冬夏言

 

2019/5/26 日曜日

 

「覚醒剤やめますか?それとも人間やめますか?」というテレビCMの強烈なキャッチコピーは多くの人が一度は聞いたことがあるだろう▼22日、「KAT―TUN」元メンバーの田口淳之介容疑者(33)と女優の小嶺麗奈容疑者(38)が大麻取締法違反容疑で逮捕された。ジャニーズの人気グループに所属していたことから、大きな関心を集めている▼近年、大麻の検挙者数が急増。2013年は1555人だったのに対し、18年には3578人と2・5倍近くに増え、過去最多に。18年の年代構成比では20歳代が1521人と最も多く、30歳代が1101人で、両年代を合わせて全体の73・3%を占めるなど、若年層へのまん延が見受けられる▼大麻のほか、覚醒剤、向精神薬など薬物事案全体の検挙者数は近年、横ばい状態が続いているが、中でも大麻の増加が一際目立つ▼先輩、友人から勧められて軽い気持ちで手を伸ばした先。「すぐにやめられるから大丈夫」「ダイエットになる」「外国では合法だから」―。そんな言い訳を免罪符に人生を食い尽くされる薬物に手を出してはならない。

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2019/5/25 土曜日

 

〈五時過ぎた カモンベイビー USA(うさ)ばらし〉〈ノー残業 趣味なし金なし 居場所なし〉〈叱っても 褒めても返事は 「ヤバイッス!」〉▼23日に発表になった第一生命保険のサラリーマン川柳ベスト10。サラリーマンの悲哀を笑いに昇華させた面白さは今年も健在だ▼今回の傾向としては、働き方改革をはじめ、定年延長や再雇用を詠んだサラリーマンの悲哀やユーモアが込められた作品が多く寄せられ、モノなどを他人と共有するシェアリングエコノミーといった時代を反映した句も見られたという▼ちなみに過去の歴代1位作品を見てみると、事業仕分けやオレオレ詐欺、ゆとり世代やボディコンなど、まさにその時代を象徴するものや注目を集めたものなどが取り入れられ、当時の雰囲気が垣間見えて面白い。それでありながら、いつの時代のものも「分かる分かる」とうなずける普遍性がある▼このコラムの執筆中、所属する部署ではキャッシュレスが話題に。〈鍛冶町は 部長と行くと キャッシュレス?〉。管理職の苦労がしのばれる、新たな一句が生まれていた。

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2019/5/24 金曜日

 

3月下旬、高校生によるeスポーツ全国大会の決勝大会が開催された。5人編成のチームで競う「リーグオブレジェンド(LOL)」では出場93チームから勝ち抜いた4校がしのぎを削った▼かつて不登校時代にLOLで心のすき間を埋めたという選手は、言葉が通じず学校で孤立していた留学生を誘ってチームを組んだ。直接に顔を合わせることのない通信制校で発起し、全国から仲間を募ってリーダーとしてチームを束ねた選手も▼もし彼らにLOLがなかったら、と思った。ゲームのやり過ぎで日常生活に支障を来す「ゲーム障害」が問題化しており、世界保健機関は現在開催中の総会で国際的に病気と正式認定する見通しだ。すべてを美談でごまかせないが、ゲームを通じた教育には可能性があるだろう▼身体の障害や疾患でフィジカルスポーツに打ち込めない人でも、健常者と同じ土俵で戦うことができるのも特徴。ここにおいては「そもそもスポーツと言えるのか」といった否定論は不毛だ▼本県でも4月に協会が発足した。一過性のブームに終わらない、息の長い活動を期待している。

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2019/5/23 木曜日

 

そんなにすごい場所とはつゆ知らず―。中泊町文化財に指定されている邸宅宮越家の離れ詩夢庵(しむあん)、庭園静川園(せいせんえん)のことだ▼詩夢庵のステンドグラス3点は、日本初の作家とされる小川三知(さんち)の作。ステンドグラス史研究家の田辺千代さんが「私が見てきた中で最高傑作」というほどの逸品。津軽人として誇らしい▼宮越家9代目当主正治は東京暮らしで文化の素養を高めた。1920年、歌人だった夫人のために両文化財の整備を計画し、窓の装飾を小川に依頼した▼それから100年。オリジナルで残っていることが価値をさらに高めている。現所有者の寛さんは「田辺さんが小川の日記からわが家の所有を突き止めるまで、家族も作品の価値を知らなかった」。高校時代からの友人という縁で冬夏言子は詩夢庵に泊まったこともあるが、残念ながらその芸術性に気付けなかった▼家系図をたどれば加賀の出という宮越家には、古九谷をはじめ九谷焼の数々、弘前市の由緒ある寺院が神仏分離令で手放しただるま、山鹿素行の塾で使ったドラなどお宝がいっぱい。来年に予定される一般公開が待ち遠しい。

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2019/5/22 水曜日

 

青森と道南エリアをPRする大型観光キャンペーンが、7月から3カ月間行われることになった。本県とJR東日本、JR北海道などが展開するキャンペーンだけに大いに期待したい▼「いにしえから始まる歴史文化・浪漫をめぐる」。それがスペシャルテーマなのだそうだ。勘の良い方ならお気付きだろう。そう、世界遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」を軸にしたキャンペーンでもあるのだ▼先日、久しぶりに青森市の三内丸山遺跡を訪れた。およそ5000年前、縄文人がこの地で豊かな集団生活を営んでいた。春風に吹かれながらいにしえに思いをはせるという、心地よい時間を遺跡で過ごすことができた▼三内丸山をはじめ県内、道南の遺跡に、より多くの人が訪れてほしい。冬夏言子が遺跡で味わった「いにしえを思う幸福」をもっともっと多くの人に感じてほしいと思う▼JRとタッグを組む大型観光キャンペーンは今回が3回目。本県ではねぶた、ねぷたの祭り期間を含む3カ月間の長期キャンペーンとなる。令和元年にふさわしく、青森の夏を熱く盛り上げたい。

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