったり、スマホで記念写真を撮影するなどして喜びを爆発させる姿が見られた▼4月から始まる高校生活に思いをはせ、うれしい“春”である。「そろそろ持たせてあげようかな」と頑張った子どもに入学祝いとしてスマホを選ぶ保護者も多いようだ▼便利なツールとして安全に活用するためにも、買ってあげっ放しではなく「食事中は触らない」「ゲームなどで課金する場合は必ず相談」など使い方について話し合い、安心で楽しい学校生活を送ることができるよう家族で協力したい。

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2017/3/15 水曜日

 

弘前市賀田の鳴海要記念陶房館で、県内在住の工芸作家ら8人による縄文時代の土偶や土器をテーマにした作品展「北国の縄文 土偶バンザイ」が20日まで開かれている▼糸鋸(のこ)工芸作家の長内正春さん(つがる市)が発起人となり、北海道新幹線開業1年を機に、本県や北海道の縄文文化を盛り上げようと初めて開かれた。会場には遮光器土偶や板状土偶、合掌土偶を題材にした陶器や木工品、切り絵、絵画などが並ぶ▼モビール作家の青柳省吾さん(平川市)はさまざまな土偶を切り絵で表現した。切り絵にしたことで「デザイン性が強調された」「デザインが際立った」と言う。実際に作品を見てみると、土偶や土器そのものが持つデザイン性の高さに気付かされる▼本県など北東北3県と北海道は「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を目指している。世界文化遺産登録の早期実現に向け、民間レベルの機運の高まりは欠くことができないだろう▼今回の作品展は本県が誇る縄文文化の一端に触れるよい機会。ぜひ会場で土偶や縄文文化の新たな魅力を発見してほしい。

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2017/3/14 火曜日

 

ワークライフバランス(仕事と生活の調和)―。最近、働き方について考えさせられるニュースが多い▼2015年12月、広告最大手「電通」の女性社員が過重労働の末に命を絶った。昨年11月に電通は強制捜査を受け、その後、社長は辞任。今年1月には、東京都武蔵野市の「セブン―イレブン」で、病欠のシフト代役を用意できなかったアルバイト店員に対し、オーナーが罰金を要求していたことが発覚した▼生活スタイルの変化や人手不足により、ファミリーレストランの「ガスト」や「ジョナサン」を運営する業界最大手の「すかいらーく」も24時間営業廃止へとかじを切った▼特に人手不足が深刻な介護、建設業界。そして、運送業界。宅配最大手の「ヤマト運輸」も宅配需要の高まりにひっ迫する現場の悲鳴を受け、荷受量の抑制や全面的な値上げの方向で検討を進めている▼高度経済成長を支えた“企業戦士”。寝る間を惜しんで働くことが推奨された時代。生活環境が大きく異なる今昔を単純に比較することはできない。だが、これだけは。「命よりも大事な仕事はない」

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