冬夏言

 

2018/9/16 日曜日

 

6日に発生し、41人の死者をはじめ甚大な被害をもたらした北海道胆振東部地震から10日が過ぎた。依然として余震が続く中、たくさんの方が避難生活を余儀なくされており、先の見えない毎日に不安でいっぱいだろう▼北海道には大学の同級生や先輩、後輩が多く、地震の直後に思わず安否を確認するメールを送った。「大丈夫」という答えが返ってきたときは心からほっとした▼このうち、帯広市の施設に勤務する一人の先輩と地震発生から数日後に電話で話した。帯広は地震での被害は大きくなかったものの、停電が一番きつかったようで、コールボタンが作動せず、各部屋を見渡しながら復旧するまで泊まり込みで職務に当たったという▼ほかにも地震発生直後の様子や道内にいる友人同士のやりとりなどを聞き、改めて地震の怖さを思い知らされた。それでも最後に先輩が「心配してくれてありがとう」と言ってくれたのがうれしかった▼世間は3連休を迎え、多くのボランティアが被災地で活動を行っている。自分も現地活動はできないが、募金など少しでも復旧、復興の手助けをしたい。

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2018/9/15 土曜日

 

少し前の話で恐縮だが、黒石市大川原地区で650年以上続く大川原の火流しの取材をさせてもらった。舟子と呼ばれる男衆が松明(たいまつ)を付けたカヤ舟とともに川を下る様子は、迫力があり、冬夏言子も取材を楽しみにしていた▼だが当日は前日からの豪雨で中野川が増水。川流しの行事は残念ながら中止となり、代わりにカヤ舟は川原で燃やされた。川下りももちろん素晴らしいだろうが、三本の炬火(きょか)が天を突く勢いで燃え盛る様子も思わず見入ってしまう美しさだった▼火流しは多くの人でにぎわったが、人を祭りに誘った理由の一つに、今年の芥川賞を受賞した高橋弘希さんの「送り火」の影響があったかもしれない▼作品は東京から青森へ引っ越した男子中学生がリーダー格の少年の暴力性に翻弄(ほんろう)されるストーリーで、火流しは物語のクライマックスで、この作品のテーマを象徴する重要な舞台装置として登場する▼決して明るい内容ではないが、人の成長や社会とは何かを考えさせる作品だ。多くの人に読んでもらい、その目がさらに黒石、南津軽地方に向いてくれればと期待している。

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2018/9/14 金曜日

 

霊峰岩木山に五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願する津軽最大の秋祭り「お山参詣」も終わり、津軽地方は本格的な出来秋を迎える。黄金色の稲穂、赤く色づいたリンゴなど、秋の景色が楽しめるようになってきた▼お山参詣は8~10日の日程で行われ、岩木山神社は津軽一円から集まった参拝客でにぎわった。最終日の朔日山(ついたちやま)は近年にはない悪天候。ご来光は拝めなかったようだが、多くの人たちが祈りと感謝をささげたことだろう▼朔日山は若手記者の登竜門。たった一度でご来光を拝めた記者もいれば、何度登っても見ることができない記者もいる。冬夏言子は2回挑戦したが、ご来光は拝めなかった▼それでも山頂にたどり着いた時の達成感は今も記憶に残る。10年以上の年月を重ね、増える体重と反比例するように体力は落ちているが、「いつかはご来光を」との思いをひそかに抱いている▼これから秋が深まるにつれ、津軽地方は五感を刺激するものであふれていく。紅葉などの美しい景色、新米やリンゴ、キノコといったおいしい食べ物―。多くの恵みをもたらしてくれる岩木山に感謝したい。

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2018/9/13 木曜日

 

台風21号が4日夜遅くから5日未明にかけて本県に最接近した。県内は強風に見舞われ、最大瞬間風速は深浦で41・0メートル、弘前で22・2メートルを観測。残念ながら、津軽地方のリンゴ園地では落果や枝倒れ、倒木などの被害が発生した▼被害程度は地域や園地でばらつきがあった。比較的被害が大きかった園地の生産者は「これほどリンゴが落ちたのは1991年の台風19号(リンゴ台風)以来だ」と肩を落とした▼収穫期を迎えたリンゴは風に弱い。4、5日ごろは早生(わせ)の代表品種「つがる」の収穫が本格化したばかりだった。地域によっては収穫がまだ始まっていない園地もあった▼調査した県りんご協会によると、弘前市のアップルロード沿いなどで局地的に大きな被害が発生していたという。ただ県全体で見ると、落果被害は予想収穫量の1%ほどの5000トン程度とみられる▼落ちたリンゴを拾い集める生産者は「自然が相手だから仕方がない」と、自らに言い聞かせるようにつぶやいた。自然の前には人間は無力だ。台風がこれ以上到来しないよう願うしかないだろうか。もどかしく感じた。

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2018/9/12 水曜日

 

やはり、そうか―。県内の飲食店101店を対象に県が昨年度実施した麺類(ラーメン、うどん、そば)塩分調査の結果に対する率直な感想だ▼調査品目のうち、塩分濃度の参考値を超えた“しょっぱい麺類”は、意外にも約3割にとどまった。しかしスープや汁の塩分量で8割、容量では9割が参考値を上回った。麺類を好む一人として「スープの飲み切りは御法度」と自らに言い聞かせるほかない▼とはいえ津軽で言う「きのうのきょう」、つまり深酒の翌日は無性に麺類、特にスープの塩分が欲しくなる。体に悪いとは分かっていてもスープを飲み干す、もしくは寸前までいく悲しい性(さが)▼本県が全国屈指のカップ麺消費量を誇るのは、飲酒習慣を持つ人の数や飲酒量の多さと相関関係があるはず。この悪循環が続く限り、生活習慣病予防による短命県返上へ県が掲げるスローガン「元気! 長生き! 青森県」も看板倒れに終わる▼家庭向けには“だし活”の推奨で減塩に対する意識改革の緒に就いた。飲食店側も薄味、イコールまずい、結果客離れという懸念を振り払い県民の健康増進へ先陣を!

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