冬夏言

 

2017/4/18 火曜日

 

熊本地震発生から1年が経過した。建物倒壊などの多くの被害を引き起こし、震災関連死がいまだ増え続けるなど、その爪痕は深い▼震度7の地震が2回も発生した異例の大災害であり、東日本大震災後、大きな災害が立て続く中にあって多くの人が肌で感じたであろう、あすはわが身・わが地域にも起こり得るという危機感▼3月に弘前市で開かれた、弘前大学ボランティアセンター主催の活動報告会では、熊本地震で自主的に校舎を開放し避難所を開設した熊本学園大学の職員による講演が行われ、市民が耳を傾けた▼同避難所では障害者や高齢者などの災害弱者も広く受け入れ、まさに“バリアフリー”の施設として運営され、「管理しない、配慮する」を原則とした避難所として機能。実際の混乱の中では、マニュアルは役に立ちにくく、細かなルールで縛ることで逆に利用しにくくなる側面も紹介された▼「天災は忘れた頃にやってくる」。到底忘れることなどできない震災だが、時の経過とともに備えの意識が薄まるのもまた現実。教訓から学び、万一に生かす必要がある。

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2017/4/17 月曜日

 

春の日差しが心地よい4月。一方で気温の変化が大きく、体調を崩しやすい時期でもある。健康を保つにはバランスの取れた食事が欠かせないが、1人暮らしの友人は「仕事で疲れた後、料理をする気になれない」とこぼす▼そんな折、料理研究家・土井善晴さんの「食事は一汁一菜でよい」という提案を目にして、思わず膝を打った。ご飯を中心にして、みそ汁を具だくさんにすれば十分。一汁三菜にこだわる必要はないという▼1人暮らしをしていた頃、食材を無駄にしないために具だくさんのみそ汁をよく作った。野菜に卵などを加えれば栄養のバランスが取れ、料理の品数も洗い物も少なくて済む▼土井さんが作ったみそ汁は、トマトやブロッコリーとベーコンを組み合わせたり、バターやオリーブ油を加えたりと多彩。さまざまな食材が使えることに驚いた▼みそやみそ汁は体にいいと聞くが、昔の人も実感していたらしい。「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」「みそ汁は朝の毒消し」といったことわざがある。少しの時間で得られる健康の源を、日々の生活に取り入れてみては。

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2017/4/16 日曜日

 

弘前さくらまつり開幕まで、1週間を切った。毎年、祭りが近づくと街中はどこかざわめきが増し、華やいだ空気に包まれていく▼今の時期、市民や観光客の一番の関心事といえば肝心の桜(ソメイヨシノ)がいつ咲くのかということだろう▼弘前公園の桜の開花基準は同園北の郭にある基準木だ。1947(昭和22)年から統計を開始し、歴代1位の早咲きが90(平成2)年の4月13日開花、1位の遅咲きが65(昭和40)年、84(昭和59)年の5月6日開花だった▼本紙の当時の記事からは、関係者の苦境がにじむ。84年5月1日付紙面は「桜が満開にならない限り、目標の二百万人にはほど遠い」「出店の売り上げも、昨年に比べて八割減」と伝え、宿泊も「花がないため、予約のキャンセルが相次ぎ―」と、歴代1位の遅咲きによる大打撃を報じている▼今年は21日開花、27日満開の予想だ。祭りには弘前の人口を上回る花見客が詰め掛け、街中には地図を手に迷う人の姿も。一声「どうしました」と声掛けする心配りこそ、“日本一の桜”にふさわしいおもてなしとなるはずだ。

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2017/4/15 土曜日

 

道産ジャガイモ不足で、ポテトチップスメーカーが相次いで一部商品の生産中止を発表した。これを受け一部商品がオークションに出品、高値で取引されるなど市場はホットだ▼黒石市の国名勝「金平成園」できょうから春の一般公開が始まる。個人所有の庭園で、保存修理事業完了後、15年度から期間を設けて一般公開。市の観光に一役買っている▼同園は、政治家で実業家の加藤宇兵衛が大石武学流の作庭家に造園を依頼し1902年に完成したと伝えられる。大石武学流庭園の要素を全て備え、三つの池は「他にない特徴」(市教委)で、知名度は年々上昇▼希少性は人を呼び込む武器になる。期間限定など“限定モノ”が至る所で見受けられるのは、効果がある証。春しか咲かない桜などその特別感自体に価値がある▼5月にはJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が運行開始、大韓航空の青森―ソウル線も期間限定で機体が大型化する。黒石をはじめ本県の観光はいま追い風にある。本県の希少価値を前面に押し出しPRすることで、観光のホットスポット化につながるのでは。

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2017/4/14 金曜日

 

春風か海風か、強い風を切り、風に乗る。視野の風景が流れるように進む春日和の爽快感。目線はいつもより高く、目的地まであっという間だ▼新年度に入り、徒歩だった通勤に使おうと自転車を購入した。乗って走るのは十数年ぶり。おぼつかない運転だったが、最近ようやく感覚を取り戻した。「自転車がなければどこにも行けない」学生時代の思い出もよみがえる▼冬や荒天時を除き、高校には約1時間かけて通学。放課後には友人たちと弘前駅前や土手町へ。時には会話もしながらペダルをこいでいた。ただの移動手段として、何も考えずに▼思い返せば運転中に横転、衝突、転落と多くのけがを負ってきた。全治1カ月を超えるものもあった。再び乗り始めて1週間足らず。交通ルールの順守はもちろん、事故につながるような無理はせず、歩行者らを危険にさらすことのない運転が重要だと再確認▼注意を払えば便利で快適な乗り物。徒歩や車では行こうと思わない場所に行ける。今の住所に引っ越して半年。休日には自転車にまたがり、まずは自宅の周辺を探検してみようか。

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