’22参院選あおもり 決戦前夜

 

2022/6/18 土曜日

 

 22日公示の参院選本県選挙区は立民現職対自民新人による事実上の一騎打ちとなる様相だ。迫る決戦を前に、立候補予定者や陣営の思惑を探った。

 

 

 

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立民・田名部陣営=上

 

支持者と語らう田名部氏=16日、青森市

 「自民党には届いていない声がある。その一方の、小さな小さな願いを受け止めるのが私の役割。強くなって守りたい人がいる。だから皆さんの力を借りたいんです」。立憲民主党公認で同党県連代表の現職田名部匡代氏(52)=社民党、連合青森推薦=は、12日に青森市内で開かれた総決起集会で、参院選に懸ける思いをこう口にした。
 22日公示となる参院選の本県選挙区(改選数1)は、田名部氏と自民党公認で県議の斉藤直飛人氏(46)=公明党推薦=の事実上の一騎打ちとなる公算が大きい。
 今年1月17日から始まった国会が閉じたのは、参院選公示まで1週間に迫った6月15日。田名部氏は閉会前まで、平日に現職として国会で活動、残された土日祝日に本県へ戻り、県内各地で国政報告会やあいさつ回りで浸透を図ってきた。
 再選を目指す田名部氏だが、新人として出馬した前回選と比べ活動できる時間が圧倒的に限られた中で、平日は地方議員らが中心となり政党ビラやポスター設置など支持拡大に奔走。「土俵に上がる前に勝負をつけないと」(県連幹部)と奮起し、田名部氏の留守を預かった。
 田名部氏は、国会閉会の翌16日には青森市の2カ所で国政報告会をこなし、午後から相手候補予定者の地盤でもある衆院本県3区入り。「地固めができないまま空中戦になるのは避けたい」(田名部氏)と、17日も弘前市や平川市で街頭活動や企業訪問を重ねた。今後は衆院本県1、2区にも入り、あいさつ回りや企業訪問などを展開する予定だ。
 現職としての強みがある田名部氏だが、ある県連幹部は「(選挙は)大丈夫ではと言われているが、政党の支持率は圧倒的に自民が高い」との危機感も強い。陣営全体で“相手は個人ではなく巨大な組織”と認識し、本番を前に気を引き締め直す。
 また前回選で野党統一候補として出馬し、当選した田名部氏にとって、勝負のカギを握るのが野党連携だ。
 参院選が目前に迫った今月15日、共産党県委員会が政策協定のない中で田名部氏を自主支援すると決め、野党連携に一定の方向性が結論付けられた。
 同県委員会の自主支援は、後援会内での活動に限られることとなり、前回選のような共同での街頭活動や集会などを行う予定はない。畑中孝之委員長は「内容や規模は(前回と)変わらない」としつつ共同での露出がないことに「そこは割り切るしかない」との見解を示す。
 本県で野党唯一の国会議席の行方を懸けた今回選。立民党本部でも本県選挙区を「必勝区」と掲げ、立民対自民の接戦区になると見込む。4月から泉健太党代表をはじめ複数の党本部幹部らが足を運んでいるほか、公示日にも泉代表が本県入りする予定で、党本部での注目度の高さがうかがえる。
 党本部の応援や、前回選とは似て非なる野党連携は、田名部陣営の追い風となるか。

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自民・斉藤陣営=下・完

2022/6/19 日曜日

 

集会で大島元衆院議長(右)が見守る中、決意を述べる斉藤氏=14日、藤崎町

 自民党の組織力を活用しながら、集会への参加やあいさつ回りなどを重ねて、知名度向上を図る斉藤直飛人氏(46)=公明党推薦=。自民県連内では参院選で勝利するためには青森、八戸、弘前の大票田3市での得票が勝敗を分ける-といった見方が大半だ。
 2016年参院選では、立憲民主党公認の現職田名部匡代氏(52)の地盤である八戸市で、自民候補が約2万5000票離されたことが大きく響き、敗北した。「青森市で逆転しないと、三八地域の負け分はひっくり返せない」(江渡聡徳県連会長)。県連は6年前の敗北を繰り返さないよう、組織の“フル稼働”を目指すが、ある1区選対幹部は「八戸市で約2万5000票以上離された分を、青森市のみでカバーするのは無理だ」と漏らし、八戸市で“大穴”を開けられないことが勝利の条件であると指摘する。
 市長選で保守分裂となった弘前市。自民の木村次郎衆院議員(本県3区)は「弘前市で(相手候補を)どれだけ離せるかに懸かっている」とし、参院選に向けた結束を強く呼び掛ける。同市のほか、斉藤氏の地元である板柳町を含む3区を構成する14市町村で勝利することは、至上命題と言える。集会のあいさつで地元議員から、津軽地域を地盤とする参院議員の輩出を望む声が上がることも少なくない。
 14日、藤崎町で開かれた集会「(斉藤氏を)励ます集い」には、大島理森元衆院議長が異例の出席。国会閉会の前日で、木村氏が来県できないことへの配慮とも目されているが、ある県連幹部は「(参院選の要である)津軽地域の状況を偵察したかったのだろう」と推察する。すでに3区は公示日(22日)とその翌日に党本部から応援弁士が駆け付けることが決まっている。3区選対関係者は「それだけ、斉藤氏の地元周辺で票を取る必要があるということだ」と危機感をにじませる。
 自民県連は本県版の公約である政策集を発表した。「『今』動く、『未来』守る!」と題し、燃油価格高騰対策の強化や農林水産業の発展など10項目を掲げた。基本は党本部の公約に沿っているが、農業では水田活用の直接支払い交付金について、各地域の実情に応じた運用に努める-と記載し「国の政策よりも踏み込んだ」(丸井裕政務調査会長)。
 17日に青森市で開かれた集会で斉藤氏は「大変厳しい選挙戦になるが、選挙を勝ち抜き、本県と日本の未来、そして、子どもたちの未来を考えながら、仕事を進めていきたい」と決意を語った。18日は十和田市などで活動し、19日には選挙協力を行う公明党の比例候補と一緒に県内を回る予定だ。
 江渡会長は18日、1区の県議や市議らを集めた会議で「(調査では)青森市は少し負けている」と明かした上で、こうハッパを掛けた。「これからが本当の意味での戦いになる。自民の組織力を遺憾なく生かさないといけない」

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