’19参院選青森 決戦前夜

 

2019/7/3 水曜日

 

  参院選本県選挙区(改選数1)は「自公対野党」の激戦が見込まれ、既に事実上の選挙戦に突入している。4日の公示が目前に迫る中、両陣営の動きを追った。

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滝沢陣営=上

 

弘前市で行われた事務所開き。滝沢氏(右)の勝利に向け、木村氏(左)らが支持者に奮闘を促した=6月15日

 自民党本部が、情勢が最も厳しい「激戦区」として位置付けた本県選挙区。党県連幹部は「厳しい戦いになる」と口をそろえる。
 党公認で立候補を予定している滝沢求氏(60)の前回選(2013年)は現新6人による乱戦だったが、今回は一変。野党共闘の実現で自民党現職が敗れた直近の16年選挙と状況が重なるためだ。
 13年は野党票が分散し、滝沢氏は次点の3倍以上となる26万1575票を得たものの、滝沢氏以外の5人の票を合計すると約1万3000票差に迫られた。事実上の一騎打ちとなった16年選挙では約8000票差で自民党現職が敗れている。
 3年前の敗戦を踏まえて、自民党関係者らは今回選でも早い段階から自公対野党の激戦を想定。滝沢氏は今春の統一地方選や続く知事選で党が公認、推薦する候補らの応援に奔走し、特に知名度不足とされる津軽地方を重点的に回ってきた。
 しかし津軽地方の関係者からは一様に厳しい声が上がる。「(滝沢氏を)知らない有権者が多い。新人の方が話題になる分、知名度が上かも」という声や「(今春からの活動でも)知名度が上がってきていない」などという声が相次ぎ、相手候補の地元の弘前市では「五分に持ち込めれば御の字では」という見方を示す関係者も。
 滝沢氏も6月15日に弘前市で開いた事務所開きで「津軽には浸透度がない」と認めており、選挙戦では津軽地方を重視し、積極的に足を運ぶ考えだ。第3選挙区選対本部長を務める木村次郎衆院議員も「県都青森市と、第3選挙区内の得票が雌雄を決する」と述べ、津軽地方の陣営幹部らの奮起を促した。
 八戸市を含む第2選挙区の選対本部長を務める熊谷雄一県議は、滝沢氏が津軽地方を重点的に回る分「県南では、われわれがしっかりしないと。確実に地元を固めていくことが勝利につながる」と気を引き締める。だが相手陣営も先月、八戸市で立憲民主党の枝野幸男代表や同市を地元とする国民民主党副代表の田名部匡代参院議員らと街頭演説や合同演説会を行うなど県南地方でも活発に活動しており、激戦は必至。八戸市の投票率は6月の知事選で40市町村最低の30・57%を記録するなど県内最低水準で、有権者の政治への関心の低さも懸念される。
 同党県連にとって今春の統一地方選を皮切りとする一連の選挙戦は、幕開けの県議選で党県連の重鎮が落選、続く知事選では支援した現職が勝利したものの、無名だった対立候補が10万票を超える票を獲得するなど、課題も残る戦いが続く。
 党県連の江渡聡徳会長は「厳しい戦いだろうと思う。県連一丸となって、たとえ1票差だろうと何だろうと勝ち抜く。(そのためには)地べたにはいつくばって、地道にこつこつと。それしかない」とどぶ板選挙に徹する構え。清水悦郎幹事長も「野党は総掛かりで来る。危機感を持ってもらわないと」と述べ、党員らの引き締めを図っていくとした。

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小田切陣営=下・完

2019/7/4 木曜日

 

小田切氏(右から3人目)の当選に向け、蓮舫副代表(同2人目)や田名部代表(右)が聴衆に支持を呼び掛けた=青森市、6月30日

 「安倍政治、自民党は(我慢させられてきた)地方の声を受け止めない。それに対し、われわれが県民の期待を集められるような取り組みをすれば勝利できると思っている」
 参院選に野党統一候補として出馬予定の小田切達氏(61)を擁立し、野党共闘の選挙戦を取り仕切る立憲民主党県連の山内崇代表は6月25日、国民民主、共産、社民との4党会議で、勝算をこう語った。
 自民1強に対抗すべく、全国32の1人区で党本部間の野党候補の一本化が進められ、本県で小田切氏が統一候補にまとまったのは5月末。4党に先駆け、統一候補の擁立に向けて動いてきた立憲、国民、社民の3党県連と無所属の元衆院議員・升田世喜男氏、連合青森の5者による合同選対本部が5月10日に設立された。全県選挙の参院選をバックアップすべく、6月9日の事務所開き以降、5者の関係者らが事務所を固め、準備を進めてきた。
 関係者が思い描くのは、2016年の前回選の再現だ。旧民進、社民、共産の野党3党と連合青森が「打倒安倍政権」の旗印の下で手を組み、野党統一候補として自民現職に挑んだ旧民進党の田名部匡代氏(現・国民民主党県連代表)が約8000票差で劇的勝利を収めた。田名部氏の地元・八戸市で2万5000票余りの大差をつけたことが要因だった。
 ただ、6月14日に八戸入りした立憲の枝野幸男代表は地元紙のインタビューで、前回は田名部氏を地元の支持者が後押しした票で勝利したとし、地元が弘前市の小田切氏について「今回は状況が異なる。青森や弘前などで、前回よりもどれだけ頑張れるか」と警戒感をにじませる。「3年後の(田名部)匡代さんの選挙でひやっとしないように、皆さんの力で結果を出していただきたい」(枝野代表)。
 枝野代表に続き、6月30日には立憲副代表の蓮舫参院議員が青森市と五所川原市で小田切氏らと街頭活動を展開するなど“大物弁士”が相次いで本県入り。公示前から党を挙げてバックアップしている。応援に力を得た小田切氏はこの日、弁護士としての長年の経験を踏まえながら「県民の生活は6年半前と比べて好転しているか」と聴衆に問い掛けた。
 前回選で、旧民進党幹事長として采配を振るった山内代表。あくまで投票率が前回(55・31%)と同じ場合だったらと前置きした上で「(田名部氏が当選した)前回の30万票以上を目指す」とし、無党派層の取り込みを図る考えだ。
 新人候補が直面する知名度の課題について、山内代表は「1対1の構図になった時点で認知度は上がっていく。最初からではなく右肩上がりに伸び、投開票日前に(相手候補を)捉えられればいい」と見据える。「静かな選挙は与党に有利。有権者に注目、関心を持ってもらえるよう最大限努力する」と力を込めた。

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