’19知事選 候補者走る

 

2019/5/18 土曜日

 

  16日に告示された知事選は、無所属新人の佐原若子候補(65)と、5期目を目指す無所属現職の三村申吾候補(63)=自民党県連、公明党推薦=の一騎打ちとなった。支持拡大に奔走する両候補者の動きを追った。

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佐原候補=上

 

椅子に座りながら応援弁士と一緒に支持を呼び掛ける佐原候補(右)=16日、三沢市

 知事選が告示された16日の午前11時40分ごろ、野辺地町内のスーパーの駐車場付近で待機する選挙カーの後ろに1台の白い軽乗用車が止まった。「お待たせしました」。こう謝りながら、つえを使って助手席から降りてきたのは無所属新人の佐原若子候補(65)。選挙カー前で到着を待っていた地元の高沢陽子町議の隣には簡易な椅子が1脚。高沢町議に見守られながら、ゆっくりと腰掛けた。
 左足にまひがある佐原候補は足に配慮した選挙スタイルを取っており、一般的なスタイルとは若干異なる。
 中心街などを回る時以外は、乗り降りが大変な選挙カーではなく車高が低い軽乗用車で移動するほか、長時間の立ち詰めになる街頭演説では足を休める椅子を配置。転倒しないよう陣営スタッフと一緒に有権者に駆け寄ったり、選挙活動後に専門医のマッサージを受けたりするなど「手探りの選挙戦」(陣営スタッフ)だ。
 「気を使ってもらっている」。陣営スタッフの手を借りて選挙カーに乗り込んだ佐原候補は申し訳なさそうにしたが、「支え合いながら選挙活動をする姿を有権者に見てもらうことで、障害者の人も政治に参加できることを示したい」とすぐに顔を上げた。
 佐原候補の政策の基本姿勢には「『困っている人』に寄り添う心温かい知事」という言葉が出てくる。子どもの貧困対策、シングルマザーや一人親家庭への支援、障害者の雇用確保、女性やLGBTの差別解消など弱い立場にある人を対象にした政策も目立つ。
 49歳で患った難病の影響で足にまひが残ったことで、周囲の支援の温かさを実感できるようになった。この日、県南地域を中心に7カ所で行った街頭演説では「支え合い」の言葉が何度も出てきた。
 街頭演説を聴いた野辺地町の無職男性(66)は「みんなで支え合うという言葉が響いた。今の県政は格差が広がっていると感じるし、三村知事も『俺が俺が』という感じ。政治がどうあるべきなのかを考えた」と話す。
 選挙カーの看板には「市民派 知事候補」とある。「私は体が不自由です。支え合って生きることがどんなに大事か、どんなにうれしいか。困っている人に優しい青森県にしたい」。18日も地元・五所川原市や自身が居住する弘前市、黒石市など津軽で支え合いを訴えていく。

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三村候補=下・完

2019/5/19 日曜日

 

リンゴなどが描かれたジャケットの裏地を披露する三村候補(中央)=17日、弘前市

 「全国の知事の中でも抜群の知名度。日本一と言ってもいい」と応援弁士。「知られているだけではない。愛されている」と続けた。
 三村申吾候補は告示日の16日、青森市で第一声を終えると県南方面へ。三沢市、六戸町、八戸市など、各地で精力的に街頭に立った。行く先々では多くの聴衆が待ち受ける。選挙カーから降りれば走り回り、一人ひとりと握手したり抱き合ったり。一緒に踊る場面もあった。
 マイクを握れば徐々に熱がこもる。「攻めの農林水産業と観光国際戦略。得意分野を思いっ切り伸ばしてきた」「食と命と文化の〝ゆりかご〟である農山漁村集落を絶対に残す」などと、4期16年の実績や決意を示す。聴衆の熱い激励に、感極まり涙ぐむことも多い。
 地元のおいらせ町百石地区の歓迎ムードはひときわ強い。地域住民は親密に接し「申吾ちゃーん」と黄色い声も飛ぶ。三村候補は「知事選に勝たせていただいた、あの16年前を決して忘れておりません」と声を震わせ、深々と頭を下げた。
 第一声に続く東北町では、応援弁士が話題にすると、すぐさま裏地に県産農林水産品が描かれたジャケットに着替え。聴衆にトップセールスの“戦闘服”を披露した。熱弁する中でも笑ったり泣いたり、ころころと表情を変える。人間味を表に出し、笑いを誘うサービス精神も「愛されている」要因だ。
 17日は中弘南黒地区で遊説。津軽地方を巡るに当たり、この日のジャケットの裏地は「リンゴ」と「青天の霹靂(へきれき)」仕様だ。
 弘前市では「日本で一番のリンゴ産業の場所はこの弘前。これからも市長さんと販売額1000億円、輸出額100億円を守り抜く」と述べ、コメなどとの複合経営で「強い農業」を進めると強調。「次の世代が『やっぱり古里は弘前だよな』と選んでくれる古里をつくっていくことを約束する」と力を込めた。
 板柳町では応援弁士の演説中、三輪車に乗って近づいてきた女の子に対し、駆け寄って声を掛けた。「子どもたちの声がにぎやかになる地域社会をつくりたい」と、決意を新たにした様子だった。
 演説を聴いた黒石市の無職男性(82)は「三村知事にはもっと頑張ってもらわないと。市と協力し、黒石を元気にしてほしい」と語った。

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