冬夏言

 

2017/4/27 木曜日

 

弘前公園の外堀のソメイヨシノが満開―となったようだ。弊社の本社建物は弘前公園の目の前。昨春までは毎日眺められたが、支社勤務となればそうはいかない。100年目を迎えた弘前さくらまつりより、なじみのある桜並木が恋しい▼「今年の開花予想は…」と、3月下旬から多くの観光関係者が気に掛けていた。本県の春の重要な観光コンテンツだけに、散る前に5月の大型連休を迎えてくれることを願う。県外からの観光客には満開の桜で祭りを堪能してもらいたい▼幼い頃の祭りの目当ては、オートバイサーカスやスマートボールだった。年を重ねると屋台の品定めをするように。「花より団子」だったが、弘前を離れると桜自体の魅力に気付く▼花のボリュームは格別で、木に近づくと一本一本から迫力を感じる。日本一と称されるのは樹木の本数だけでなく質もあってのこと。地元民として誇らしく、桜守たちの努力に頭が下がる▼今週末にも弘前に戻り花見に行くつもり。今の目線なら、古里の良さを改めて実感できるだろう。祭りの雰囲気も楽しみながら、たこ焼きも忘れずに。

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2017/4/26 水曜日

 

洋傘に日本髪の和服女性。シルクハットに靴の和服男性。三代目広重作の「東京名所之内上野公園地桜花盛之景」。描かれているのは文明開化に沸く明治中期、上野公園での花見の様子だ▼その上野を舞台にした「長屋の花見」という江戸落語がある。大家が家賃を払えない貧乏店子(たなこ)を連れて花見に行くが酒は番茶、卵焼きはたくわん、かまぼこは大根の白漬けで代用。さらにお茶で酔えと言うが…▼きのうに続き落語の話になる。春風亭昇々さんが23日の青森県観桜俳句大会で披露した「雑俳」。蛙(かわず)で〈がま口を忘れて何も買わずかな〉。福寿草で〈福寿荘3畳一間で4万円〉。八(は)っつあんの迷句に俳人たちは大いに笑った▼生の落語を聞ける機会が県内で増えている。落語に魅せられた人たちが、一緒に笑える楽しさを味わってほしいと企画。昇々さんの独演会も、そんな人たちの協力で実現した▼戦の夜語りに誕生して約400年。落語は庶民の喜怒哀楽を笑いに代えて受け継がれてきた。どこでも視聴できる時代になっても、生の芸に腹の底から笑える魅力は変わらない。お後がよろしいようで。

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2017/4/25 火曜日

 

俳句と落語の取り合わせと言えば、「んっ」と思う方が多いかもしれない。しかも俳句大会で落語が披露されるとなると、県内では初めてのケースだったのではないだろうか▼本社が主催した第66回青森県観桜俳句大会が24日、桜が咲き誇る弘前公園近くの弘前文化センターで開かれた。県内外から230人が投句し、春の季節を詠んだ俳句が新たな一ページを飾った▼大会では選ばれた俳句を披講した後にさまざまな催しを行ってきたが、今回初めて落語を取り上げた。登場したのは春風亭昇々さん。「笑点」で司会を務める春風亭昇太さんの弟子でイケメン落語家として期待の若手だ▼その昇々さんが語ってくれたのが一門に伝わる古典落語の名作「雑俳」。おなじみのご隠居と八五郎が丁々発止とやり合う噺(はなし)で、次々飛び出す珍俳句に会場が盛り上がったのは言うまでもない▼春風亭柳昇の十八番で三遊亭金馬、立川談志も語った噺を聞く機会を得られたのは、俳句に親しむ人にとっても望外のことだったのではと思う。意外な取り合わせで心身をリフレッシュできる大会を今後も目指したい。

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2017/4/24 月曜日

 

今年100年目を迎えた弘前さくらまつりが開幕した。弘前公園にはこの週末、たくさんの市民や観光客が訪れ、桜を愛(め)でたり、“花より団子”を楽しんだりした▼祭りは1918(大正7)年に弘前商業会議所(現・弘前商工会議所)の外郭団体である弘前商工会が「第1回観桜会」を開催したのが始まり。名称は「時局と桜の催し」「弘前の桜」「桜愛護会」「弘前観桜会」と変遷し、61年に「弘前さくらまつり」になった▼祭り初日の22日、本丸で花見を楽しんでいた60代男性3人組に声を掛けた。彼らが小さかった頃は「弘前観桜会」だった。「漢字や言葉の意味も分からずに『かんおうかい』と言っていた」などと祭りの思い出話を聞かせてくれた▼彼らは30年以上前から毎年欠かさずに本丸で花見をしているという。男性の一人は「祭りは市民の楽しみ。残せるまで残してほしい」と話した▼弘前市や近隣市町村に住んでいれば、弘前公園の桜と祭りにまつわるエピソードは一つや二つあるはず。これからも桜が美しく咲き、市民に愛され、親しまれる祭りがずっと続くよう願う。

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2017/4/23 日曜日

 

23日は書籍とその作者に敬意を表する「世界本の日」。日本では「子ども読書の日」に定められ、全国各地の図書館などで子ども向けのイベントが開かれている▼英国の文豪シェークスピア、小説「ドン・キホーテ」で知られるスペイン人作家セルバンテスの命日に当たり、文学への縁が深い日。スペインでは親しい人に本を贈る風習があるという▼本屋に行くことが楽しみの一つだが、近所の本屋が閉店してからは足を運ぶ機会がめっきり減ってしまった。オンライン書店の台頭で「町の本屋さん」はどんどん姿を消しており、本好きとしては寂しい限りだ▼インターネットで即時に入手できる電子書籍も普及し、情報端末があれば気軽に読書ができるようになった。電子書籍の便利さは魅力だが、本屋の本棚に並んでいるからこそ出会える本もある▼本好きは子どもの時に読んだ絵本がきっかけ。29日から弘前公園内で、お笑い芸人、絵本作家の西野亮さんによる個展「えんとつ町のプペル 光る絵本展」が開かれる。絵本は子どもたちの世界を広げてくれるはず。ぜひ足を運んでみたい。

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