冬夏言

 

2018/9/11 火曜日

 

テニスの大坂なおみ選手が快挙を達成した。9日の全米オープン女子シングルス決勝でセリーナ・ウィリアムズ選手を圧倒し、男子を含めた4大大会のシングルスで日本選手として初優勝を飾った▼前哨戦のシティ・オープンなどで下位選手に連敗。しかし敗戦から学んだ課題を短期間で修正し、抜群の集中力で夢舞台を制した。ブーイングが飛び交う異例の表彰式でも、大坂選手の謙虚さは際立っていた▼熱戦に沸いた会場のアーサー・アッシュ・スタジアムから西南西へ約10キロ。ニューヨークのグラウンド・ゼロで17年前のきょう、米同時テロが発生した。われわれはあの惨事から何を学んだろう▼参考までに開いたインターネット百科事典ウィキペディア。17項目に及ぶページに、いまだ事件の背景や原因に関する記述は無い。南米で「9・11」は1973年にチリで起きたクーデターを指すことも。中東から見た米同時テロの位置付けは議論され尽くしたか。視座の多様性に乏しい▼謙虚さを持って重い過去と向き合うこと。テロの脅威が消えない世界で、それだけが弔いたり得る。

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2018/9/9 日曜日

 

北海道で初めて震度7を観測した胆振東部地震。弘前市内でも余震が続く不安定な状況に気をもむ人の姿が見られた。市内の大学に通う学生は「夏休みで帰省した友人が心配」と携帯電話が通じず安否確認できない状況を嘆いていた▼地震を受け、NTT東日本は道全域で公衆電話を無料で利用できるサービスを展開。利用機会は減っているものの、災害時に重要な通信インフラとしての価値を再確認できた▼地震の影響は遠く離れた東京の食卓にも。旬のサンマの水揚げが減少し、東京・築地市場で卸値が高騰。8月下旬から主産地北海道での水揚げが回復していたが、地震後入荷量急減で価格は1週間前の約2倍になり客足が遠のいているという▼厚真町ではいまだ行方不明者の捜索が懸命に続けられ、大規模な液状化現象が起きた札幌市清田区では被害が今も広がっている。札幌市対策本部がまとめた道内全体の死者は8日、35人になった▼災害続きの日本。次に何が起きるか、どこに影響が出るのか予測がつかない状態が続く。こういう時こそ互いに助け合う「共助」の精神で乗り切りたい。

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2018/9/8 土曜日

 

強い台風が去ったかと思った途端、震度7の地震が初めて北海道を襲った。頻繁に発生する台風はもう20号を超え、大阪府で最大震度6弱の地震が6月にあったばかり。被災各地の一日も早い復興を祈る▼今夏の天候は記録ずくめだ。気温は観測史上最高の41・1度をはじめ各地で40度超を記録。台風12号は統計史上初めて列島を「逆行」し、平成最悪の大水害となった西日本豪雨も発生した。近年は異常気象と頻繁に言われるが、今年ほど実感した年はない▼東日本大震災と同じ震度の地震が近くで発生し、防災対策の必要性を再認識。大震災から7年半がたち、気付けば防災意識が薄れている人も少なくないはず▼県が作成した防災ハンドブック「あおもりおまもり手帳」は、さまざまな災害からの身の守り方や避難生活の知識、平時からの準備などを詳しくまとめている。122ページに及ぶがイラストや図解が多く読みやすい▼ハンドブックは今月から順次、各家庭に配布される。平成最後の夏に相次いだ災害の悲惨さを肝に銘じ、いずれも軽視せずに取り組みたい。自分と家族の命を守るために。

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2018/9/7 金曜日

 

災害や事件といったショッキングな出来事が立て続けに起こると、ついこの間のことがずっと前のように感じることがある▼きのう未明、北海道で震度7の地震が発生。テレビに映し出された大規模な土砂崩れや道路の陥没など、事態の深刻さに言葉を失った。4日夜から5日未明にかけて台風21号が本県に接近し、リンゴの落果被害などに心を痛めた矢先だったが、その衝撃が薄らいだ▼台風は進路予想や大きさなどが分かるため、暴風や停電などへの備えや心の準備ができるが、地震は何の前触れもなく突然起きる。「地震、雷、火事、おやじ」とは、よく言ったものだ▼この地震で弘前市は震度2を観測。わが家では誰も揺れを感じなかったが、もし大きな揺れに襲われたら無事だったろうか。室内の安全性や防災品の点検など、地震への備えが不十分だったと反省▼北海道は本県にとって海を挟んで隣の身近な存在。道内に友人や知人がいる県人も多いだろう。被災者は誰かとつながることで、不安が和らいだり元気が出たりする。励ましの言葉を掛けるなど、少しでも力になりたい。

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2018/9/6 木曜日

 

秋の味覚と言えば、冬夏言子にとっては、やはりサンマである。ここ数年は「高根の花」ならぬ「高値の魚」だったのだが、先日、いつも買い物をしている弘前市のスーパーで、「1匹100円」で特売されているのを見つけた▼庶民の魚の代表格と言えるサンマ。ここ数年の高値は、もはや庶民の魚とは言えない状況だった。高値は不漁の影響。それが2015年から続いていたという。どうりでわが家の食卓にサンマが上らなかった訳である▼今年も当初は不漁が続くと思われていたらしい。それが先月下旬に入って北海道沖で漁獲が回復。水揚げ量が増えたことで久々の安値になったという▼専門家によると、昨年よりもサンマの来遊ペースが速くなっているらしい。このまま魚群が日本に近づけば、今後も水揚げは増えることになる▼脂の乗ったサンマを食しながら飲むビール、日本酒は格別だ。このささやかな幸福感は1匹100円前後だからこそだろう。落語に登場する殿様がのたまう「サンマは目黒に限る」を、庶民であるわが身に置き換えれば「サンマは安値に限る」である。

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