冬夏言

 

2017/6/16 金曜日

 

厚生労働省が14日公表した2015年の人口10万人当たりの「都道府県別年齢調整死亡率」によると、本県は男性が585・6人、女性が288・4人で、ともにワーストという残念な結果に。本県がワーストとなるのは男性が4回連続、女性が2回連続だ▼都道府県別年齢調整死亡率は、各地域の健康水準を正確に比べるため、都道府県により差のある年齢構成をそろえ、人口10万人当たりの死者数を算出したもので、1960年から5年ごとに各地の死亡率が公表される▼15年の死亡率が最も低かったのは男女ともに長野県で男性は434・1人、女性は227・7人。本県とは男性で150人ほど、女性で60人ほどの差がある計算になる▼近年、「長寿県」のイメージが定着している長野は本県に次ぐリンゴの産地としても知られる。「一日一個のリンゴは医者を遠ざける」と言う。日本一のリンゴ産地である本県としては負けていられない▼「短命県」という不名誉な称号を返上すべく、本県産リンゴをたくさん食べつつ、塩分を控えるなど食生活を見直し、適度な運動で汗を流そう。

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2017/6/15 木曜日

 

駒を飛び越えて成り込み、取られそうな駒は取るなと注意する。古典落語「将棋の殿様」には、太平の世のわがままなお殿様が登場する▼家臣と将棋を指すも、弱い上に負けたくないときた。むちゃくちゃなルールばかり言って、勝つのは当然お殿様だ。病で伏せていた家老が登城し、対局しながら大義を説くが-▼現代にお殿様のような愛棋家は、もちろんいないだろう。4月、コンピューターソフトに敗れた佐藤天彦名人は局後、「プロとして期待に応えられなかったが、非常に強い相手と相まみえ、大きな財産となった」と語った▼棋道は礼に始まり礼に終わる。アマチュア教室でも子どもたちに徹底して教える。「負けました」と言い、負けを認めるのはとても勇気がいることだが、佐藤名人が振り返っているように、負けが己を成長させる糧となる▼連勝記録更新へ快進撃を続ける将棋の藤井聡太四段はきょう、名人戦順位戦初戦に臨む。先の長いプロ人生からすれば、14歳棋士にはこの対局は通過点だろう。とかく結果だけに目がいくが、人生を豊かにしてくれるのも和の「道」なのである。

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2017/6/14 水曜日

 

東京の上野動物園で雌のジャイアントパンダ「シンシン」が赤ちゃんを出産した。同園では5年ぶり5頭目となるパンダの誕生。小さな命が健やかに成長してほしいと願わずにいられない▼上野動物園と言えばパンダというイメージを持つ人が多いだろう。1972年、日中国交正常化を記念して中国からパンダが贈られて以来、多くの国民が同園を訪れ、愛らしい姿に魅了され続けてきた▼小学生の時、同園で初めて繁殖に成功したトントンが誕生。家族で東京に行く機会があり、トントンを見ようと同園まで足を運んだが、あまりの混雑ぶりで諦めてしまった記憶がある▼そのうち見る機会があるだろうと、その時は縫いぐるみを買って帰ったが、30年以上たった今も実物のパンダを見たことがない。愛嬌(あいきょう)のある姿はテレビで何度見ても癒やされるだけに、本物が見たくなる▼シンシンが5年前に産んだ赤ちゃんは誕生から6日後に亡くなっているだけに、今回のニュースは本当に喜ばしい。赤ちゃんパンダのかわいさは他の動物の比ではない。公開されたら絶対に見に行こう。

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2017/6/13 火曜日

 

「行方不明になっても決して諦めず、さまざまな工夫を重ね、ついに帰還を果たしたことに深い感動を覚えました」。2010年12月20日、天皇陛下の誕生日会見でのお言葉である▼会見の約半年前の6月13日深夜、小惑星探査機「はやぶさ」が7年に及んだ宇宙の旅から帰還した。太陽フレアによる太陽光パネルの劣化などに起因して、通信途絶といった数々のトラブルに見舞われた▼克服できたのは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)はやぶさプロジェクトリーダーで、軌道の神様と言われた川口淳一郎教授をはじめ、日本が世界に誇る知能と技術力があってこそ。小惑星「イトカワ」探査は、世界初ずくめのミッションとなった▼冬夏言子は中学で思い上がりから伸びた鼻が、高校の理数系教科に関してはポキリと折られた経験を持つ。そんな“ピノキオ”にとって、宇宙研究で道を究めた弘前高校の先輩川口氏は羨望(せんぼう)の的▼もはや世界貢献など望むべくもない身だが、せめて会社や地域で何らかの役に立ちたいとの思い、立ち位置は不変である。熱い生き方を見習うことは、これからでも可能。

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2017/6/11 日曜日

 

岩木山麓にたたずむ一軒の茶屋が先日、2年ぶりに営業を再開した。その茶屋の名は「そば処 地蔵茶屋」。店名の由来は店の隣にあるお地蔵様だ▼前店主の太田節子さん(79)が42年にわたって店を切り盛りし、昔懐かしの「津軽そば」の味は多くのファンに愛され、親しまれてきた。しかし、体調不良で店先に立つことが難しくなり、2年間営業を休止▼伝統の味はこのまま、途絶えてしまうのか―。このピンチを救ったのが、同店近くにある「ペンションワンダーランド」の姉妹だった。太田さんの長年の経験による、絶妙のさじ加減で生み出される伝統の味にレシピはない。開店に向け、特訓が始まった▼「嶽きみのシーズンはお客さんがひっきりなしで、ご飯を食べる暇もなかった」と太田さん。「たまには店の様子を見に来て、味をチェックしないとね」と悪戯(いたずら)っぽく笑う▼少子高齢化が進む中、次へと受け継がれることなく消えていった多くのもの。今回、人のつながりが生んだ“灯火(ともしび)”のバトンタッチ。岩木山を訪れた際は、引き継がれた“茶屋の味”をぜひ、味わいたいものだ。

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