参院選まで1年

 

2018/7/28 土曜日

 

  13年参院選で当選した参院議員の任期は28日で残り1年。現職滝沢氏ら自民党県連や県内各野党の動きをまとめた。

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県内組織の初動急ぐ=上

 

自民党県連として来夏参院選での擁立を決定し、抱負を述べる滝沢氏(左)=6月23日、青森市

 「これから1年という長丁場だが、より丁寧に、より着実に、一歩一歩戦いの歩みを進めていきたい」。来夏参院選での再選を目指す自民党の滝沢求参院議員は今月14日、青森市で開かれた党県連の会合で、集まった首長や議員、支持者ら約800人を前に声を張り上げた。20日に党本部が公認候補に決め、22日には通常国会も閉幕。今後、参院選に向けた活動を加速させる。
 江渡聡徳県連会長は県連として擁立を決めた6月、県内全市町村に張り巡らせている支部を「今の段階からしっかりと動ける組織に変えていくことが一番大切。それが全てに関わってくる」としており、来春の統一地方選から続く一連の選挙を連動させて戦い抜くため、各組織の初動を急ぐ構えだ。
 最終戦の参院選を前に重要視するのは序盤の県議選。自民党会派は現在、46議席(定数48)のうち31議席を有する。神山久志幹事長は「最低でも現状維持」とし、県議選で躍進し、勢いを付けて知事選や参院選に臨みたい考え。各県議には後援会の会合などに滝沢氏を出席させるよう徹底させている。
 津島淳衆院議員は浮動票の行方を考慮し「青森市が最後の勝負の分かれ目」と語る。17年衆院選で、選挙のたびに小選挙区と比例代表の候補を入れ替える「コスタリカ方式」を本県1区に導入し、津島氏は次期衆院選では1区ではなく比例代表で出馬する見通し。参院選と同じく県内全域を見据えた戦いとなることもあり「まずは青森市だが、幅広く県内を回ることも当然考えられる」と、積極的に支援していく意向だ。
 一方で、滝沢氏の津軽地方での知名度を不安視する声もある。八戸市出身の滝沢氏に対し、津軽地方の県議からは「津軽では(知名度が)全然ない。戦いは相手次第」といった声が漏れるほか、「これからの活動次第。会合には代理ではなく本人が来ないと」との苦言も。「党人として津軽でも一定の知名度はあるが、それだけで勝てる戦いではない。(滝沢氏に)厳しい評価をしている人もいる」と懸念する声もある。
 政権の信任選挙の意味合いも強い参院選では、中央の政策も懸念材料となる。森友・加計学園問題をはじめとする不祥事が相次ぎ、選挙後の来年10月には消費税率10%への引き上げが予定されている。政権が成果として訴える景気回復の実感が乏しい本県では、党に対してマイナスのイメージが大きく映る可能性もある。
 また、県連が最も気をもむのは野党の共闘だ。事実上の一騎打ちとなった16年参院選では現職の自民候補が野党統一候補に敗れた。自民各候補が勝利した17年衆院選でも、野党は直前まで候補一本化を図る動きがあった。
 今回は共産党が4月に独自候補擁立を発表したが、県連幹部は発表後もなお「相手の姿がまだ見えない」と口をそろえる。候補が乱立し滝沢氏が圧勝した13年参院選とは異なり、今回は一騎打ちの戦いを想定し、警戒感を強める。

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再び共闘実現なるか=下・完

2018/7/29 日曜日

 

民進党県連(当時)の田名部定男代表(左)、社民党県連の三上代表(中央)共産党立候補予定者の齋藤氏。野党共闘に向け、連携枠組みの再構築が急がれる=3月25日、青森市

 野党共闘が奏功し、劇的勝利をつかんだ前回(2016年7月)の参院選。民進党(当時)、社民党、共産党が手を組み「打倒安倍政権」の旗の下、自民党1強に風穴を開けた。昨年の衆院選では希望の党の出現などで野党共闘が実現せず、今回は新たな連携の枠組みづくりが必要となる。今のところ、来夏の参院選本県選挙区に野党で立候補を表明しているのは、共産新人で党県委員会書記長の齋藤美緒氏(38)だけ。野党関係者は「共闘しないと勝てない」と口をそろえる。前回参院選で力を合わせて呼び寄せた勝利の“方程式”を再び生かせるのか。今回も野党共闘の在り方が選挙を左右しそうだ。
 国民民主党県連は野党間の対決よりも協調を重視し、非自民の受け皿として野党連携の必要性を訴える。前回参院選で野党統一候補として選挙に臨み、当選した同党県連代表の田名部匡代参院議員は野党連携の成果の体現者だ。
 「現政権の不祥事も含め、(自民に)対峙(たいじ)するには力の結集が欠かせない」と田名部代表。野党共闘に向け、党本部間の合意形成などの調整が重要としながら「特に地方は(各野党が)候補者を出し合っても厳しい結果になる」とし、「独自候補を擁立できるに越したことはないが、野党みんなで応援できる候補者が望ましい」と野党を一つの塊として、自民に抗したい考え。「(野党共闘に向け)例えば野党連合など、どういった態勢でやれるのかを検討したい」と1年後を見据える。
 県内の野党勢力図にも新たな風が吹き始めた。立憲民主党は昨年の衆院選で野党第一党に躍進し、存在感を見せ付けたが、地方組織の薄さが課題となっている。党本部は県組織の空白地を埋めるべく、地方組織の拡大を急ぐ。そんな中、同党青森県連合が18日に設立された。
 代表に就任した旧民進党県連幹事長の山内崇氏は、21日の設立会見で「地方組織として、自らの組織整備を図ることが当然」と当面は地盤固めに注力する考えを示しながら「県内の野党を結集してもう一度、戦いを構築していく役割がある」と強調。同席した立憲民主党国会対策委員長代理を務める江崎孝参院議員も「(共闘に向けた)足掛かりができた」と前向きな姿勢を見せた。
 野党共闘の行方が不透明な中、候補者を一番に擁立した共産党。本県の比例得票数の目標として9万票を掲げ、県議選など地方選挙と連動した態勢で足場を固めて党勢拡大を狙う。選挙対策本部長を務める畑中孝之党県委員長は参院の与党議席を過半数割れに追い込むためには「全国32の1人区に(野党統一候補の擁立が)必要」としながらも、党本部が「相互推薦、相互支援」を絶対条件に打ち出しているため、前回参院選のように「一方的に下ろすことはない」と強調する。
 社民党県連は具体的な候補者選考の段階に至っていないとするが、三上武志代表は「安倍首相と対峙するには全ての野党が連携して戦う必要がある」と野党共闘の重要性を強調。立憲民主党の県連設立に、齋藤憲雄幹事長は「野党の連携強化につながると思う」と期待し「連携は容易ではないと思うが、少しでも多くの野党がスクラムを組んでいければ」と先を見据える。
 野党がどこまで足並みをそろえられるか。具体的な候補者擁立はその先となる。参院選までには前哨戦となる青森市議選や県議選が控えており、対応が急がれる。

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