冬夏言

 

2019/2/13 水曜日

 

統一地方選と参院選が重なる亥(い)年は、地方組織の選挙疲れから自民党は参院選で苦戦を強いられてきた。安倍晋三首相も第1次政権だった2007年参院選で敗北している▼その「悪夢」がよぎったわけではないだろうが、党総裁である安倍首相が10日の党大会で、旧民主党政権を「悪夢のような」と形容した。対立関係にあったとはいえ、歴代政権を否定する発言に聞こえ、不快な気分になった▼旧民主党関係者がそう言われ、黙っているわけがない。きのうの衆院予算委員会。旧民主党政権の中枢を担った立憲民主党会派の岡田克也氏が「悪夢発言」の撤回を求めたが、安倍首相は「少なくともバラ色の民主党政権ではなかった」と批判し、発言撤回を拒否した▼岡田氏が「全否定のレッテル貼りはやめろ」と言えば、安倍首相は「安倍政権は許さないと全否定したプラカードを持ったのはどこの政党か」と応戦。そんな批判合戦にうんざりしてしまった▼12年前の参院選で安倍首相の応援演説を聞いた。自民の劣勢が伝えられながらも毅然(きぜん)とした演説だった。そこには今はない謙虚さがあった。

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2019/2/11 月曜日

 

2008年度に始まった「ふるさと納税」が論争を巻き起こしている。実際には“納税”ではなく自治体への寄付金が所得税・住民税の控除の対象となる制度なのだが、当初は苦戦を強いられた▼確定申告が不必要となった「ワンストップ特例制度」の導入や返礼品の魅力アップを反映し、状況は一変したが、その後は高額な返礼品を設定し合う“引き合い合戦”が勃発。総務省は過熱する返礼品の規制強化として「寄付額の3割以下」「地場産品」に限ると規定。守らない自治体は6月以降、減税特例の対象外にする▼そんな中、規制に反発する大阪府泉佐野市が打ち出したふるさと納税「閉店キャンペーン」が大きな話題を呼んだ。特設サイトから申し込んだ人にAmazonギフト券をプレゼントするもの▼石田真敏総務相は8日の記者会見で「自分の所だけが良ければほかの自治体への影響は関係がないという身勝手な考え」と同市を批判▼地方にとっては貴重な税収源。大都市圏にとっては減収に歯止めがかからない頭痛の種。ふるさと納税当初の趣旨からは脱線し、先行きは不透明だ。

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2019/2/10 日曜日

 

購入金額に応じて〝マッコ〟(お年玉)を振る舞う黒石市の名物「旧正マッコ市」が先日開かれた。特売品なども多数用意され、毎年多くの人でにぎわう黒石の一大イベントだ。一年で最も黒石が活気づく日と言っても過言ではないだろう▼本県が抱える課題の一つ、冬季観光。他の季節に比べ入り込み客数が落ち込むため、関係者は雪や寒さを逆手に取ったイベント展開や冬ならではの魅力のPRで誘客促進を図っているのが現状だ▼青森と言えば、ねぷたなどの夏祭りやリンゴが観光資源としてまず名前が挙がるだろう▼だが近年では“王道”の旅行プランではなく、住民生活に根付いた文化の体験も人気だ全国にその名が知られた「八戸せんべい汁」も最初は住民から「家で食べる物を出すなんて恥ずかしい」「どうしていまさら」という声が上がる中でPRを続け知名度を全国区に押し上げた▼9日に黒石市で全日本ずぐり回し選手権大会が開かれた。このような観光化されていない地元ならではの少しディープなイベントもひっくるめて、冬季観光の魅力を発信本県の誘客につなげてもらいたい

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2019/2/9 土曜日

 

日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告に、いよいよルノーでも資金の私的流用の疑いが浮上した。仏紙フィガロ電子版が報じた▼ゴーン被告はルノー会長だった2016年、自身の再婚の披露宴をベルサイユ宮殿で開催。これに先立ちルノーとベルサイユ側はメセナ事業に関する契約を結んだ。同被告は宮殿の修復費負担の見返りとして会場を借りたという▼一連の事件は不名誉な形で日仏を股に掛けたが、両国の文化交流は19世紀のジャポニズム現象から現代のクールジャパン戦略まで脈々と続く。今年生誕100周年の彫刻家・画家鈴木正治氏(青森市出身)もその歴史に名を刻んだ一人だ▼仏最古の独立系音楽レーベル「サラヴァ」の創始者ピエール・バルー氏は、YMOメンバーの高橋幸宏氏や坂本龍一氏ら邦人音楽家と交流、影響を与えた世界的な仏人歌手・俳優。鈴木氏に心酔し、交流を深めた▼パリでの個展開催やレーベルのロゴデザイン依頼など、さまざまな形で鈴木氏を世界へ紹介した。名声や経済的成功と距離を置いた鈴木氏の哲学は今、多国籍企業の役員にどう響くだろう。

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2019/2/8 金曜日

 

1月31日付本紙に掲載された二部洋子さんの「食をめぐる小さな冒険」に、煮リンゴのことが書かれていた。新鮮なものを短時間煮てシャキシャキした歯応えを残すという。長年親しんできた柔らかい煮リンゴとは別物で興味を引いた▼わが家には今、リンゴが段ボール1箱分ある。品種はふじで、まだ蜜が残っており十分おいしいが、新鮮さは少し薄れてきた。この時期はイヨカンなどのかんきつ類やイチゴに手が伸び、リンゴを食べそびれる日もある▼煮リンゴといえば長期間保存したものを使うという印象が強く、新鮮なものに火を通すのはもったいない気もしていた。だが、リンゴに含まれる健康と美容効果を取り入れるためにも、さまざまな味わい方を試すのもいいと思いつつある▼先日、長野県内の家庭料理がテレビで紹介され、春巻きやおこわにリンゴを使っていたのに驚いた。同県ではリンゴの天ざるやピザを出す店もあるという▼津軽地方でリンゴを使った料理を提供する店はまだ少ないのでは。遠方からでも訪れたくなるような意外性のあるメニューの誕生を期待したい。

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