冬夏言

 

2018/9/22 土曜日

 

平泉の文化遺産が世界遺産に登録された後、構成する中尊寺、毛越寺など5カ所を巡る旅をした。中でも中尊寺創建当初の姿を今に伝える唯一の建造物「金色堂」の輝きは圧巻。旧友たちと旅を満喫できた▼帰り道のこと。日程を詰め込み疲れがたまっていたのか、友人のうちの一人が転倒し、顔中が血だらけになってしまった▼付近の人に聞き込み、飛び込んだ診療所の医師は「せっかく来たのに災難だったね。観光はできた?」と不安で顔を曇らせた友人を励ましながら、必死に近隣自治体にある総合病院に電話をかけ続けていた▼聞けば、人口7600人規模の平泉町に外科はなく、内科も診療所1件のみ。そのため、この医師が専門医のいる大きな病院を直接探し、受け入れ先を見つけなければならなかったのだという▼友人は10針を縫うけがだったが、けがから数時間後には医師たちに感謝し「さすが世界遺産。また行こうね」と笑顔を見せた。人口減少や医師不足など、取り巻く環境は厳しい地方だが、思いやりから生まれた観光地での〝おもてなし〟はいつまでも心に残っている。

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2018/9/21 金曜日

 

2000年代の格闘技ブームをけん引したプロ総合格闘家の山本“KID”徳郁さんが18日に死去した。まだ41歳。ファンにはたまらなく残念である。がん闘病中であることを明かしてから1カ月足らずだった▼アーティストの中尾翔太さん(享年22)ら、若くしてがんで亡くなる著名人は今年も多い。本県のがん死亡率は全国ワースト2位。県内にも今まさに闘っている若者がいるのだろう▼さまざまな疾病を予防するには健康的な生活習慣を身に付け、自覚症状の有無を問わず定期的に受診することが重要。“落ち度”がなくとも病に苦しむ若者がいる。不摂生を見直し、自らできることを最大限実行することを心掛けたい▼話は変わるが、何もできないことがあった。実質、国のトップを決める選挙だ。いやが上にも関心を集め、本県では寄ってたかって一方をアピールするのに、選ぶ権利がないのだからもどかしい▼得票差を見れば、国民の代表たちの考えと地方の声には大きな差がある。権利はなかったが冬夏言子が望むのは景気回復の実感。「暖かい風」が早く来県してくれることを祈る。

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2018/9/20 木曜日

 

「勝手にしやがれ」などのヒット曲で知られる沢田研二さんのライブが先日、弘前市であった。冬夏言子が若かりし頃、女子はもちろん、男子にも人気があった「ジュリー」は、まさにスーパースターだった▼そのジュリーも70歳。今回はギター1本の伴奏というシンプルな形で全国を回っているのだとか。ヒット曲をあえて封印したようなライブに、冬夏言子は少々拍子抜けしたが、会場からは相も変わらず「ジュリー」という声援が飛んでいた▼「ジュリー」で思い出すのが、テレビドラマでおばあちゃん役を演じた樹木希林さんだ。沢田さんのポスターの前で「ジュリィィィ~‼」と身もだえる怪演で一躍人気者になった▼その異能の女優が亡くなった。全身がんに侵されていると聞かされても、ごく最近の活躍を見ていると、正直、それが本当だとは信じられなかった▼弘前のライブで沢田さんが最後に歌ったのがバラード「ヤマトより愛をこめて」。今思えば、樹木さんが亡くなる前の日だった。〈今はさらばと いわせないでくれ〉。ジュリーの哀切な歌声が、今も耳から離れない。

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2018/9/19 水曜日

 

“平成の歌姫”と称された歌手・安室奈美恵さん(40)が16日、沖縄県での最終ライブイベントをもって引退した▼シングル、アルバムの総売り上げ枚数は3600万枚を超え、シングル「CAN YOU CELEBRATE?」は女性アーティスト歴代1位となる229万枚を記録。今年5月には沖縄県民栄誉賞を受賞した▼公式ホームページではファン宛てに「実りある25年間をファンの皆さんと過ごせた事、応援してくださり、支えてくださった事、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。『ありがとうございました。』25年間ほんの一瞬でもファンの皆さんの心に寄り添える歌手でいられたなら嬉しく思います」(一部抜粋)▼平成を鮮やかに、軽やかに駆け抜けた歌姫。冬夏言子も安室さんがもたらす力強い楽曲の数々に勇気づけられた一人だ。人生の岐路、落ち込む夜、喜びの日―。そんな場面で彼女の歌声は聴く人々に勇気を届け、そっと寄り添ってくれた▼一ファンとして、心からの感謝を伝えたい。「本当に、お疲れさまでした。太陽のような貴女(あなた)の行く先が幸せで満たされますように」

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2018/9/18 火曜日

 

朝起きて、いの一番に冷房のスイッチを入れる―。そんな生活が続いていたのは1週間ほど前までか。気付けばいきなり気温が下がり、無意識に暖房のスイッチに手が伸びている日も。秋の到来と冬の足音をいや応なしに感じさせられる▼雪国で生きている以上寒さとは縁が切れないが、だからこその魅力があるのも事実。中野もみじ山に奥入瀬渓流八甲田山系―本県に数多くある紅葉の名所。寒さが増すたびに、今シーズンへの期待は高まる▼台風の接近による強風で、白神山地のマザーツリーが幹から折れてしまった。マザーツリーのある場所は、すぐ近くまで観光バスが入ることができ、足腰に不安がある人でも気軽に訪れることのできた観光地でもある▼バスツアーの日程にもよく組み込まれ、初夏から晩秋にかけて多くの大型観光バスが訪れていただけに、白神山地観光の目玉の一つがなくなったことによる関係者の落胆は大きい▼しかし強風による倒木は自然の摂理の一端でもある。倒木したから終わりとするのではなく、今回の事象を自然を学ぶ上で実際の教材として生かしてほしい。

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