冬夏言

 

2020/7/3 金曜日

 

津軽地方は梅雨のまっただ中。雨は農作物の生育などに欠かせないと分かってはいるが、連日の高温多湿は体にこたえる。さらに今年は新型コロナウイルスの感染防止のためマスクの着用が加わり、暑さと息苦しさで不快指数は増すばかり▼コロナ禍で心の癒やしやストレス解消法が求められる中、有効な方法の一つが土いじり。土に触れることで精神安定に関わる脳内神経伝達物質のセロトニンが増え、うつ病の発症を予防するという▼今年は野菜の栽培がブームと聞き、ミニトマトの苗を買い求め、バジルの種を植えた。面倒だった庭の草取りも、心の健康を保つ薬代わりと捉えてからは、前よりおっくうでなくなった▼先日はミニトマトを地植えするため、久々にくわを持った。庭の土は思っていた以上に硬くて掘り起こすのに時間がかかったが、作業した後に心地よい汗が流れ、充実感に浸った▼ミニトマトは少しずつ実が膨らみ、バジルも葉の枚数が増えた。成長ぶりを日々確認できるのが楽しい。農家の苦労に思いをはせつつ、自然の恵みに感謝。取れたてを味わう日が待ち遠しい。

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2020/7/2 木曜日

 

弘前市が「ダンスの街」と呼ばれて久しい。一地方都市であるこの城下町で、世界最高峰のストリートダンスイベントの数々が行われてきた▼隆盛の源流は黒石市にあると聞く。ダンサーたちが活動の場を弘前に求め、次第に文化が育ったとか。そこで国内随一の実力者たちが誕生していたことは、一握りの人しか知らなかった▼彼らの存在が表舞台に出たきっかけの一つは、2011年に土手町で開催された「弘前ダンス&パフォーマンスフェスティバル」だろう。約4万人を動員した祭典を締めくくったのは弘前勢同士の決勝戦▼この日を境に多くの市民が地元のダンス熱を認知。以後も地元選手が世界一の称号を勝ち取るなど活躍し、今やダンスは市民の誇りの一つとなった▼同イベントを下敷きに、16年からは弘前城を舞台にした「SHIROFES」を開催。今年は新型コロナの影響で、初のオンライン開催に踏み切った。ダンスイベントでは世界に類を見ない、リアルタイムでのバトルを展開する。配信日は5日。弘前の熱を改めて発信するこの日が、新たな芽吹きになる予感がしている。

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2020/7/1 水曜日

 

鳴り響く花火の音。心浮き立たずにはいられない。ヨミヤの合図だ▼近所の神社で行われていたヨミヤでは、夕暮れ、たくさんの子どもたちや親子連れが訪れていた。マスク姿ながら、どの目もにっこり。連なる屋台の明かりに、漂う食べ物の香り、子どもたちのはしゃぐ声。ようやく今年初めて、津軽の夏に出会えた▼新型コロナウイルスの感染拡大の影響により当初中止されていた津軽地方のヨミヤが、緊急事態宣言の解除などを受けて各地で催され始めた。弘前ねぷたまつりの中止、そして大鰐町の大円寺や弘前市の通称・山観のヨミヤも今年は行われないとの知らせに、今年は津軽に夏が来ないのだなあとすら思っていた。この日の景色は幸福だった▼今年は、この時期であればとうに方々から聞こえてくる囃子(はやし)の練習が聞こえないのもさみしい。例年とは違うのだな、ということを再認識させられる▼今はまだすべてがいつも通りとはいかないが、マスク、消毒はしっかりと、「新しい生活様式」を組み入れながら、少しずつ日常を取り戻せたら、とも思う。

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2020/6/30 火曜日

 

早いもので2020年も半年が過ぎ、あすから7月。早いものでと言ってはみたものの、このコロナ禍。感覚としては「ようやく半年か」という思いも否めない▼思えば、今年は東京五輪の期待でわくわくしながら迎えた新年だった。それが新型コロナウイルスの影響で1年延期となり、残念ながら「2020」というインパクトが薄れてしまった感がある▼その「2020」を目いっぱい感じられる地酒がある。弘前市にある三浦酒造の「豊盃2020」兄弟杜氏20周年企画だそうだ。20年2月20日発売、精米度20%容量200ミリリットル税別価格が2020円、税込み価格だと2222円など「2」と「20」尽くしのお酒だ▼ボトルはポケット瓶。特殊塗装でそうは見えないが、手にしてみれば確かにガラス瓶。おしゃれで格好いい。5月に還暦を迎えた友人に贈ったら、なんと「もったいないから仏様に供えてある」▼今年もあと半年。コロナを吹き飛ばす思いで、友人には早く飲んでほしいのだが、まずは自分がと飲んでみた200ミリリットルはあっという間ほろ酔いでつぶやく。「コロナには負げらいね」。

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2020/6/29 月曜日

 

五所川原商業高校に、津軽地方で先駆けとなるeスポーツ(エレクトリック・スポーツ)部が発足。今夏の大会に向け部員らが練習に打ち込んでいる▼大会により課題ソフトは違うが、総じて戦略性や連携が問われ頭脳戦の色彩が濃い。スポーツや格闘では反射神経が求められる。文化部的でありながら、運動部寄りの性質も感じる▼同部を取り上げた本紙記事に業界誌「ファミ通」編集長を長く務めた浜村弘一氏(日本eスポーツ連合副会長)がこういった試み全国にどんどん広がってくれること期待したいなとツイッターで反応した。拡大の潮流は都市圏中心ではあるが、津軽での今後の動向も注視したい▼コロナ禍で外出機会の減った子どもらが、オンラインゲームで楽しげにつながっていた。eスポーツ部の顧問がコミュニケーション能力向上を利点に挙げるのも分かる▼ただし、遊び過ぎは視力低下や依存症を招く。勉強をおろそかにするのは論外だし、外遊びだって大事。ファミコン時代のゲーム名人の合言葉〈ゲームは1日1時間〉の趣旨は今でも通用する。何事もバランスである。

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