冬夏言

 

2022/5/21 土曜日

 

 2021年度の弘前市中心市街地の歩行者・自転車通行量は15年度の6割以下-。市が先日示した第2期市中心市街地活性化基本計画(16~21年度)の最終フォローアップ(自己評価)の報告案でこのような数値が明らかに▼通行量は15年度2万68人だったが、翌16年度に1万8699人と2万人を割る。19年度は商業施設の開業などもあり、やや上向くも、その後はコロナ禍による外出自粛などの影響を受けて急落。20年度1万1861人、21年度1万918人と低迷した▼これを裏付けるように、報告案に併記された市民アンケートの結果によると「3年前に比べて中心市街地に行く回数」についての設問に、21年度は55・9%の市民が「減った」と答えた▼近年、中心市街地はシャッターを閉める店舗も目立つ。実際に21年度の空き店舗は14・8%で、15年度の8・1%の倍以上になった▼にぎわいが失われると商売が立ち行かなくなる。店が閉まれば街に行く理由がなくなる。官民一体で知恵を絞って、どうにかこの悪循環を脱したい。

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2022/5/20 金曜日

 

 「ほかの先生には言うな」。小学校の運動部で試合に負けた翌日、冬夏言子は仲間と早朝からグラウンドを何周も走らされた。それなりの強豪チームだったゆえの罰だったのだろう。走った後に監督から発せられたその言葉に「良くないことをさせたと分かっているんだ」と衝撃を受けた▼中学校では違うスポーツを選んだ。強いチームではなかったが、純粋にそのスポーツを楽しんで3年間を終えることができ幸せだった▼運動部における行き過ぎた指導や勝利至上主義は、以前から指摘されてきた。過去には部活動で顧問から暴行を受けた生徒が自殺した事件や、最近では熊本・秀岳館高サッカー部の暴行問題も起きた。今年3月には全日本柔道連盟が小学生の全国大会の中止を表明し、名だたるアスリートが賛同するなど一石を投じた▼スポーツに懸命に取り組み、試合に勝つことは素晴らしい。ただ、その勝利は大人の満足やメンツのためのものではない▼少子化でスポーツ人口も確実に減る今後。大きな転換期となってほしいと心から願う。

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2022/5/19 木曜日

 

 中央競馬では22日に3歳牝馬のGIオークス、29日には3歳サラブレッドの頂点を決めるGI日本ダービーを控え、1年で最も盛り上がる時期を迎えている▼本県も馬とは関わりが深く、かつては国内有数の競走馬産地として知られ、7頭の日本ダービー馬をはじめ何頭ものGI馬を輩出している▼サラブレッドだけではない。東通村尻屋崎で放牧されている県天然記念物の寒立馬もその一つ。直木賞作家の故長部日出雄さんのナレーションとともに吹雪に耐える姿のCMを覚えている人も多いだろう▼そんな寒立馬に異変が。同村は今年、放牧場所を大幅に制限するという。ニュースなどによれば、観光客が馬に蹴られるなどの事故が毎年1件ほど起きており、安全確保のためのようだ▼馬の背後から急に近づいたり、ペットの犬を車から出して驚かせてしまうのが原因らしいが、馬はとても臆病なので、接する際は十分気を付けないといけない。全員が驚かそうとしているのではないだろうが、馬好きの一人としてマナーを守ってほしいと願う。

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2022/5/18 水曜日

 

 県内で田植えが始まっている。同僚が先日のコラムで「田植えで思い出すのは赤飯。育苗箱を洗うなど手伝いを楽しんだものだ」と書いていた。冬夏言子も子どもの頃、同じように田植えの手伝いをしていた▼同僚と違うのは、手伝いを楽しんでいなかったことだ。田んぼの手伝いが嫌で嫌でたまらなかった。農家に生まれた宿命とはいえせっかくの休日、手伝いに駆り出されることに、子どもながら「理不尽」と感じていた▼同僚が楽しんだという育苗箱洗いでは、洗っても洗っても作業が追い付かず、次々と箱がたまっていく。ぶつぶつ言いながら作業をしたものだ▼数十年も前の話。現在は親も親戚も高齢で農家を引退、田んぼは知り合いの農家に任せている。それでも秋には新米が届く。どういうシステムなのか。情けないが、いまだ農業のことを何も知らない農家の長男である▼同僚と田植えの話をしていたら、当時の光景が思い浮かんだ。田んぼで囲んだ昼ご飯、たわいない世間話、水田に響く笑い声。案外、楽しんでいたのかもしれない。

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2022/5/17 火曜日

 

 仕事柄、広域を車で走り回っており、食事や休憩で駐車場を備えた産直施設に立ち寄る機会も多い。この時期は山ウド、タラノメ、コゴミといった山の恵みが増えてうれしい。フキノトウは目立たなくなったが「ばっけみそ」が瓶詰めで売られている▼取材先で会った人に「あそこの産直、きょうはコシアブラがありますよ。5パック残っている」と教えたら、早速大急ぎで買いに走っていた▼この「山菜の女王」は天ぷらが絶品。メジャーな山菜だが、ファンが多いのか産直で見掛ける機会はその割に多くない。大の大人が早めに確保しようと頑張るのも不自然ではない▼夏が近くなると多くなるミズは津軽衆の好物。誰もが当たり前にミズと呼ぶのでウワバミソウという正式名を知らない人もいる。逆にイタドリの仲間はよくある割に不人気だ▼山菜の人気にも地域差がある。そこに好みの違いはあれど優劣はない。多様な食材を手に入れられる時代こそ、昔からある地域密着型の食材を大事にしたい。これも一種のスローフードの実践になるのでは。

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