冬夏言

 

2019/12/8 日曜日

 

一気に雪景色となった県内。ここ数日は氷点下となった地域もあり、ストーブのそばから離れられない、離れたくないという人は多かっただろう▼本格的な寒さが訪れた中、プロ野球からはストーブリーグとして連日、契約更改のニュースが世間をにぎわせている▼5日は西武の外崎修汰内野手(弘前実高出)が昨年から倍増の1億4000万円でサインを交わした。シーズン当初はやや不調だったが、自己最多の26本塁打、90打点を記録。来季も「アップルパンチ」で県民と西武ファンを熱くさせてほしい▼西武にはもう一人、2015年ドラフトで9位指名された藤田航生投手(弘前工高卒)がいるまだ1軍登板はないが11月から約1カ月、チームメートの5投手と共に米国の施設でトレーニングに励んだ▼施設では科学的な動作解析や重さの異なるボールを使って理想的なフォームが習得できるという。「今年は悔しい思いをした。来年は1軍で頑張りたい」とインタビューに答えていた藤田投手。来年、外崎選手が打ち、藤田投手が投げて勝つというような胸が熱くなる試合をぜひ見たい。

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2019/12/7 土曜日

 

私事だが先日、胃炎を患い初めて胃カメラを飲んだ。まだ若いつもりだが、身に覚えのない疾患が自然に出始める年頃なのだろう▼ある年齢を過ぎると体の不調や検診が話題になりがち。短命県返上への機運を高めている本県ではあるが「皆さん健康より病気の方に関心がある」という、旗振り役である弘前大学大学院特任教授・中路重之氏の言葉に、いまだにうなずいてしまう方も多いのでは▼他県民との会話では短命県の自虐を「滑らない話」として使ってしまうこともたびたび。過日も関西圏在住の師との席でやらかしたが、弘前に懇意の知人が多い氏に「みんなそうやって笑い話にしてるけどな、もう友達が死ぬのを見たくないねん」と困ったような笑顔でたしなめられ、はっとした▼昼間に食べたラーメンのスープ、やはり飲み干してしまった―という話だったが、以後は「完汁」を控えている。自分の命はある意味、他者のものでもあると自覚▼いよいよ冬将軍が到来、運動不足になりがちな時期を迎える。逆に捉えれば意識的な健康づくりに取り組むには好機。そう思えば雪かきにも身が入ろう。

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2019/12/6 金曜日

 

来年度から始まる大学入学共通テストで導入予定の国語と数学の記述式問題が延期される可能性が出てきた。英語民間試験に続いて導入が見送られれば、大学入試改革で掲げた二つの目玉制度が消えることになる▼英語民間試験と記述式問題が共になくなってしまえば、これまでのセンター試験との違いはほとんどないに等しい。政治や経済など大人の思惑に振り回された子どもたちは何を思うだろう▼萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言が契機となった形だが、採点の質確保、公平性といった問題点を指摘する声はずっとあった。「制度設計が甘く、拙速」との批判は免れられない▼思考力、判断力、表現力、主体性などの育成、評価を目的に掲げた入試改革だが、全国一斉の共通試験ではなく、各大学の2次試験で十分ではないか。なぜ共通試験を行うのかという点から考えるべきだろう▼英語民間試験は5年後に延期され、記述式問題の実施については年内に判断が出る見込み。ちょうど5年後に大学受験を迎える子を持つ親として、安心して試験に臨める環境を願わずにいられない。

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2019/12/5 木曜日

 

「何のための消費税増税か」。そのような声も聞かれた。2日付本紙の記事「2022年度に医療負担増」。団塊の世代が75歳以上になり始める22年度に、高齢者医療の自己負担引き上げをする方針―との内容だ▼消費税を10%に引き上げる名目は「社会保障政策の充実」だった。暮らしやすい社会となるなら負担増もやむを得ないと、増税に賛成した有権者は少なからずいただろう▼増税に合わせ幼児教育・保育無償化もスタートした。しかし「国難」と呼ばれる少子化に拍車を掛ける要因の一つが、各家庭にのし掛かる高校・大学の進学費用と考えると、子育て対策もいまだ不十分だ▼中長期を見据え、必要な部分を手厚く支援する施策は行われているか、国民は注視すべきだ。税金を使った「桜を見る会」の招待者名簿を破棄し、個人情報として内情を国民に明示しない国のことはなおさらだ▼ちなみに「桜を見る会」の招待者名簿を破棄した担当者について安倍晋三首相は参院本会議で「障害者雇用職員だった」と個人情報を明らかにして答弁した。弱者に寄り添った政治を期待したい。

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2019/12/4 水曜日

 

「2次交通に関する情報発信が足りない」「増加するインバウンド対応が追いつかない」津軽圏域の若手観光関係者の研修会で、こんな意見が出た。こうした課題の中には、広域連携により解決しやすいものもある▼津軽圏域14市町村が、地元の観光振興の“かじ取り役”となる「津軽圏域DMO(仮称)」の2020年4月の設立を目指している▼研修会のオブザーバーたちは、設立後のビジョンについて若手が集まり議論する姿に「10年後、20年後を見据えると仲間づくりが大切。重要なのは土台づくり」とその意義を強調する▼津軽圏域DMOは、各市町村で不足していた観光データを収集して分析し、その結果に基づいて新たな広域戦略を練ることで地域振興を狙う。目指すのは、豊富な地域資源を最大限活用し、効果的かつ効率的に集客できる持続可能な“稼げる”地域づくり。このためには連携に向かう土台づくりは不可欠だ▼人口減少や地域産業衰退といった自治体単位で太刀打ちできない課題が山積する中、観光産業が津軽圏域全体を支える揺るぎない大きな柱に発展することを願いたい。

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