冬夏言

 

2021/3/6 土曜日

 

火は恐ろしい。人の生活を豊かにしてくれる一方、ほんの少しの油断が命取りとなる。幼少時、親から「火遊びは駄目」とよく言い含められたものだ▼最近では栃木県足利市で大規模な山火事が発生した。一時は火が民家近くにまで迫ったが、幸いにも人命や住宅への被害はなく、発生から9日目でようやく鎮圧された▼県のまとめによると、県内で昨年一年間に発生した山火事の件数は前年比14件減の29件だった。例年、春先に集中する山火事。自然現象の落雷で発生することもあるが、その大部分は人的要因による▼折しも先日、2013年に米国アリゾナ州で実際に起きた巨大山火事を題材にした映画「オンリー・ザ・ブレイブ」を鑑賞した。消防士たちの奮闘を描いたもので、山火事の地上消火がどれだけ困難かが分かる良作だった▼事前知識を入れずに映画を最後まで見てほしい。現場で山火事に立ち向かう消防士が見る光景とはどんなものか。小さな火種でも山を丸ごとのみ込む力がある。「火事あとの火の用心」では手遅れなのだ。

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2021/3/5 金曜日

 

糖尿病と歯周病。相互に影響を与え合う二つの病に着目し、糖尿病重症化を防ごうと昨春から始まった県内の医科と歯科の連携体制構築▼先日、県糖尿病歯周病医科歯科連携検討会が開かれ、昨年4~12月の9カ月間における医科歯科連携の運用状況が報告された▼歯科から医科に紹介された歯周病患者1人について新たに糖尿病が判明。この他、医科から歯科に紹介された患者数は311人で、検討会は「コロナ禍で311人の新規患者の紹介は評価できる数字」とした。運用開始からまだ1年もたたないが、新たな糖尿病患者が分かり治療につなげられたことは、この連携体制を構築した上で大きな功績だろう▼新型コロナウイルスの感染拡大により、不要不急の外出自粛やテレワークなどで家にいる時間が増える昨今。運動不足による健康への影響も懸念されている▼医療面の連携が強固となったのは頼もしいが、それに甘んじることなく自分の健康は自分で守る努力はしなければ。そう肝に銘じ、三日坊主で終わらぬ運動を探す日々だ。

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2021/3/4 木曜日

 

「3」でまず思い出すのはミスタージャイアンツ、ミスタープロ野球と称される読売巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さん。3日付のスポーツ紙などは、長嶋さんの1年半ぶり東京ドーム訪問を報じた▼ミスターのプロ野球界での第一歩は、1958(昭和33)年4月。背番号は後に巨人軍の永久欠番となった3。冬夏言子も少年野球で「4番サード」に憧れ、小6時に「背番号3」以外は勝ち取ったことが人生で数少ない自慢の一つ▼ミスターは現役引退後、93年からの第2次巨人軍監督時に33を背負った。令和3年3月3日付の新聞という、ぞろ目を意識したメディア露出だったとしたら、やはり天性のエンターテイナーなのだと思わずにはいられない▼2004年3月4日、ミスターは脳梗塞で倒れた。17年たった今も後遺症は残るが、後輩たちへの影響力は絶大だ。リーグ3連覇を意識し「勝つ勝つ、勝つ!」と3度檄(げき)を飛ばすとチームの空気は一気に引き締まったという▼「永久に不滅」の球界の盟主へ、球史に名を刻む新たな名手誕生へ球春が到来する。

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2021/3/3 水曜日

 

最近「もったいないばあさん」という絵本を図書館から借りてきて、子どもに読んで聞かせている。最初は怖く思えるほどのばあさんの「もったいない」だが、読み進むにつれモノを最後までフル活用することは実は楽しくすてきなことだと気付かされる▼「断捨離」「ミニマリスト」の概念の広まりもあり、何となく家の中をすっきりしたくて「えーい」とモノを捨てることも。ただそれは誰かが必要としているモノなのかもしれない▼みらいねっと弘前は、新たに「ケニア・パナマプロジェクト」として現地の子どもたちのために、自宅で眠るリコーダーや鍵盤ハーモニカ、彫刻刀や絵の具セットなどの募集を始めた▼日本では義務教育の中で誰しもが持つため、学校を卒業すると使い手がいなくなることが多いが、現地では数が足りないなどそのニーズは高いという▼役目を終えたかに見えたモノが、異国の地で学ぶ子どもたちの手の中で息を吹き返すとしたらすてきなことだ。皆さんの家にはないだろうか。ちょっと押し入れをのぞいてみてほしい。

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2021/3/2 火曜日

 

物語の表現は時代とともに変わる。1970年代に最初の作品が公開された米国の映画「スター・ウォーズ」は2000年代、白人以外のアジア系、アフリカ系の役者を多く配し、多様性を印象付けた▼ジェンダーに配慮した連載漫画「違国日記」(ヤマシタトモコ著)では、物語の中心にいる女子高校生が、アフリカ系の顔立ちをしたクラスメートと自己紹介をする際、外見に一切触れないシーンが盛り込まれた▼昭和であれば「ハーフ?」と尋ねるシーンがあったはずだ。肌や髪の違いを自然に受け入れる若者の姿を描いたのが印象的だった▼「最近はなんでもかんでもハラスメント」「昔はもっと表現が自由だった」とため息をつきたい人もいることだろう。ただ、「自由」な表現の裏で傷つき、黙り込むしかなかった人たちがいたことを忘れてはならない。自由という名の暴力だったかもしれないのだ▼思うことは自由だが、口にすべきではないことがある。女性蔑視発言で批判された元政治家も、早く令和的感覚にアップデートしてほしいものだ。

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