冬夏言

 

2020/6/28 日曜日

 

黒石市が新型コロナウイルスによって大きな影響を受けている市内の飲食店などを応援しようと、独自対策として発行した黒石グルメ券の利用が27日に始まり、早速市民がそれぞれお目当ての店で利用している▼市内1世帯に3000円分のチケットが配布されており、わずかな額だが市民にとっては3000円の出費が抑えられておいしい食べ物を楽しめ、店側も売り上げが少しでも増えるのであれば互いにありがたいだろう▼黒石市では中止となったねぷた祭りや黒石よされの代替として、8月1日から「黒石まつり」(仮称)と題し、9月12、13日に規模を縮小して開催される黒石こみせまつりまでの約1カ月半の中で、各団体によるイベントが企画されていることも発表された▼自粛要請の緩和や県境をまたぐ移動が解除され、人の流れが徐々に戻ってきている▼それでも、東京を中心に新たな感染者が日々出ている状況であり、遠出は遠慮しようというのが大部分だろう。マスクを付けずに元気に街中を歩いたり、観光を楽んだりできるようになるのは、一体いつになるのだろうか。

∆ページの先頭へ

2020/6/27 土曜日

 

見慣れた風景の中に、思いも寄らぬ形で広大な世界へのつながりを発見する瞬間がある。冬夏言子の場合、それは小学生時代、カブトムシを捕りに通った道すがらの坂道だった。沿道に餓死者の供養塔があると知ったのは大人になってから▼233年前のきょう、米価引き下げを求める大阪庶民が米屋を襲撃した。本県を含む全国で同様の民衆暴動が発生した「天明の打ちこわし」。背景にあったのは、弘前藩にも甚大な被害をもたらした天明の大飢饉(ききん)だ▼弊社発刊「続つがるの夜明け中巻」によると、津軽一円の死者は14万人に及ぶ。藩政の失策に加え、大阪の動乱にさかのぼること4年、1783年に爆発した岩木山の火山灰による冷害も原因とされる▼実は同年に浅間山やアイスランドの火山でも大噴火が発生し、大量のちりに覆われた北半球は冷害に見舞われたという。驚きの決定打は、これらがフランス革命の遠因となったとする説。今ではあの坂道に近代社会の出発点を重ねてしまう▼記者として地域の事象の背景に広がる問題を見落としていまいか。想像力の射程を広げ続けたい。

∆ページの先頭へ

2020/6/26 金曜日

 

スーパーなどで何気なくもらうレジ袋。小さな頃から見慣れた文化(?)が、今月いっぱいで見納めとなる▼7月1日から、義務付けられるプラスチック製レジ袋の有料化。先んじて有料化している店も一部あるが、あと少しでスーパーやコンビニなど全ての小売店でスタートする▼有料化の目的はプラスチックごみ削減だ。プラスチックごみによる環境問題は年々深刻化しており、海に投棄されたプラスチックごみを海洋生物が誤飲して死んだり、生物の体を傷つけたりと実害も報告されている▼県では2008年度からレジ袋の無料配布中止の取り組みを開始。県によると19年度までに削減した量は10億7600万枚という。その量は岩木山20個を重ねた高さ分に匹敵するというのだから、本県でもかなりの量のレジ袋が毎年消費されているのは想像に難くない▼もらうのが当たり前になっていたレジ袋だが、自然界に多大な影響を与える一因となっていたことは否めない。個人にとってはレジ袋からエコバッグに―という小さな一歩かもしれないが、時代の大きな転換期にいるのかもしれない。

∆ページの先頭へ

2020/6/25 木曜日

 

コロナ、といえば今やイメージされるのは新型コロナウイルス。だが、コロナを社名や商品名に使っている企業としては複雑な気持ちだろう▼先日、暖房機器メーカー「コロナ」(新潟県三条市)が新潟日報に掲載した社員とその家族向けの広告「コロナではたらくかぞくをもつ、キミへ」が話題となった。広告は子どもでも読めるように、全文が平仮名と片仮名で書かれている▼「もし、かぞくが、コロナではたらいているということで、キミにつらいことがあったり、なにかいやなおもいをしていたりしたら、ほんとうにごめんなさい。かぞくも、キミも、なんにもわるくないから。わたしたちは、コロナというなまえに、じぶんたちのしごとに、ほこりをもっています」(一部抜粋)▼雪深い本県でも、コロナの暖房器具はなじみ深い。悪いイメージが先行してしまったがコロナという名を恥じず、誇りを持ってほしいと呼び掛ける広告は社員やその家族への思いやりにあふれている▼太陽や王冠に由来する「コロナ」はウイルスとは全くの別物。良識をもってウイルスの脅威に備えたい。

∆ページの先頭へ

2020/6/24 水曜日

 

昨年10月の消費増税に伴って始まったキャッシュレス決済のポイント還元事業が今月いっぱいで終了する。「増税後の景気下支え」と「キャッシュレス決済の普及」が目的だったが、普及という点では大きな効果があっただろう▼経済産業省によると、事業の登録加盟店舗は約115万店に上り、本県でも9582店が登録。弘前市内でも同事業のマークを掲示する店舗があちこちで見られる▼クレジットカード、電子マネー、QRコード決済―。この8カ月間で支払い方法がほぼキャッシュレス決済となった。スマートフォンさえ持っていれば、日常の買い物には困らない▼電子マネーとQRコード決済は、現金やクレジットカードとは違って接触せずに支払いを済ますことができる。新型コロナウイルスの感染防止という観点でも有効な対策となった▼「ショウヒシャカンゲンジギョウ」として毎月700~900円が振り込まれた。終了まで1週間弱。入金された国の特別定額給付金10万円を使えば最大5000円相当のポイント還元。大きな買い物をするか、貯金するか。悩ましいところだ。

∆ページの先頭へ

Page: 1 2 3 4 5 6 7 ... 249